フレームワークを使う
たとえば、「世の中の変化に対応できない」と頭を抱えている経営者がいます。この「世の中の変化」とはどんなことを言うのでしょう。その変化を整理するためのフレームワークがあります。当メルマガ623号「時流を読まぬ経営者が『ちっとも売上が伸びない』とボヤく滑稽さ」で紹介したPEST分析です。復習してみましょう。
「PEST」とは、政治(Politics)、経済(Economics)、社会(Society)、技術(Technology)のことを表します。つまり、政治、経済、社会、技術に関してどんな変化が起こっているか、また起こると予測されるかということを分析しようというものです。これらの点について、あなたのお店にとって関係のありそうなことを拾い出していきます。
例えば、政治の面では
- スポーツ庁のスポーツ産業政策が強化される
- ESG、SDGsに政治が関与してくる
経済では、
- キャッシュレス社会が大いに進展する
- 中小企業のM&Aが加速する
社会的な側面からは、
・ネット社会による消費者の購買行動が変化していく
・社会全体に環境に対する意識の向上が進む
技術的なことからは、
- インダストリー4.0による商品開発がされる
- AIによる仕事の仕方が変化する
といったことです。こうした変化に対して、どんな手を打っておくかを考えます。例えば、
- キャッシュレス販売に対応する
- 地球環境に配慮した商品の取り扱いを増やす
- デジタルマーケティングの手法を強化する
- 販売管理、商品管理、顧客管理、会計処理などのPCシステムを導入する
といったことになるでしょうか。これが「世の中の変化」に対応するための方法の一つになります。このようにフレームワークを使うと、問題が整理されて対応策が見えてくるのです。
有名なフレームワークはまだあります。「SWOT分析」は「事業環境を見る」ために使うと便利なフレームワークです。「3C分析」も「事業環境を見る」ことが出来ます。「PPM」は「事業の組み合わせを考える」ためのもの。「マッキンゼーの7S」は組織戦略を考えるときに使います。これらのフレームワークを知っていて損はありません。あなたのお店の問題を解決するために活用しましょう。
■今日のツボ■
- 問題を解決するためにフレームワークを活用する
- 「4P」は売上や利益の増減要因の分析に使える
- 世の中の変化に対応するためのフレームワークもある
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