金融機関がいよいよ危ない。令和ニッポンに起こる世界的大転換

tsuda20190408
 

日本においては戦争こそ起こらなかったものの、昭和時代に負けず劣らずの激動の世となった平成の日本。いよいよ5月1日より新元号「令和」となるわけですが、人口減少に悩まされる我が国は、何を羅針盤にどの方向に進むべきなのでしょうか。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』で著者の津田慶治さんが、「令和ニッポン」の行く末を占っています。

定常社会の令和時代を予測する

世界的な金利ゼロ時代に突入するようである。MMTという理論を盾に米国も欧州も日銀の量的緩和を永久に行う方向で金融政策をし始めている。このような金利ゼロ社会は、定常社会になったからである。ということで、定常社会の令和時代を予測したい。

日米株価

NYダウは、26,951ドルで過去最高株価であるが、12月26日21,712ドルと暴落したが、その後2月25日26,241ドルになり、3月11日25,208ドルまで下がったが、その後は上昇して4月5日26,424ドルになり年初来高値になっている。この調子であると過去最高株価まで迫る可能性も出ている。強気相場になっている

日経平均株価も、同様に2018年10月2日24,448円になり、12月26日18,948円と暴落したが、3月4日21,860円で3月25日20,911円、4月5日21,807円と3月4日の株価を抜くことになりそうである。こちらも上昇相場に復帰したような感じである。

当分続いた膠着相場から上方向に相場が向かい始めている。FRBの予想値が驚きの今年2回の利下げになり、トランプ大統領とFRB理事候補ムーア氏は、即利下げを要求していることで、市場は安心感に包まれている。そして、10年国債金利も2.3%まで下落して、逆イールドも解消してきた。

ムニューシン財務長官の経済会議PPTでの決定に従い、FRBは、ツイストオペの金利操作をして、イールドカーブをフラット化している。短期国債を買い、長期国債を売るということで、資産規模を増やさないで金利操作をしている。短期金利を上げ、長期金利を下げるので、ドル資金が米国に還流しドル高になり、かつ2,200兆円に上る国債債務の金利を下げて利払いを少なくしている。

PPTの指示でNY連銀は、投資銀行にある債権を買い、その還流した資金で投資銀行に株を買ってもらっている。このため、株価も上昇している。米国金融政策の日本化であり、国債債務を軽減しているが、それでも足りずに、トランプ大統領はドル高が不満であり、利下げを要求して、短期金利を0.5%下げてドル安にして、かつ長期金利も下げて利払いを極力減らすために、量的緩和も必要としている。MMTの理論に沿った金融政策をFRBに要求していることになる。完全に日銀が行っている量的緩和の金融政策である。

このような金融政策になっているので、NY市場参加者は、2度と危機は来ないし、今後10年、株価は上昇すると言い始めている。総楽観相場になっている。このため、FANG株も上昇してきた。下がると押し目買いになるので、株価は下がらない。ジャンク債の金利も上昇しないで流通できる総バブルな状態になってきた。バブルの上に一層バブルが上乗せされてきた。

欧州のドラギECB総裁もMMT理論の金融政策に従う方向であり、世界的金融政策が日本化してきた。永久に量的緩和を行う金融政策にして、金利ゼロ社会にするようである。

日本だけが永久に量的緩和を続けると、円安になり、輸入物価上昇でスタグフレーションになると心配したが、経常収支が黒字であれば、その心配がなくなり、世界は行くところまで行くしかないことになった。永久的な量的緩和を行うと、世界的なミンスキーモーメントまで行くようである。そのポイントに行くまでには時間がまだあることになる。

ミンスキーモーメントとは、投資家が投機によって生じた債務スパイラルによりキャッシュフロー問題を抱えるポイントである。このポイントにおいて、どのカウンターパーティー(金融取引参加者)も事前につけられた高い提示額に対して値をつけることができず、大きな株の投げ売りが始まる。その結果、市場決済資産価格の突然かつ急激な崩壊市場流動性における急激な落ち込みが発生するポイントとのこと。中国が最初にこのポイントに達するはずが、それを国家が過剰な追い貸しで防止している。

ということであるが、ミンスキーモーメントより前に、個々の企業実績で個別株価は修正されることになる。個別企業の実績が下方修正されると株価は下がり、その総合でNYダウは決まるので、油断はできない。実体経済の動向には注意が必要である。

もう1つ、米国の緩和的な金融政策は、将来に大きな禍根を残すことになりそうで、消費税増税は今年10月にできないと永遠にできないことになる。日本の景気を少し冷やことで、バブル拡大を防ぐ効果もありそうである。

そして、米国の鉱工業指数は悪化したが、雇用統計は巡航速度になっているので、景気減速感がない。米国は輸出依存度が少ないので、中国経済の減速がほとんど影響しない。その点、中国への輸出依存度が高いドイツ経済は大幅な減速になっている。日本もドイツほどではないが、影響を受けている

ということで、日本の株価は米国より低くなっているし、日銀介入を嫌気して、18年度海外投資家の売越し額は5兆6,300億円になり31年ぶりの額になって、その株を買ったのは日銀で、5兆6,500億円買いとなって相殺した。

日銀の保有額は29兆円にも上り、東京1部時価総額600兆円の5%になっている。東京市場の魅力がなくなってきていることだけは確かである。そして株価も動かなくなり、市場機能を日銀が壊しているともいえる。儲けが出ない海外投資家がいなくなり、市場参加者も減る可能性が高い。そして、益々株価が動かなくなるはず。

値幅を決めて、その範囲内は介入しないことで市場参加者を増やす必要になってきた。占有率が高いのを防止するために、日銀は買いだけではなく売りが必要になっている。

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