「たま」「ポチ」考。あだ名が「ポチ」の国民的英雄は誰か?

 

「ポチ」というあだ名の国民的英雄

しかし、まったくないわけではない。まず余談から入るが、ワタシは自身の戒名を「ポチ」にすると宣言したことがあった(笑)。戒名は通常、お坊さんから与えられる。が、戒名をもらうだけで十数万の料金が発生するということで、ワタシは自身で戒名をつけることにした。最初は「雀鬼院編集居士」とつけてみた(あとで知ったが我が家の宗派では院居士はつけない)。ところが「院」「居士」がついていると、法事のときにかかる料金が高くつくことを知って「死人にも格差があるのか!」と頭に来て、自らの戒名を「ポチにする」と宣言した次第。ど~~でもいい話は、さておいて。

あの国民的英雄、長嶋茂雄の少年時代のあだ名がポチだった。ただし犬とは関係ない。中学生まで長嶋はチビだった。当時は子供用のバットがなく大人用の重くて長いバットを短く持って打っていたのだが……。バットの先にボールが当たって凡打となると、「先っぽちに当たっちゃった」と言っていたという。この「先っぽ」を「先っぽち」という口癖から「ぽち」というあだ名がついたという。

ポチという名が主人公のドラマもあった。ワタシがかなり小さい頃のドラマで、主人公は青島幸男。ドラマの筋立てはまったく覚えていない。ただ犬が人間になって人間社会にやってくるという1話完結。覚えているシーンはわずか2つ。人間になった青島幸男演じる主人公が名前を聞かれて、「ポチです」。言われた中年男性は、顔をしかめて「ポチって……。人間らしい名前があるだろう」と呆れて言う。あとはラストシーン。犬に戻ったポチが、(なんだ、人間社会なんてくだらない……)とかなんとか独白する。

それだけの記憶しかなかったので、このたび改めてネットで検索してみた。「青島幸男」でウィキペディアを見ると……。過去の出演作品、単発ドラマではそれらしき作品がない。そのドラマ(連ドラ)のなかに『泣いてたまるか』と気になる作品名があったので、今度はそこで検索してみた。 まず『泣いてたまるか』の主人公は渥美清が有名だが、青島幸男も演じていたことに驚いた。そしてその作品のなかに「ミスター・ポチ」とあるではないか!おそらくこの作品だろう。数年前、『泣いてたまるか』は、衛星放送で放映していた。もし、再び放映されることになれば、しっかりチェックしたい。渥美清作品でも気になるものがあったからだ(渥美清と山田洋二の出会いとなった作品でもある。いずれこの作品についても記すことがあるかもしれない)。

image by: shutterstock.com

安恒理この著者の記事一覧

雑誌編集者、ライターとしてマスコミの世界に在籍した筆者が日々感じていること、筆者自身でしか知りえないあらゆる世界の裏側などんいついて書き連ねていきます。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 安恒理の「ここでしか書かない話」~メディアの裏を読む~ 』

【著者】 安恒理 【月額】 ¥440/月(税込) 初月無料! 【発行周期】 毎週 金曜日予定

print
いま読まれてます

  • 「たま」「ポチ」考。あだ名が「ポチ」の国民的英雄は誰か?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け