どのような「衰退国」にすべきかを議論するしかない令和ニッポン

 

日本の準備

衰退国日本は、人口減少への政策対応も遅れ、移民政策も釈然とせず、新しい産業も育成せず、漫然と時が過ぎていく。量的緩和という金融政策だけしか行わないことで、衰退国への道を走っている

世界的な景気後退になった時点で、日本の経済的な落ち込みは、量的緩和の影響で他国より大きくなる。本来は景気が良い時期に量的緩和を縮小して景気後退に備えるべきが、それをしなかったことで一気にその咎めが出る。

今の時点では、政策的な議論をしても手遅れであり、どのような衰退国にするべきなのかを議論していく必要になってきたように感じる。この衰退国の将来と同様な衰退が現時点で、中山間部の村に起こっているし、地方の小都市でも起っている。

地方の問題解決は日本の将来の問題解決の参考になると見ている。

人口減少には、関係人口を増やす取り組みが必要であり、村に定住ではなく、遊びに来たり、別荘として使ったりして、その地域と関係を持つ人達を増やす必要がある。この人達に村で消費してもらい、その消費で雇用を作り定住者を増やす必要がある。

円が安くなり、海外旅行は高いものになり、若者を中心に日本を見直し、都市と田舎の二重生活をする人達が増えている。田舎の物件が人口減少で空き家が多く、低額で貸し出していることにもよる。

この若者を取り込むために、村の魅力作りが起きている。しかし、地域、地域で違う必要がある。オンリーワンの魅力を作ることである。アートの小豆島や温泉の草津であったり、雪国の越後湯沢であったり、スキーのニセコや白馬であったり、演劇の城崎であったり、各地でいろいろな取り組みが行われている。そうすると、海外からの客も多くなる

これと同じように日本も世界に向けて、魅力を高めていくことであり、日本の魅力は日本人が持つ規律であると見る。この規律は江戸時代の寺子屋で教えた論語が今も影響しているからであるが、徐々に廃れ始めている。

この論語を再び日本の教育は取り戻さないと日本の魅力が失われるように感じる。

努力を惜しまない仕事の感覚は、武道からきた石門心学から出ている。繰り返しの仕事は修行であるという感覚が日本人にはあり、その感覚で仕事をするから、仕事が苦しくないのである。これも廃れ始めている。

この修行的な感覚から農業で、おいしい果実や野菜が生まれるのであるが、この感覚がなくなり、日本は農薬の使用量が世界一になっている。

日本の生きる道は、観光業と農業や技術開発研究開発になる。その精神的な基礎である論語教育を取り戻すことが必要になっている。

日本の魅力度を上げるためにも、明治時代に戻るのではなく、江戸時代に戻ることが必要になっている。江戸時代の日本人の精神を取り戻すことがある。

さあ、どうなりますか?

image by: Shutterstock.com

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