3つのポイント
しかしHさんは、いい商品を届けたいという「思い」や商品へのこだわりには自信がありました。自分が選んだ「塩」を使って、多くの人に健康になって欲しいという「思い」と、それを実現させる商品への目利き力があるのです。「薬局」の経営者だけのことはあります。
そして、次にその「思い」や「こだわり」をどうやって伝えようかと考えました。やはりここはSNSタイトルの活用です。最初にブログの投稿を始めました。そこで、自分の熱い「思い」や「商品へのこだわり」を発信し続けます。すると、次第に「思い」や「こだわり」に共感してくれるお客様が現れるではありませんか。
次はフェイスブックやツイッターです。ここでは、自分の日常などを軽妙につづっていきます。つけられたコメントには、もれなく丁寧に返信です。今では一つの記事に数百のコメントがつくこともあります。それでも丁寧に返事をされているそうです。そして、このやりとりを通じて親しくなったお客様を「塩仲間」として大事にしていきます。これは、立派な「コミュニティー」です。「コミュニティー」が出来ると、その中から「インフルエンサー」が出来てきます。「こだわりの塩」やHさんのことを仲間に宣伝してくれるのです。当然、商品が売れていきます。
3つ目は「リアルな出会い」です。Hさんは、「コミュニティー」のお客様に、講演に呼んでくださいと呼びかけました。講演会で、皆さんに「塩」について伝えたいからです。講演料は無料。すると、各地の「塩仲間」から声がかかりました。おかげで、Hさんは毎月各地を飛び回っています。つまり、お客様とリアルに出会う機会を作っているのです。素晴らしいですね。
この3つの流れは、自社サイトで商品を売るのに最も効果的な方法ではないかと思います。そして、王道です。
まずは、商売に対する「思い」と商品への「こだわり」。続いて、「コミュニティー作り」と「出会い」。これを実践すれば、ECモールの力を借りなくてもお客様を増やすことができるという、いい実例です。有名ブランドの商品でなくても構いません。価格が高くても大丈夫です。ぜひHさんの方法に倣ってみてはいかがでしょう。
■今日のツボ■
- スポーツ用品のネット販売は伸び悩んでいる
- ECモールではなく自社サイトでの販売を考える
- ポイントは「こだわりの商品」「コミュニティー」「出会い」
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