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デキる販売員がやってる、気持ちよく相手の持ち物を褒める方法

接客のステップアップのために「とても簡単ですぐにできる」と接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが断言する方法があります。そんな読んだそばから始められる方法を、坂本さんが自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の中で紹介しています。

まずはお客様の持つ情報から

新人スタッフが、接客のステップアップをしようと思うなら、とても簡単ですぐにできることがあります。お客様から得た情報から接客に入ることです。例えば、お客様が高級そうな時計をしていたら、「素敵な時計ですね」と声かけして接客に入る、気になるデザインのバッグを持っていたら、「どこのバッグですか?よくお似合いですね」と、声かけして接客に入る。要は、お客様が持っていたり身につけている情報をしっかり見逃さずにチェックして、接客に入ることを指しています。

なぜこれで、接客のステップアップができるのか?明確な理由が2つあります。1つは、察する能力を鍛えることです。察知能力とでも言いましょうか。お客様が身につけているモノなどから情報を得るには、それなりに、しっかりと観察ができなければいけません。どんなモノを身につけているか?どんな色が好きそうか?そうやって、お客様の様子を観察することで、「この人は、これが好きなのかな?」「こういう部分に興味がある人なのかな?」ということを察することができるようになります。この能力を鍛えていくことで、最初はお客様が身につけている、見えるモノからしか情報を得られなかったのが、次第に、好みや癖など見えない部分まで察することができるようになり接客レベルが上がっていくのです。

そして、もう1つは、事例を増やせるということです。お客様が持っている情報、例えば、先ほどのように素敵な時計を身につけているお客様がいたとしましょう。その時計が高級そうな時計だったりしたら、そのお客様は、「時計にある程度お金をかける人」だということがわかりますよね。時計なんて、本当は時間さえわかれば良いものなのですが、そこにお金をかける人は、やっぱりそれなりに、オシャレに興味があったり、機能美を求める人だということです。それがわかって接客をしていると、そういうお客様が選ぶ商品や目にとめる商品がどんなものかを知ることができます。

これがまさに「事例」で、似たようなお客様が来店された時などには、「時計好きなお客様がよく選ばれるんですよ」「〇〇に興味がある人は、とても好きな人が多いんですよ」といった事例を使った提案ができるようになります。すると、同じ好みを持った人の意見ほど参考になる意見はないので、系統が同じ別のお客様も、その事例を知ることで、商品を選びやすくなったり、購買意欲が高まるのです。だから、販売員は多くの事例(いわゆるお客様の声)を求めていますし、それを活用しようとします。

この2つの、察知能力を鍛えられる、事例を積み上げられるという意味で、お客様の持つ情報から、接客に入ることは、接客のステップアップにつながります。

さらにお客様の持っている情報を接客に活かすことで、別の部分で起こる、もう1つのポイントについてお伝えをしたいと思います。それが何かと言うと、「満足を作り出すことができる」というポイントです。これによって、いわゆる顧客づくりに大きな影響を与えることができます。

満足を作り出すとは言っても、どういうことかがピンと来ませんよね。これは、お客様の持ち物や身につけているもの、その他を含めた情報に関して、褒めた時に起こることなんです。

実は、ほとんどの場合、人が何かにお金を払って、満足感を得られるのは、誰かに褒められた時や興味関心を持たれた時です。例えば、あなたが髪を切ったとして、その髪型が似合う似合わないは、確かに気になるでしょう。しかし、もし自分自身で、似合う髪型だと思っても、結局は、周りの人にどう見られているかが、一番気になるところではないでしょうか。

ですから、一緒に働く同僚だったり、家族なんかに、「えー!その髪型似合うー!!」「あれ? 髪切りましたよね?良い感じですね」なんて言われると、とても嬉しくなります。その結果、「あの店で髪を切ってよかったな」と満足を得られるわけです。これと同じようなことで、お客様の持ち物などに関して、褒めたり、興味関心を持っていることが伝わると、お客様は、満足感を得られます。

しかし、大事なのはここからです。この時点では、お客様からすると、自分たちのお店は関係なくて、その持ち物を買ったり、得たお店に対する満足感を得ていますよね?なので、褒めたところで、自分たちにメリットはないじゃないかと思うかもしれません。

ですが、よく思い出してみてください。あなたが髪を切った時に、褒めてくれる相手は、いつも髪を切るたびに嬉しい言葉を投げかけてはくれないでしょうか?そして、そうしてくれる誰かがいると、髪を切るたびに、その人に見せたくなってはいないでしょうか?

そうなんです。自分のことに関して褒めてくれる誰かがいるとその人に、自然と好意を抱いてしまうのですね。意識的にも無意識的にも、これは起こります(もちろん、印象が悪ければダメですけど)。

ですから、お客様は、お店に行って接客を受け、先ほどのような満足を得られると、「あれ?何だか気分が良いな」という状態に自然となっていきます。そう思ってくれると、それが次第に、「あの店に行くと気分が良くなる」「あの販売員に接客してもらうと気持ち良い」と思ってくれるようになっていくわけです。それが続くことで、「〇〇さんが良い」と感じてくれるようになり、顧客化していくのですね。

お客様から得られる情報について、褒めたり、興味関心を持つということは、こんな部分でも大きなメリットを生み出します。ぜひ、普段の接客でも意識してみてくださいね。

今日の質問です。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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