続いて「今後、金正恩の悩みは、若手幹部や北朝鮮のミレニアル世代をどう管理するか」だという。「共産主義体制は1回の改革だけでは変わりにくい。世代交代を通じて何か新しくしようという試みが生まれ、改革が進められる中で統制力を失っていって、体制転換に移っていったというのが共産主義の歴史だ」と述べた。
太元公使は「北朝鮮体制が既に失敗した体制ということを知らない北朝鮮の人はない」、「昨年12月に金正恩が北朝鮮軍団長たちを白頭山(ペクトゥサン)に連れて行き、北朝鮮の運命は今後、革命の脈をいかに繋いでいくかにかかっているとハッパをかけたのも、すべてこのような理由と関連するもの」と話した。
金正恩強硬政治の限界点が近づいている。我々は、北朝鮮の若手幹部らが「左」の信号を点けてクラクションを鳴らしながらも、ほんとは徐々に「右」にハンドルをきっているんじゃないかと常に注視していなければならない」とし、「旧勢力と理念は年老いてなくなり、実用を重視する若手幹部らが徐々に権力を握ることは避けられない生理的な変化である」と指摘する。
太元公使は「統一は近づいている。今後10年あるいは20年内に起こるはず」、「今から積極的に備え、統一への準備を整えなければならない」と付け加える。
筆者がネットなどで目にしている「予言」としては、2025年に南北統一がくるというのが一番多い。最近の状況からみて、2025年の統一はないように思えるが、10年、20年というスケールで見れば統一がなされないとする理由があんまりないのではないだろうか。いろんな意味で準備は必要なのかもしれない。
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