生涯学習の場で学びの「面白さ」を伝えやすい「外国語」の効果

 

文科省が政策として推進し秋田県教委が行うコンファレンスは障がい者向けの生涯学習の実現が目的だから、この授業では特別支援学校の高等部の段階から「学び」の楽しさを知ってもらい、その後の「学び」への意欲を高め、同時に教育委員会はじめとする教育行政がその地域での障がい者への生涯学習の場を提供していくという方向性の中にある。

だから、まずは学びが「楽しい」「面白い」ものだと思ってもらうのがポイント。この「外国語との出会い」は、高校時代に英語以外の言語と出会ったり、大学に入学して第二外国語が必修になったりの未知との遭遇に「面白い」と思った自分の過去の感覚を参考に考えたもので、異文化に触れることは、何か新しい自分のどこかを刺激することにもある。

心の化学反応が次の行動につなげる、学ぼうという意識に向かうわかりやすい感覚は「面白い」なのだと思う。

そんなことを考え教壇に立つ自分は「面白い」の感覚を伝えなければいけない使命を担う。義務教育や大学入試に向けた勉強ではどうしても評価や成績がついてまわるから、面白くなくなってしまう。その記憶のままの勉強では、そのイメージは悪いままになってしまいがち。生涯学習とは、面白いと思えることを学ぶことであり、それは生涯、障がいの有無にかかわらず、求める権利を有するのである。

私が障がい者の学びをこの数年、開拓してきた中で、大事なのは「面白い」という感覚。それが学びにつながるのだということを多くの人が当たり前に認識し、場合によっては障がいのある人にも、その道筋を示していける環境を作りたい。

秋田県での模擬授業はどうなることか。入場無料です。お近くの方は是非足をお運びください。

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特別支援教育が必要な方への学びの場である「法定外シャローム大学」や就労移行支援事業所を舞台にしながら、社会にケアの概念を広めるメディアの再定義を目指す思いで、世の中をやさしい視点で描きます。誰もが気持よくなれるやさしいジャーナリスムを模索します。

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