アメリカは、ウソつきすぎで信じてもらえない
もう一つ、「アメリカの話に説得力がない理由」。それは、アメリカが「ウソを多用しすぎ」ということ。なんというか、国際社会から「オオカミ少年」のように見られている。いろいろいろいろあるのですが、代表的な例を二つあげておきます。
一つは、イラク戦争。開戦理由は二つでした。すなわち、「フセインは、9.11を起こしたアルカイダを支援している」「フセインは、大量破壊兵器を保有している」でした。新しい読者さん、これ二つとも「大うそ」だって知ってました???????????
一応証拠を示しておきましょう。超熟読してください。
米上院報告書、イラク開戦前の機密情報を全面否定
【ワシントン=貞広貴志】米上院情報特別委員会は8日、イラク戦争の開戦前に米政府が持っていたフセイン政権の大量破壊兵器計画や、国際テロ組織アル・カーイダとの関係についての情報を検証した報告書を発表した。
(読売新聞06年9月9日)>
報告書は『フセイン政権が(アル・カーイダ指導者)ウサマ・ビンラーディンと関係を築こうとした証拠はない』と断定、大量破壊兵器計画についても、少なくとも1996年以降、存在しなかったと結論付けた。
(同前)>
もう一つ。2013年8月、オバマさんは、「シリアを攻撃する!」と宣言しました。理由は、「アサド軍が化学兵器を使った」から。これもウソだった可能性が高いのです。なぜ?2013年5月、国連は、こんな報告書を出していた。一文字一文字丁寧に読んでください。
シリア反体制派がサリン使用か、国連調査官
AFP=時事2013年5月6日(月)17時37分配信
【AFP=時事】シリア問題に関する国連(UN)調査委員会のカーラ・デルポンテ(Carla Del Ponte)調査官は5日夜、シリアの反体制派が致死性の神経ガス「サリン」を使った可能性があると述べた。スイスのラジオ番組のインタビューでデルポンテ氏は、「われわれが収集した証言によると、反体制派が化学兵器を、サリンガスを使用した」とし、「新たな目撃証言を通じて調査をさらに掘り下げ、検証し、確証を得る必要があるが、これまでに確立されたところによれば、サリンガスを使っているのは反体制派だ」と述べた。
国連は、「アサド軍」ではなく、欧米が支援する「反体制派」(=反アサド派)が化学器サリンを使っていると報告していた!!!!!!それなら、アメリカ軍は、自分たちが支援している「反アサド派」を空爆しなけりゃなりませんね~~。
二つ例をあげましたが、同じような例は、たくさんあります。最近のアメリカの情報戦は非常に稚拙。日本は「米英情報ピラミッド」に組み込まれているので、こんな重要情報も拡散されないのですね。
アメリカはこんな感じ。それで、この国が「イランがやった!!!」と主張しても、「ほんとですか~~??」というリアクションになってしまうのです。