納得ができるまで見学や体験を。「オルタナティブ教育」の選び方

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俳優の斎藤工さん、将棋の藤井聡太さん、Amazon創業者、グーグル創業者、オバマ前アメリカ大統領などが受けていたとされる自主性重視、個性重視の「オルタナティブ教育」について、関心を寄せる親御さんが増えているようです。メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』の著者で家庭教育のプロの柳川由紀さんが、そのメリットとデメリットから、いくつかの教育法の中から選択するために必要なことを教えてくれます。

オルタナティブ教育とは?

Question

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来年、入園を考えております。幼児教育は人生で一番大切だと聞きました。私自身の経験から、子どもには型にはまった学校教育ではなく、自主性を尊重する大らかで自由な教育をさせたいと思います。けれども、私の両親も夫の両親も、そうした教育には反対しています。どういう基準で選べばよいでしょう?

柳川さんからの回答

子どもの自主性を尊重する教育」はオルタナティブ教育とも呼ばれています。産業革命以降に広まった画一的な学校教育を変えようという発想から、ヨーロッパを中心に始まった教育です。従来の教育とは違う「もう一つの教育」「別の教育」という意味で、「オルタナティブ」と言います。オルタナティブ教育のメリット、デメリットなどをお伝えします。

1.オルタナティブ教育のメリット

子どもが主体的に学ぶよう支援しています。学習プランやイベントも大人との話しあいで子どもの好奇心や興味を中心に決めていく傾向にあります。また、画一的な教育ではなく、個性を尊重し、体験型学習が多いのが特徴です。

異年齢の子どもとの活動があるため、下の子を思いやる気持ちが育まれたり、子ども同士で学ぶ、という体験もできます。少人数ということもあり、丁寧で密度の濃い教育が受けられます。

2.オルタナティブ教育のデメリット

私立校ですので、費用は高額です。他にも以下のような注意点があります。

・上級校への進学が大変である:
ほとんどの学校は小学校、若しくは中学校までしか通えません。その後は、オルタナティブではない通常のカリキュラムの教育の高校へ進学することになります。進学などで公認されるような制度がないため、受験が大変です。そして子どもは進学後の勉強法にギャップを感じるでしょう。

・そもそも「学校」ではないことが多い:
「学校」とは、学校教育法第1条で定められ、学習指導要領に沿ったカリキュラムで学習することが定められています。オルタナティブ教育は、学校として認可されているところはとても少ないのが現状です。通っている児童、生徒たちは、自宅校区の学校に籍を置きつつ、オルタナティブ学校へ通います

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