米中覇権争いで中国が勝つと現実になる「絶望だらけ」の世界

 

あなたはどの国が嫌いですか?

これ、人によって、いろいろな意見があると思います。日本人が嫌いな国を想像すると、韓国中国北朝鮮ロシアアメリカかなと。韓国、中国、北朝鮮、ロシアはわかりますね。なぜ、アメリカ?

日本には、反韓本、反中本は多い。しかし、反米本も結構あります。なぜ?日本が、実質アメリカに支配されているからですね。たとえば、こちら。

● 『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』矢部宏治 著/集英社インターナショナル

私も、大昔から「日本はアメリカ幕府の天領だ」と書いています。それで、誰からも反対されません。日本は、実質アメリカの支配下にある。そのため、何か不幸があると、「悪いのは全部アメリカだ!」となる。わかります。しかし、考えなければならないのは、「第2次大戦後、日本がソ連に占領されたらどうだったのだろう?」ということ。かつてソ連に実質支配されていた東欧は、ソ連崩壊後、こぞってNATOとEUに入ってしまいました。そして、旧ソ連のバルト3国も、NATOとEUに入ってしまった。ソ連の支配が良いものであればこんな結果にはならなかったでしょう。今は、ウクライナとジョージア(旧グルジア)が、NATOに入りたがっています。

現在、アメリカと中国は、覇権戦争をしています。「アメリカこそが日本不幸の諸悪の根源だ」と信じる人たちは、「中国が勝てばいいな~」などと夢想しているかもしれません。中国が勝って、日中関係が現在の日米関係のようになったらどうなるでしょうか(つまり、日本が中国の属国になったらどうなる)?

今より、もっともっと過酷な状況になること、ウイグルの例を見ればわかります。ウイグルの例を見ると、以下のようになるでしょう。

  • 日本の両親から子供たちは奪われる
  • 子供たちは、施設に入れられる
  • 子供たちは、日本語を使うことを禁じられる
  • 子供たちは、中国語だけ使うことを許される
  • 子供たちは、共産党への忠誠を誓わされる

チベットの例もありますね。チベットでは、120万人の人が殺された。そしてチベット仏教のトップであるダライラマは亡命した。日本の天皇陛下は、国の象徴。そして、世界的に見ると、「神道のトップ」でもあります。ということは?

  • 天皇陛下は、亡命を余儀なくされる
  • 日本国内では、神社、寺院が破壊しまくられる

となるでしょう。というわけで、日本は確かにアメリカの属国で、悲しい現状ではあります。しかし、ソ連の支配下になったとか、中国の支配下に入るよりは「まだマシ」です。というわけで結論は、

  1. 中国の属国になることだけは、なんとしても避けなければならない
  2. アメリカは弱体化していく方向なので、この国とはいい関係を維持しながら、徐々に自立していきましょう

今回の話、「大げさすぎる!」と思う方は、是非こちらをご一読ください。

多数の子どもを家族から引き離し、寄宿校に隔離 中国・ウイグル自治区

image by: Shutterstock.com

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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