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体重も体脂肪も減るが、筋肉はもっと減る。減量中盤の失敗回避術

メルマガ『届け!ボディメイクのプロ「桑原塾」からの熱きメッセージ』の元に、減量序盤は順調だという読者から、「中盤から後半に注意すべきこととサプリメント」について質問が届きました。桑原弘樹塾長は、「順調なら計画を変えないこと」と前置き。「中盤期は筋肉を意識することが大切」とトレーニング方法から具体的な補給の仕方までアドバイス。前回記事の「ボディメイクのプロ推奨。減量開始前にやっておくとよい2つのこと」と合わせて読むと、準備~後半まで網羅できそうです。

減量の中盤から後半にかけてのアドバイス

Q. 減量の中盤から後半にかけてのアドバイスをお願いします。まずまず順調に進んでいますがこれからも停滞期がくるかと思いますので、どこかでドライブをかけて追い込む必要も感じています。有酸素運動はまだしていません。サプリメントにも変化をつけていった方がいいのでしょうか。(38歳、男性)

桑原塾長からの回答

前号が減量のための土台つくり的な内容でしたので、今号はその続き的な感じになりますね。

とりあえず順調に進んでいるということなので、何か問題がない限りはそのまま進行していくといいでしょう。順調に進んでいる時でも、どうしても欲がでて色々なやり方を始めてしまいますが、予定通りであればそこから逸脱はしない方がいいのです。

逆に言えば、計画はある程度ち密に立てておくべきという事になります。今の状態が予定通りなのかそうでないのかが分からないと、いわば道に迷った状態と同じですから、常に右往左往して体力ばかり消耗してしまうからです。

そして、ドライブをかけるのであれば、これも予めこういった状態になったらドライブをかけるというように計画の中に盛り込んでおくのです。なんとなく、気分で、一気に強度をあげたりするのは、確率的にもうまくいかない可能性が高くなります。

そのうえで、減量の中盤から特に意識を高めておくべきは筋肉です。いかに筋肥大させるかという意識をもつようにします。これが無いと、体重は減る、体脂肪も減る、しかし、筋肉はもっと減るという犠牲の多い減量になってしまいます。

誰しも減量の中盤あたりに入ってくると、一種ののめりこみ症状が出てきます。これは、体重が何キロかとか、体脂肪が何パーセントかとか、そこの数字へのこだわりが強くなっていくのです。そうなると、体重が減らない苛立ちから、筋量への優先順位が落ちてしまうのです。

つまり、この時期に一気に筋量を落としてしまう人が多いのです。実際、パワー不足を感じたり、挙上重量が急に落ちてしまったりする時期でもあります。減量期の筋肥大は、カロリー制限がある事から、単純に食事量を増やすわけにはいきません

そこで、幾つかのポイントを挙げてみます。まず、血中のアミノ酸濃度をなるべく高く維持するようにします。カロリー制限があるため、血糖値は低くなる事はあるかもしれませんが、そんな時でもアミノ酸濃度は下げないように努力します。

まず、三度の食事にタンパク質の要素を入れるのは当たり前です。足りないと思えば、当然、プロテインで補正していきます。可能であれば、食間にもプロテインやEAAを活用してその濃度を維持します。唯一、就寝前は内臓を休めてあげたいので、プロテインは避けてEAA、グルタミンといったアミノ酸対応でしのぐようにします。

次に、トレーニング中にはCCD+BCAAを積極的に摂取をして、血中のBCAA濃度を高めるようにします。また、トレーニングの際の重量にはこだわった方が筋量は残ります。レップ数が落ちても、重量は下げない心構えです。

減量の中盤からは、どうしても高重量が難しくなるので、レップ数で追い込んだり種目を増やしたりしますが、これ自体は悪くはないものの、本当に追い込んでいるのかという点において疑問が生じます。本当に追い込めていれば、レップ数でも種目数でも構わないのですが、多くの場合は重量という辛さを回避するための変更であるからです。

ここはギリギリまでこだわる価値があるかと思います。ここで一つ簡単な追い込み方の方法があります。それは、トレーニング時間を20%減らして、逆にトレーニング強度を20%アップさせるのです。ここでの強度は重量でもレップ数でも種目数でもなんでも構いません。言うのは簡単でも、実際は相当しんどい内容となります。

これが追い込むという状況ですから、一度試してみてください。ただし、血中のBCAA濃度をしっかりと高めてからお願いします。こういった筋肥大への意識を高めて、減量期でも筋肉への優先順位を落とさないように心掛けてください。

次に有酸素をいつ取り入れるかのタイミングですね。有酸素自体は脂肪を落とす上において効果的なのは間違いありません。問題は筋肉が分解に向かいやすくなることと、活性酸素の問題もあって疲労が蓄積しやすくなることです。個人的な見解としては、なるべく最後の隠し玉として温存したいという考えです。

仮に有酸素を取り入れる場合のアドバイスとしては、まず、あまり長時間しないということです。私は20分がいいと思っていますが、物足りないと感じる場合でも30分くらいまでにしておいた方がいいでしょう。

もし、トレッドミルでやる場合には、走らずに早歩きとします。時速にすると、5.5km/h~6.5km/hくらいです。そこに傾斜をつけると更に効果的です。通常、0.5刻みだと思うので、3.0位まで傾斜をつけて早歩きをしてみてください。

最後に、サプリメントですが、オフから序盤にかけては緩やかなサプリメントでいいと思います。具体的には、CLAであったりカルニチンであったりコレウスといった感じです。個々に役割は違うので、細かくは何でもいいという意味ではありませんが、世間一般にある脂肪燃焼系のサプリメントです。

そして、中盤からのサプリメントですが、エキストラバーナーをお勧めしています。これは私が作ったからという意味ではなく、カフェインとガルシニア(HCA)の組み合わせがエルゴジェニックエイド的であって、まさに減量の中盤から取り入れるのにぴったりの減量系サプリメントだからです。

多くの減量系の素材の場合、やや肥満の人が通常に戻るという所には効果が証明されています。もちろん、多少の運動という要素は入ったうえでの摂取です。ところが、減量中盤のように、既に、一般的な基準からみた場合には痩せ気味というレベルに達した人が、更に痩せるというにはほとんど効果を発揮してくれません

ところが、カフェインとHCAという組み合わせの妙によって、ある程度痩せ気味の人に対しても脂肪燃焼が促進していくというエルゴジェニックエイド的な効果があるのです。まさに減量中盤以降のサプリメントかもしれません。

image by: dotshock, shutterstock.com

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桑原塾塾長 桑原弘樹は、国内大手食品メーカーでサプリメント事業を立ち上げ、全商品の企画開発に携わる一方、全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会 日本支部PDAなどの立場で、国内外問わず多くのトップアスリートに直にコンディショニング指導を行ってきた。サプリメントは作るだけにとどまらず、「日本で一番使っているのでは」と豪語するほどのユーザーでもあり、年間300回のワークアウトも欠かさない。サプリメントやダイエットなどの分野で、多くの情報が散乱する昨今。サプリメントを作り、自ら試し、活用法を指導してきた、桑原塾長が、本物で価値あるボディメイク情報を提供すべく、スクランブル発進する!!!

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