なぜ、成長を続けてきた大手スポーツチェーンが衰退を始めたのか

 

大きなチャンス

ある大手チェーンは、

  • プライベートブランド商品の積極的な開発
  • 新業態の出店
  • 不採算店の統合

といった戦略を考えているようです。あくまで、商品と店舗が戦略の中心となっています。社員やお客様に対する戦略は語られません

それはともかく、大手スポーツチェーンは、今後アマゾンのような戦略もとっていくと予想されます。例えば、店舗での自動販売化やキャッシュレス決済が進んでいくでしょう。オリジナル商品の比率を増やして、粗利を向上させるのも重要な戦略です。ユニクロやニトリのように、製造小売りの道を歩むかもしれません。物流施設のロボット化やAIによるデータ分析も進むでしょう。

これらは、所詮チェーンストア理論の枠での戦略です。投資金額もばかにはなりませんので、企業力の差が出ます。

そんな中、実はスポーツチェーンが活かしきれていない大きな財産がありますが、おわかりでしょうか。それは、お客様のデータです。チェーンストア理論に個客マーケティングの考え方を取り入れれば、強力な武器になります。

とはいえ、これには「手間暇」がかかりますので、チェーンストア理論とは相いれません。どこかのチェーンがその融合策を考えることが出来れば、革命がおこります。しかし、きっとそうはならないでしょう。

こうしてみると、あなたのお店がやることは明確になってきます。それは、社員への投資とお客様とつながることです。そして、地域に貢献することも大切になってきます。ですから、顧客リストが整理されていなければ、一刻も早く行いましょう。手間暇をかけて、お店のファンを増やさなければいけません。もちろん、あなたのお店はそのことに力を入れています。さらにファンになっていただく方法を考えてください。

いずれにしても、スポーツチェーンが弱り始めた今、中小スポーツ店には大きなチャンスが来たといえます。

■今日のツボ■

  • 大手スポーツチェーンが成長の壁に当たり始めた
  • チェーンストア理論が、時流にマッチしなくなった
  • 手間暇をかけてお客様をファンにすることが大切である

image by: August_0802 / Shutterstock.com

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ワン・トゥー・ワンコンサルティング代表。スポーツ用品業界での経験と知識を生かし、業界に特化したコンサルティング活動を続ける。
スポーツ用品業界在籍33年の経営コンサルタントが、スポーツショップの業績向上法について熱く語ります。スポーツショップのために書かれた、日本初のメルマガです。ここには、あなたのお店がかかえている問題を解決するヒントがいっぱいです。

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【著者】 梅本泰則 【発行周期】 週刊

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