最近は「考える力」の大切さが叫ばれるようになりました。しかし、従来型の押し付け教育に慣れてしまっている人はどうすれば良いか…戸惑ってしまいますよね。今回の無料メルマガ『親力で決まる子供の将来』では、著者で漫画『ドラゴン桜』の指南役としても知られる親野智可等さんが、考える力とは何かを論じるとともに、その育て方について解説しています。
「自分で考える力」は幼児期に育つ
幼児期にしっかりと「考える力」の土台を育てておきましょう。
今の時代は先行きが不透明な激動の時代であり、同時に情報が多すぎる時代でもあります。子どもたちが大人になる頃には、さらにそれが加速するはずです。そのような時代をたくましく生き抜くためには、自分で考える力が大切です。
自分で考える力といってもいろいろな次元がありますが、中でも大切なのは「自分は何をやりたいのかを自分で考える力」と「そのやり方を自分で考える力」の2つです。これが本当の自立であり、言い換えると自己実現力です。
やりたいことをやる楽しさを一番味わえるのが幼児期
この力がないと、変化の激しい時代の中で多すぎる情報に流されて、自分らしい生き方ができなくなってしまいます。現在でも、自分は何をやりたいのかよくわからないという大人がたくさんいるのですから。
そして、この自己実現力の土台は幼児期から育てていく必要があります。なぜなら、幼児期こそが、自分がやりたいと思ったことをどんどんやっていく楽しさを一番よく味わえる時期だからです。
子どもの「考える力」を伸ばすために大切なこと
わが子が、好きなこと、やりたいことを見つけて、自信をもって前に進めるように、今、親としてできることをしましょう。
「やりたい」と言ったことをたくさんさせる
幼児期には、子ども自身がやりたがることをどんどんやらせることが大切です。絵を描きたい子にはどんどん描かせる。お人形遊びが好きならそれをたっぷりやらせる。自動支払機にカードを入れたがったら入れさせる。人に迷惑をかけたり危険だったりしない限りにおいて、どんどんやらせましょう。
それによってはじめて、「自分は何をやりたいのかを自分で考える力」と「そのやり方を自分で考える力」がつくのです。確かに「親や先生に言われたことはできる。でも、特に自分がやりたいことはない」という子は育てやすいでしょう。でも、それを優先してしまうと、先の2つの力は身につきません。
実は、「言われたことはできないけれど、自分がやりたいことはどんどんやれる」という、育てにくい子のほうが見込みがあるとも言えるのです。