何かを射止めたいなら目標はライフルのように近遠2つ必要なワケ

 

目標は近遠に2つ作れるのである。そう言えば、大学の論文指導の先生も「目下の研究が将来の自分にとってどんな意味を持つのか常にperspective(=遠近感)をもって臨まなければだめだ」とよく言っていた。ついでに思い出したのだが、その先生は遠くの目標のことをよく「野心」と呼んでいた。私はこの言い回しが大好きであった。

社会の中で生きている以上、どうしても我々は近くの目標で手一杯になりがちである。忙殺されるのである。しかしどのような状況下においてもその先にある遠くの目標に狙いをつけることを決して忘れてはいけない。さもなければ同じところをグルグル回るだけの人生になってしまう。逆にどんな時でも野心というものが視野に入っていれば、グルグル回っているようでも弁証法的に高みに近づいていける筈だ。

何だか、片手に望遠鏡、片手にハズキルーペ、といった感じでちょっと滑稽な気もするが、遠くも近くもしっかり狙いをつけるためにはこの程度のカッコ悪さは何でもない。いつか見たライフル弾のように、近縁の目標を見事に撃ち抜くことができればこれほどカッコ良いことはないのだから。

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ここにあるエッセイが『8人ばなし』である以上、時にその内容は、右にも寄れば、左にも寄る、またその表現は、上に昇ることもあれば、下に折れることもある。そんな覚束ない足下での危うい歩みの中に、何かしらの面白味を見つけて頂けたらと思う。

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