高齢者ほどネット活用の場合も。ハマってはいけない思い込みの罠

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JTB総合研究所の研究レポート「海外観光旅行の現状2019」が公開され、海外旅行申し込み時のリアル店舗やネットの利用状況に関する性・年齢別の割合が意外な数字となっているようです。メルマガ『理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』発行人の理央周さんは、企業のマーケティング担当者が注意しなければならない「思い込みの罠」について解説し、常に情報を更新し続ける姿勢の大切さを説いています。

海外旅行利用者のネット・リアルでの買い方の違い

先日面白い記事が日経新聞に載っていました。旅行の予約などをする時に、年配の方々はインターネットで申し込みをする一方で、若い世代の人たちは、店頭に来て予約をする傾向があるということです。

インターネットが浸透して以来、なにかを調べたり買ったりする時に、若い世代の人たちがスマホやiPadを駆使してスイスイでき、一方で、年代が上がるにつれて、新しい情報やデバイスの使い方に疎く、うまく使いこなせないというのが、ほんの数年前までの様子でした。ところが、この年代別の傾向が旅行予約においては、一部逆転しているのです。ですから、この話を聞くと、「思っていたのとは逆だな」と感じるでしょう。

その日経新聞の記事によると、JTB総合研究所で海外旅行者の現状について調査したところ、旅行の相談から申し込みを、「全てネットでやる」という人は48%と最も多いそうです。しかし、年代別にみてみると、18~29歳の比較的若い層の人たちは男女ともに、「旅行会社を利用する」という人たちが、「ネットを利用する」という人を上回っているのだそうです。

一方で、シニア層は逆で、60~79歳代の女性に関しては、ネット利用率が60%を超えるとのこと。同年代の男性も半数を超えているとのことなので、まさにシニア層が海外旅行に行く時にはネットを活用して、申し込みまでするという傾向にあります。

これは、フリマアプリのメルカリのデータを見ても同じような傾向にあるそうで、シニア層の利用が急増しているとのことです。

思い込みはメディア選択に悪影響を与える

このように、「若者はスマホ、ネット世代で、シニアは旧来のリアルな媒体を見ている」というようなステレオタイプの思い込みがあると、マーケティング活動においても、正しい戦略、的確な戦術選択を見誤ってしまうことになりかねません。

たとえば、「この旅行は、ゆったりと長めの海外旅行なので、シニア層向け」と開発したパッケージ旅行があるとします。そこに先のような思い込みがあると、「シニア層はネットを見ないので、新聞広告や折込チラシを中心にしようか」と、これまでの経験だけで判断すると、ネットを見て海外旅行を選ぶであろうシニア層に到達できず、ひいては機会損失になりかねません。

インターネットが普及し、もはやインフラになっている今、オンラインとリアルの垣根がなくなリつつある傾向にあります。ネットで調べ、リアル店舗で触ってみて確かめて、最後はネットで買い自宅に届けてもらう、ということもあれば、リアル店舗で知り、ネットで調べた上でその場で買う、ということも、当たり前のようにあるのです。

このように、ネットとリアルの間の垣根が取れ、商品を調べ、買い、受け取るという一連の顧客行動が、シームレス(つなぎ目がないという意味です)になってくると、これまで当然だったマーケティングの手法や、メディアの組み合わせが通用しづらくなっている、ということが言えます。

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