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異なる文化や価値観がより伝わりやすい。NY発YouTubeを始めるワケ

以前、「YouTube動画を本格始動する前に準備したこと」を紹介した『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』の著者でNY在住のりばてぃさん。まずはメルマガ読者限定の動画でYouTubeを始める理由を語りました。そして今回、その際の台本を公開し、文章と話し言葉では伝わる情報量やニュアンスが違うことを伝えます。さらに、本を2冊紹介して、文化の違いを文字だけで伝えることの難しさの例も示しています。

なぜ今YouTubeをはじめるのか?について

以下の文章はYouTube動画、「・なぜ今YouTubeをはじめるのか?~新たなコミュニケーション・ツール」を作るために用意したものですが、読者さん限定動画でも説明しているように、結局、動画ですべてを伝えるのは難しいというのがわかりました。

文章ならすっと頭に入ってくるのに、動画ではこれだけの情報を話すのも聞くのも難しい…。話すことを専門にされている方々の技術は凄いのだと改めて感じました。

今回はこのスクリプトをメルマガ読者さん限定で公開します。実は他に盲目の方向けの情報をたくさん公開したいという想いもあるのですが、それについてはまた別のスクリプトで。

(1)新たなコミュニケーション・ツールとして試してみたい

「平成」から「令和」へ。まるで新時代の幕開けにあわせるかのように、大きな変化が起こりつつあります。まぁ、AIだとか、スマホがどうとか、世の中にはいろいろな変化がありますけど、今、『新たなコミュニケーション・ツール』として、とっても大きな変化がYouTubeで起こっていると思うんです。

たぶん、みなさんも、昨年あたりから今年にかけて、有名な方々、例えば、芸能人の方々や、現役、あるいは現役を引退されたスポーツ選手の方々などが、続々とYouTubeをはじめているのにお気づきでしょう。

有名人に限りません。特別な人じゃない世間一般の多くの方々が、ごくごく普通に、『新たなコミュニケーション・ツール』の1つとして、YouTubeを活用し出しています。だから、もちろん、いろいろなタイプのYouTubeチャンネルが存在します。

テレビ番組のように、しっかり編集され、BGMやテロップが入っているものもあれば、アイフォンで撮影しそのままアップロードされているものもあります。

もちろん、クオリティの差はかなりバラツキがでると思いますけど、アイフォンで撮影しそのままアップロードするだけなら、それはもうブログやメルマガの記事を書くより、圧倒的にお手軽になりますので、今後、ブログやメルマガよりも、より多くの人々が、YouTubeをはじめたり、YouTubeを視聴するようになる可能性も十分にありえるでしょう。

動画コンテンツを作る…となると、敷居が高くなりがちですが、『新たなコミュニケーション・ツール』の1つとしてなら、どのようなかたちでも良いので、誰にでもお手軽なのです。もしかすると、むしろ「なんでYouTubeやらないの?」と聞かれる時代が、すぐそこまでやってきているのかもしれません。
(YouTubeではここまで。文章で読む方が圧倒的な情報量を一気に簡単に得られるのです)

(2)語りで伝わる異なる文化、価値観、ライフスタイルなどのニュアンス

しかも、うちが専門とする、アメリカやニューヨークの最新情報というのは、その背景に、日本とは異なる文化、価値観、ライフスタイルなどの影響も多々ありまして、書き言葉だけだと誤解が生まれたり、なかなか頭に入ってこないものも少なくないのです。

文章の方が、時間をかけずにさっと読めて、そういう意味では便利と言えば、便利なのですけれども、日本とは異なる文化、価値観、ライフスタイルなどの影響というのは、結構、大きくて、同じ内容のお話でも、音声で語られているのを聞くのと、文章を読むのでは、伝わるニュアンスがかなり変わってくることも、普通によくあるんですよ。

例えば、昨年のクリスマス前のホリデーシーズン、ブライアント・パークに出ていたホリデー・マーケットのお店で購入した本。ブログでも少しご紹介してます。
ペーパーソルトの本、『Being Yourself』(自分らしく、自分であること)ほか

この本にある、“A Love Letter to my Daughter”。日本語に訳すと、「私の娘へのラブレター」ですね。From誰々とは書いてませんけど、まぁ、“to my Daughter”、「私の娘へ」っていうんですから、当然、お父さんやお母さんからのラブレターでしょう。

そんな「私の娘へのラブレター」…ですけれど、たぶん、これ活字で、文章で読んだら、多くの日本人の皆さんには、なかなか頭に入ってこなかったり、しっくりこない情報じゃないでしょうか。なぜなら、日本では、「私の娘へのラブレター」のようなものが生まれる『文化、価値観、ライフスタイル』が乏しいからです。

日本で普通に生活していて、お父さんやお母さんが、「私の娘へのラブレター」書いたとか書こうとか、そういうお話は聞いたことがないでしょう。だから、活字や文章で書かれても、いまいち刺さらない。さっと通りすぎちゃう。

ご存知の方も多いと思いますが、その昔、日本に英語が入ってきた頃、英語教師をされていた夏目漱石さんは、ある生徒が『I love you』を『我君を愛す』と日本語訳したところ、『日本人はそんなことは言わない。『月が綺麗ですね』とでも訳しておきなさい』と言ったなんてお話があります。

『I love you』を『わたしは君を愛しています』だと入ってこない。なぜなら、文化的に、価値観的に、ライフスタイル的に、日本人はそんなことは言わないんです。

そこで天才、夏目漱石さんは、『I love you』を『月が綺麗ですね』と訳したというエピソードなんですけど、たぶん、このお話も、文章で読むより、語り聞かせてもらった方が、日本とは異なる文化、価値観、ライフスタイルなどのニュアンスが、語りの声とかを通じて、より伝わりやすくなる気がするんです。

この本、『A Love Letter to my Daughter』も、文字や文章で「私の娘へのラブレター」ですねって読むより、こうして語っている内容を音声で聞く方が、もっと多くのことを感じられると思うのです。

例えば、この本、もしあなたが、娘を持つお父さんやお母さんだとして、「私の娘へのラブレター」に何て言葉を、何てメッセージを書きますか?

日本では、まぁ、なかなか「私の娘へのラブレター」を書く習慣や文化がないので、難しいかもしれませんが、ちょっと考えてみて下さい。実際にこの本の中身を見てみましょう。

“This is a living book”、つまり、生きている本だとか、“You are beautiful”だとか、“All I want is for you to live an interesting life”だとか、いろいろ書いてありますが、最初の方のページで印象に残ったのが、“I fell in love with you the moment I saw you.”(君を見た瞬間、君に恋に落ちました)…です。

自分の娘にこんなこと言うの?!って感じです。でも、よくよく考えてみると、たぶん、娘を持つすべての親が、いや、息子でも同じですね。たぶん、生まれたばかりの自分の子ども、赤ちゃんを見たすべての親が、きっと「君を見た瞬間、君に恋に落ちました」と思ったと思います。

このフレーズには、その場面を思い返させる力があると言いますか、「私の娘へのラブレター」なんですけど、お父さんやお母さんにとりましても、とても大切な気持ちを思い返させてくれる素敵な言葉なんじゃないかなって、ちょっと思いました。

えーと、そんな感じの言葉がこの本にはいっぱい書かれてまして、アメリカならではの異なる文化、価値観、ライフスタイルなどを感じられる、たぶん、多くの日本人にとりましては、いろいろと考えさせられる本なんじゃないかなと思います。

思春期の娘さんを持つ日本の皆さん、特にお父さんとか、この本に書いてあるような言葉、メッセージを、試しに娘さんに伝えてあげたりすると、娘さんだけじゃなくて、お父さんの人生も大きく変わるかもしれませんね。

長くなってきたので、簡単にしておきますが、もう1冊。同じ場所で買った別の本です。『Being Yourself』…日本語に訳すと、「あなた自身である」、「自分らしくいる」というような意味です。このタイトルに添えて、小さな字で“The things every kids should know”、つまり、すべての子どもたちが知っておくべき事柄、と書かれてます。だから、一応、子ども向けの本なのです。

えーと、はい、もうお分かりですね。アメリカとは異なる文化、価値観、ライフスタイルの日本ではほとんど語られることがない概念ですので、文字や文章で説明されても、多くの日本人の皆さんにとりましては、いまいちピンとこない情報でしょう。

でも、アメリカには、こんなタイトルの本が、ホリデーマーケットのギフト商品の1つとして販売されているのです。こういう情報も、たぶん、語りで聞いた方がニュアンスがより伝わりやすいかなと思います。せっかくですので、その最初のページに何って書いてあるか考えてみましょう。

『Being Yourself』…「あなた自身である」、「自分らしくいる」という本の最初のページに最初に書いてること。答えは、“You are incredible”。

あなたは信じがたいほど素晴らしい、とか、あなたは信じられないほど素晴らしい…という感じの意味です。いかがでしょう。また機会があれば、もう少し詳しくこの本についても取り上げてみようかなと思います。

とにかく、今回は、なぜ、今YouTubeをはじめるのか?についてお話してみました。まぁ、YouTubeチャンネルは昔からやってますけど、『新たなコミュニケーション・ツール』の1つとしてのYouTubeにチャレンジしてみようって感じです。

文章は手早く読めるとか、ポイントが分かりやすいなど文章だからこその利便性がありますが、音声での語りかけにも、異なる文化や価値観やライフスタイルなどのニュアンスがより伝わりやすいとか、わかりやすいとか、良いところがあると思うので。

どのようなかたちがより良いのか、まだよくわかっていませんけど、楽しみながら、実験室のような感じで、いろいろ試していけたらいいなと思います。

以上がYouTubeのために用意した原稿です。読まれていかがだったでしょうか。正直、文章でも情報量がいっぱいだったかと思います。今回の経験を踏まえてYouTube動画ではテーマを1つに絞って解説するということにしました。
もしかしたら、勉強会や打ち合わせなどで重要で伝えたいものがある場合は、テーマを1つに絞ると良いのかもしれませんね。

image by: shutterstock

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ニューヨークの大学卒業後、現地で就職、独立。マーケティング会社ファウンダー。ニューヨーク在住。読んでハッピーになれるポジティブな情報や、その他ブログで書けないとっておきの情報満載のメルマガは読み応え抜群。

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