12月から全国展開。「共生社会コンファレンス」の可能性を信じて

Group of happy and diverse volunteers
 

私たちが進める関東甲信越ブロックのテーマは「共に学び、生きる共生社会コンファレンス~障害理解の促進、障害者の学びの場の担い手の育成、学びの場の拡大に向けて~」としており、「理解促進」「担い手育成」「場の拡大」を明確に打ち出して丁寧に議論していこうという思いが込められ、それは開催趣旨文の目的部分に反映されている。

「第一に、障害者の参加を妨げている社会的障壁や、その解消のための方法について理解を深める(障害理解の促進)。第二に、障害の有無にかかわらず必要な学びが得られる環境を整えるための工夫や考え方の共有を図る(障害者の学びの場の担い手の育成)。第三に、障害者本人の経験やニーズが源泉となるような新しい学びあいの場と豊かな関係性を地域社会に創り出す取組を推進する(障害者の学びの場の拡大)」。これらの言葉を整理するのと同時にプログラム内容が連動するのは当然であり、その当然を効果的に実施するための議論を進めている。

会場は東京大学の本郷キャンパスで、共催として東大も加わることで、障がい者の学びで想起される課題に対して「すべて対応したい」という思いにかられている。結果的にこれまでの障がい者の学習に関する活動や社会運動を踏まえながら、現在の取組を後押しする文脈の中で、「社会教育」「『高等』教育」「重度障がい者向け教育」などの視点のほか、当事者性を意識しながら「『障害』の疑似体験ブース」「当事者研究」「ヒューマンライブラリー」も企画した。

さらに難しい議論は苦手な参加者向けには、現在シャローム大学校が地域で展開している「音楽とコミュニケーションのプログラム」を開催、東京大学内を散策する東大散策ツアーも盛り込んだ。結果的に多種多様になったことで、運営側は少し冷や汗をかいている状態だ。とはいえ、冷や汗も「汗と涙」のうちで、その結晶として何らかの成果が出るはずだと確信している。

image by: pxhere.com

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特別支援教育が必要な方への学びの場である「法定外シャローム大学」や就労移行支援事業所を舞台にしながら、社会にケアの概念を広めるメディアの再定義を目指す思いで、世の中をやさしい視点で描きます。誰もが気持よくなれるやさしいジャーナリスムを模索します。

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