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北海道地震の一週前「地震の時代に入った」と予言したメルマガ

今年9月6日未明に発生し、甚大な被害をもたらした北海道胆振東部地震。そのちょうど1週間前に配信され、2018年後半から2019年にかけて、地震の増加を予言していた一つのメルマガがあったのをご存知でしょうか。それが、今年の8月に創刊したばかりのメールマガジン『In Deep メルマガ』です。同誌の8月31日号では、地震活動に深い関わりがあるとされる、地球と宇宙の活動の変化について伝えていました。このメルマガの1週間後に北海道地震が発生したという事実を意識して読むと、また違った見え方になるのかもしれません。

重大な地震が8月中旬から突如として増えている

今回は「地震」の話となります。 もっと何か楽しい話題にできればいいのですが、私自身、やや気になっている部分もありますので、個人的に考えていることを含めて、書かせていただこうと思います。最近、ブログ In Deep では地震の話題が多いのですが、その大きな理由は、8月の中旬から、「規模の大きな地震が突如として増えた」ことによります。これは、8月21日の以下のブログ記事で取りあげています。

いよいよ地球が「地震の時期」に入る前兆?環太平洋火山帯で「24時間で53回の大地震」が連続。そして、日本の硫黄島では過去5年で最大の地震が発生すると共に群発地震化している(In Deep 2018年8月21日)

この記事では、8月19日から20日にかけて、「24時間のうちに53回の大地震が環太平洋火山帯で発生した」ことを取りあげました。ここでいう「大地震」というのは、アメリカ地質調査所(USGS)が定義する「重大な地震」がマグニチュード4.5以上となっていることから、そのマグニチュード4.5以上を大地震としています。

現実的には、日本のように建物やインフラの多くが耐震設計されている場所では、マグニチュード4.5というのは、一般的には被害の出ない地震です。しかし、日本以外の多くの国や地域では「耐震設計」という概念が極めてとぼしいか「ない」ために、マグニチュード5以下の地震でも大きな被害が出ます。

今年もイランやインドネシアで、マグニチュード5クラスの地震で、大きな人的被害が出る光景を目の当たりにしていますが、マグニチュード4.5以上というのは、世界基準では「大地震」という定義で間違いないと思います。

そのマグニチュード4.5以上の地震が、8月19日からの24時間で53回に達したという異常な状態が現出したわけですが、その後もマグニチュード4.5以上の地震の発生数が「1週間で150回」を越えていまして、この8月の中旬から、何といいますか、こう、「唐突に地球の地質の雰囲気が変わった」という感じとなっています。なお、この8月全体を通してみますと、マグニチュード4.5以上の地震の発生数は「515回」となっています(8月30日まで)。

さらにですね、本当に大きな規模の地震も増えているのです。日本の一般的な基準で「大地震」と断言できるのは、マグニチュード6以上の地震だと思いますが、そのマグニチュード6以上の地震の発生回数も、「8月中旬から突如として増加している」のです。たとえば、この8月に、世界で発生したマグニチュード6以上の地震の数は「21回」でした。そして…、そのうちの「19回」が8月15日以降に発生したものなのです。

下は、8月15日以降に発生したマグニチュード6以上の地震をすべてピックアップしたものです。

【2018年8月15日から31日までに発生したM6以上の地震】

8月15日 M 6.6 アラスカ・タナガ島  

8月16日 M 6.3 日本・硫黄島  

8月17日 M 6.5 インドネシア・フローレス海  

8月17日 M 6.1 コスタリカ  

8月19日 M 8.2 フィジー島近海  

8月19日 M 6.3 フィジー島近海  

8月19日 M 6.3 インドネシア・ロンボク島  

8月19日 M 6.8 フィジー島近海  

8月19日 M 6.9 インドネシア・ロンボク島  

8月21日 M 7.3 ベネズエラ  

8月21日 M 6.5 バヌアツ  

8月22日 M 6.2 米オレゴン州沿岸  

8月23日 M 6.3 アラスカ・タナガ島  

8月24日 M 7.1 ペルー南東  

8月25日 M 6.0 イラン西部  

8月25日 M 7.1 ニューカレドニア近海  

8月28日 M 6.4 マリアナ諸島

8月15日のアラスカの地震と、25日のイランの地震以外は、すべて「環太平洋火山帯」で起きています。

インドネシアのロンボク島での地震は、以前、ブログでも取りあげたことがありましたが、 約1ヶ月間にわたり相次いで発生した複数回の地震により、その死者数は550人を越えており、最近の地震災害の中でも、非常に人的被害の大きなものとなっています。

これについては下のブログ記事で取りあげました。

●インドネシア・ロンボク島の7月末からの地震での死者数が555人に。予震は1500回を超える(地球の記録 – アース・カタストロフ・レビュー 2018年8月25日)

さて、このように、この8月から、唐突ともいえるように、比較的大きな地震が激増しているわけですが、「では、今後はどうなるか」ということについて、科学的な見地を含めながら、そこに私のかなり独断的な考えを重ねまして、書かせていただこうと思います。

まず、最初に結論を書きますと、「これから2019年にかけて地震は増える」と断言していいと思われます。ブログでは「増えるかもしれない」とは書いても、「増える」と断言したことはないですが、今あるすべてのデータが、今年後半からの地震の増加を示していまして、それらのデータが示すところは、地震が増加するという以外の判断をすることが難しいほどです。これらは、すべてブログの過去記事でご紹介した、いくつかの情報や主張を総合的に判断してのものですが、ひとつひとつご説明したいと思います。

さらに地震は増加していくと断言できるその理由

ひとつは2017年11月の記事でご紹介した、「現在、地球の自転の速度が遅くなっている」ことに起因するものです。

これは、アメリカの経済誌フォーブスが特集していたもので、アメリカ地質学会の科学者たちの調査により、「現在、地球の自転が遅くなっている」ということがわかり、過去の事例と照らし合わせると、「地球の自転が遅くなっている時には、大地震が《必ず》増加していた」ことがわかったというものです。 記事は、下のものですので、ご参照いただければ幸いです。

「地球の回転が《謎の速度低下》を起こしている」:アメリカ地質学会の衝撃的な発表。そして来年、大規模地震の発生数は大幅に上昇するという予測も公開(In Deep 2017年11月21日)

ちなみに、「地球の回転が遅くなる」というのは、何とも衝撃的な響きですが、調べてみますと、「25年から30年おきに地球の回転は減速している」ことがわかっているのだそうです。

なぜ、地球の回転が遅くなるのかはわからないそうですが、平均で32年のサイクルでこのようなことが起きるそうなのです。そして、いちど「回転が減速」すると、それは「5年間続く」というのが判明しているのだそう。そして、歴史的に最も巨大地震が多く発生しているのは、「地球の回転が減速してから5年目」であることもわかっています。

そして、現在の地球の回転の減速が始まったのがいつかというと、「2014年」なのです。つまり、今年2018年は、「地球の回転が遅くなってから5年目」となる年で、つまり「過去のデータから大地震が多くなることが確定している時期」に突入しているのです。

これをご紹介したブログ記事は昨年のものですが、このアメリカ地質学会の発表が、ほぼ正しいといえる方向に進んでいることが今年になりわかった感じでもあります。そして、これまでの歴史では、5年間の地球の回転の減速が終わる来年からは、また通常の地震の回数に戻る、ということになるのかもしれません。

…ただ。 これは、アメリカ地質学会の発表とは全然関係ないことですが、今、地球や太陽を含めて、太陽系の惑星ってヘンじゃないですか。これについては、またメルマガでもご紹介させていただくと思いますが、さらに太陽系の惑星たちがムチャクチャになってきているのです。

そういう中で、ふと思うのは、「地球の回転減速も今まで通り5年間で終わるのだろうか」というようなことです。あるいは、「地球の回転の減速がずっと続いたらどうなるのだろう」なんてことも思ったりするわけです。

地震が地震を生む「連鎖の時代」に

何しろ、地球の回転が「なぜ定期的に遅くなるのか」という理由はわかっていないですけれど、「宇宙からの影響」であるに決まっているわけですから、このように太陽系の星たちが荒れていることも含めて、地球の回転に影響を与えている「何か」が、これまでにない変化を地球に与える可能性はないわけではないと思うのですよね。

そもそも、たとえば、「太陽」に関する学説として、「太陽は外部からエネルギーを得て駆動している」という主張も存在するのです。太陽は、これまで「自分自身で駆動している恒星」だと誰でも思っていたわけですけれど、そうではない可能性もあるということなんです。

まあ、この話は今回の地震の話とは関係ないですので、ここまでとしておきますが、ご興味のある方は、ブログの以下の過去記事をご参照いただければ幸いです。

「太陽は《外部から》エネルギーを得ている」:ブダペスト工科経済大学の科学者が発表した太陽理論は現行の標準太陽モデルを100パーセント否定した(In Deep 2017年8月4日)

話を戻しますと、地球という星の動き、あるいは営みもまた、「宇宙の何か」によって支配されている可能性はとても高く、そういうものにより「変化を突きつけられる」という可能性がないとは言えないと思うのです。何しろ、今の地球の天候やら現象のカオスなことといったら…。その様相は、もはや合理的に考えることに無理があるほどのところにまで到達しつつあるような気もするのです。

ブログでは「雲の様子」などもよくご紹介しますけれど、雲を作っているのは宇宙線ですからね。基本的には、雲は宇宙からの力によって作られている。ということは、現在出現する「過去にはなかったような雲」には、宇宙の力が関与している。

しかし、その「宇宙からの力の源泉」はほとんどわかっていない。…というようなことをひとつとっても、宇宙からの力が地球のさまざまなところに影響を与えているのは、間違いのないところだとは思います。

いずれにしましても、そういうような「変化」のひとつとして、「地球の回転の減速が終わらない」というようなことがあった場合、地球での大地震の発生回数は増加したままということになりますが、大事なことは、「大きな地震は、余震を含めて、多数の地震の連鎖を生む」ということなんです。

つまり、地球の回転のことはともかくとしても、地震の増加がこれからも続いていった場合、「地震の発生自体が地震の増加を生み出す」というような「連鎖の時代」にならないとは言えないわけで…。

2020年までは地震と火山噴火のサイクルが重なる

さて、ここまでは、「地球の回転速度の低下と大地震の関係」について書いたのですが、他にも地震が増加すると考えられる理由があります。 たとえば、今年6月に、アメリカの金融アナリストが長い間、分析と研究を続けた上で完成した、「地震と火山噴火のサイクル理論」というものをご紹介したことがありました。記事は前編後編のかなり長いもので、全体としては、下のリンクからご参照下さればと思います。

「ハワイとグアテマラは序章に過ぎない」:2011年の東北の大震災を正確に当てていた金融の世界で知られる驚くべき地震と火山噴火のサイクル理論が示す「2018年から2020年は怒濤の自然災害の時代」に(In Deep 2018年6月11日)

この記事でご紹介した内容を一言で示しますと、「2018年から2020年までは、数々の地震と火山噴火のサイクルの年が重なる時」なのです。

すでに、噴火に関しては、このアメリカの金融アナリストの分析は、現在の状況を的確に示していると思われますし、2018年後半から、2020年までは「地震の時代」というのも、この8月から始まった、「まるで地震の時代のような状態」を見ていると、あながち的外れでもないかもしれないと思います。

さらに地震が増加する可能性についての要因としましては、これも今年の春の記事で取りあげたことですが、「太陽活動極小期には火山の噴火が多くなる」ということがあります。太陽活動極小期はすなわち今であり、これから数年、あるいは場合によっては、十数年続きます。

そして、これは現行の科学で認められているものではないですが、「太陽活動が地球の地震に影響を与えている」という説は、今では決してオカルトの世界ではありません。

2015年にハンガリーの科学者が、「地震と噴火の原因のひとつは太陽活動」という学説をデータと共に提示していたものを偶然拝見したことがありました。それは、太陽活動によって起きる以下のこと、

が地震の発生と関係するという主張でした。 このハンガリーの科学者の主張に惹かれたのは、この方が、私と同じように、「地球の現象は宇宙と完全にリンクしている」と明確に書いていることでした。ブログでご紹介したその記事では、そのハンガリーの科学者は以下のように記しています。

私たちの地球が宇宙と永遠に続くリンクを持っていること を理解するには時間がかかるかもしれない。 しかし、宇宙論的尺度におけるすべての相互作用とその 活溌な事象がこの地球に現実的な影響を与えている。 (The Real Causes of Earthquakes and Volcanic Eruptionsより)

この科学者の書いた記事は、ブログの以下の記事にあります。

「新燃岳の黙示録的な噴火の光景を見て思い出す「巨大地震と火山噴火が起きる本当の理由は、宇宙線の増加と太陽活動の低下」いう数々の研究結果。そしてこれからその時代区分が始まる(In Deep 2018年4月5日)

今、地球は地震の時代に入った

かなり長くなっている上に、話がいろいろな方向にむかっていて、わかりにくくなっているかもしれないですが、ここまで書きました「今後、地震が増加すると思われる理由」は、

この3つめの「電離層の電子」の話はわかりにくかもしれないですが、大地震に先行して電離層という場所の電子数と赤外線の状態に変化が起きることは、今では何度も人口衛星で確認されていて、大地震の直前のほぼ確定した現象といえます。

これは、2011年3月11日の東日本大震災の時に初めて、おおやけに観測結果が発表されたものです。最近では以下のブログ記事でそのことにふれています。

巨大地震の前兆の正体がさらに明らかに:2011年3月11日の東北の巨大地震の前に過去最大の日本列島周辺の《重力異常》が起きていたことをNASAの人工衛星が検知していた(In Deep 2018年5月26日)

いろいろと書かせていただきましたが、ほぼ確定的に、「今、地球は地震の時代に入った」と言えると私は思っています。その中でも私たちの住む「日本」は、地震において注目される場所になってしまう可能性が高いです。

日本の地震については、気になる点がいろいろとありますが、ここまででかなり長くなってしまいましたので、また別の機会にご説明できたらと思います。

いずれにしましても、日本で地震が想定されている、たとえば、南海トラフにしても東京直下型などにしても、それが本当に起きた場合、経済を含めて、「日本は一度止まる」ということになる可能性が高いことを、念頭に置かれるべきだと思われます。

全体として、今、地球も、そこにいる人間と社会も、大きく変化しようとしていますが、今のような気象や、そして地震や噴火なども、人類の社会の状態に大きく介入するものであり、そういう時代が始まっているのだということだと思うのです。

もちろん、大地震が来ることを恐れているばかりのような生き方をするべきではないですが、そういう心づもりで生きることは悪くないはずです。

image by: shutterstock.com

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