初めて取り組む仕事に対して、ネガティブに反応する人と前向きな姿勢を示す人の違いは、いったいどこにあるのでしょうか。今回の無料メルマガ『ビジネス真実践』では著者で人気コンサルタントの中久保浩平さんが、「常にウォーミングアップができているかどうかが問題」とし、そのウォーミングアップ方も紹介してくださっています。
いつ任されてもOKに!
これまでやったことのない仕事を突然任されたとき、「いやっ、それはやったことがないので無理ッス」などと、即座にネガティブな反応をする人がいます。一方、「やったことがないので挑戦してみたいッス」と、前向きに反応を示す人もいます。どうしてこのような違いが生まれるのでしょう?
一言でいうと「人それぞれ」で成長意欲というものが根底にあるかどうかだったり、チャレンジ精神旺盛でポジティブな性格であるかどうかだったり、ということがあるでしょう。ですが、こうした精神面や性格面以外に実はもう1つ理由があります。それは、性格や精神に関係なく、いつでもお声がかかっても良いように準備をしているかどうかということです。
スポーツをされる方なら十分お分かりだと思いますが、練習や試合をする前には必ずアップをします。目的は、どのような試合展開、状況にあっても十分に自分のパフォーマンスを発揮させるためであったり、あるいは、怪我を防止するためにアップをします。野球でいうと、リリーフピッチャーが、どのような場面でも投げられるようにブルペンで肩を作っているという状況です。
これは仕事でも同じことです。成長意欲があろうがあるまいが、「突然任される」ということに柔軟に応えるには常にウォーミングアップをしておく必要があるのです。性格など関係ありません。
では具体的にウォーミングアップはどのようにするのか?っていうと、特に難しいことはありません。普段の自分の仕事・部門をきっちりとこなし、その上で、アンテナをいろんな所に張っておく。たったこれだけです。
営業マンであれば結果を出し、その結果が経理や総務、技術の仕事にどのように影響するか?を考えてみる。そうやって、他部署の仕事にも興味を持つ。技術職であれば、開発した商品が市場にどのように受け入れられるのか?そのために、営業やサービスはどのように日々活動しているのか?にも目を向ける。
取引先や協力会社から突発的な依頼があっても同じです。先方の仕事の流れだったり、先方の業界動向にも目を向ける。そうして、自社、他社における仕事全体の流れであったり、組織運営に対して「自分ならこうするかな?」ってことを日々見つけたり、考えてみるのです。
実現できるできない、善し悪しは別にして、要は全体の流れを見ながら「自分なりの考えを持つ」という頭の体操を毎日してみましょうってことです。こうした頭の体操を繰り返していくことで、
- 他部門や上司が自分の持ち場に何を求めているのか?
- 取引先や協力会社が何を求めているのか?
などが改めて明確になったり、足りない部分を補うためにすべきことが分かるようになってきます。
そうなると、突発的にやったことのない仕事を任されても、「あ~こういうことを求めているんだな」と依頼者の真意を理解しようとするので、無碍にNOとは言わず、多少なりとも考える時間を持ち柔軟な対応ができるようになります。あるいは、先回りしていつ依頼されても良いように準備しておくということだって可能になります。
つまり、やったことのないことを突然任されても、常にウォーミィングアップしておくことで、即座に「出来ません」「無理です」ということがなくなります。少なくとも今以上に仕事が面白いと思えるようになります。あるいは「よし、やってみよう」と、何事も前向きにチャレンジできるようになります。
■今日のまとめ
「いつどんなことを任せられてもOKにしておく」
- 突発的に仕事を依頼されたとき「無理です。」と言わないためには普段からどのような準備が必要だと思うか?考えノートに書き出す
- 書き出したことを具体的に実践するための工夫を考えノートに列挙する
- 社内でも上記2点について話し合う
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