熱意に溢れているのは分かるのだけれど、どうにも暑苦しくて鬱陶しい…。あなたのまわりにもそんな営業マン、いないでしょうか。今回の無料メルマガ『ビジネス真実践』では著者の中久保浩平さんが、なるほど納得の「熱い営業マンほどウザい理由」を解説しています。
熱い営業マンほどウザい理由
某営業会社で営業マンへの指導を3ヶ月間させて頂いた時のことです。その会社では「情熱を持って仕事をすれば成果は上がる」というような教えがありました。
この会社のように、営業マンには情熱、熱意が必要だというようなことが言われたりします。また、商売やビジネスを営むにしてもその商売、ビジネスへ情熱を注ぐのは、当たり前のことで、情熱があればその思いというのはお客様に伝わっていく…なんていうこともあるでしょう。
ところが…情熱のあまり、というか、情熱の注ぎ所を間違えてしまう人も多いようです。たとえば、
- 「自社の商品がいかに素晴らしいものであるか」ということを必死で手振り身振り交えて説明する
- 「自社が他社に比べてどれだけサービスに優れているか」ということを必死でプレゼンする
- 首をかしげるお客様に「これだけ言っているのになぜ良さをわかってくれないんだ」と必死で説得する。
など。商品やサービスの良さを伝えるために情熱を注ぐこと自体、悪いことではないですが、多くの営業マンは、
- 自分の成果を上げたい
- なんとしてでもノルマを達成しなければ
- 1件でも多くの成約を
という自己都合(自社都合)がバックグランドとなり情熱を注いでしまっているのです。お客様の感情を置き去りにしたまま。
こうしたことは自分が、お客様の立場に立ったときに実感できると思います。たとえば、家電店でもホームセンターでも何でもいいですが、商品を自分で見て選んでいるときに、ササッと寄ってきて、「お客さん、この商品はいいっすよ。何がいいって、そりゃもう…」と、畳み掛けてくる店員さん。
情熱はあるようですが、お客さんには響きません。とにかくその商品を勧めて購入してもらいたい、という情熱しか感じられないからです。どれだけその商品が良かろうと目をギラギラさせてバァッーと来られたらドン引きされてしまって終わりです。
どのような業界であっても、同じことです。
- なんとしてでも購入して欲しい
- なんとしてでも成約にこぎつけたい
ということからくる情熱で、いかに商品が良いか、サービスが他社より優れているか、ということを熱弁してもお客様には届きません。多くの営業マンが情熱の持ちどころ、注ぎどころを履き違えてしまっているのです。情熱のある人は、ほんとに魅力的ですが、一歩間違えるとめちゃくちゃウザがられる存在になってしまうのです。
情熱は自己都合(自社都合)により注ぐのではなく、お客さんのために注ぐものです。お客さんのために情熱を注いで仕事をする人が魅力的に映るのです。お客さんのために情熱を持って事業を営むから、その思いが伝わっていくのです。情熱の持ちよう、注ぎどころを間違えないように注意しましょう。
■今日のまとめ
「情熱の持ちよう、注ぎどころを間違うとウザイ存在に」
- お客さんへ情熱を持って接するとはどういうことか?考えノートに書き出す
- お客さんから魅力的と映る存在になるには、どのような工夫、行動ができるか?考えノートに書き出す
- 上記2点を社内でも話しあってみる
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