技術スタッフを増やす
このお店の強みは「高い技術」です。それをスタッフ一人で提供していても限界があります。加工・修理にあてられる時間には限りがあるからです。つまり、加工・修理が得意だと言っても、他の仕事をしないでいいということにはなりません。接客、在庫管理、陳列、イベント企画、やらなければならないことが山のようにあります。そうすると、加工・修理の依頼がたくさん重なった場合、お客様を待たせてしまうことになるでしょう。我慢をしてくれるお客様ばかりではありません。そのことで、離れていってしまうお客様もあります。競合店が多いのですから。それを避けるには、技術スタッフを増やすことです。
とはいえ、これには一つ問題があります。技術に自信のあるスタッフは、なかなか別のスタッフに技術をうまく伝えられないケースが多いということです。おそらくその技術は本人にとって大切な宝だからでしょう。時間をかけて苦労をして習得した技術は、そう簡単には他の人に教えられません。伝統工芸の職人さんと同じようなことです。
それでも、スタッフには技術を伝えてもらいましょう。そのスタッフも、その昔誰かから技術を教えられたのです。今手にしている技術は、個人の財産でもあり、お店の財産でもあります。財産は増やしていかなくてはなりません。
また技術スタッフを増やすことは、お店にとっては投資です。人件費も増えます。しかし技術料は、ほぼ全額が粗利益です。早い時期に投資は回収されます。
そして、出来るならば技術を提供するだけの組織を設けることです。そうすれば、今まで以上に技術屋集団としての評判が上がっていきます。やがて、一度は離れたお客様も戻ってくるでしょう。それどころか、また目の回る忙しさがやってきます。つまり、技術は決して一人のスタッフだけに頼ってはいけません。商売が拡大しないからです。他のスタッフに伝えていってこそ、技術を高めた意味があります。
あなたのお店も今からでも遅くはありません。技術スタッフに投資をされてはどうでしょう。
■今日のツボ■
- 技術に優れたスタッフは、お店の財産である
- 技術を他のスタッフに伝えることで、商売が大きくなる
- 技術スタッフを増やすことに投資をするとよい
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