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ソフトバンクが「AQUOS R5G」など5Gスマホを4機種投入――ラインナップになぜ「Xperia 1 II」がなかったのか

ソフトバンクは3月5日、5Gサービスを3月27日より開始すると発表。同時に5Gスマホ4機種を発表した。

シャープ「AQUOS R5G」、LGエレクトロニクス「V60 ThinQ 5G」、ZTE「Axon Pro 5G」、OPPO「Reno3 5G」といった布陣だ。

ソフトバンク常務執行役員プロダクト&マーケティング統括モバイル事業推進本部本部長兼コンシューマ事業統括新規事業開発室室長の菅野圭吾氏によれば「安定感のシャープ、2画面でコンテンツを楽しめるLG、ちょっと目新しいということでOPPOを選んだ」という。

驚いたのが、ソニー「Xperia 1 II」がなかったということ。菅野氏によれば「ソニー・Xperiaについては、いつになるかはわからないが、次回というかたちで継続的に取り組ませていただく」という。今回は春モデル的な位置づけとなるが、夏モデル以降で採用される可能性について含みをもたせた。

価格に関しては、3月27日に発売するモデルに関してはすでに公表されている。AQUOS 5GRは12万9,600円、Axon Pro 5Gが8万,9280円だ。いずれもSnapdragon 865を搭載しているので無理もない。やはり、5Gスマホの初期モデルは10万円前後が当たり前になりそうな雰囲気となった。

ただ、ソフトバンクではOPPO「Reno3 5G」を投入してきた。榛葉淳副社長によれば「驚くような低価格で5Gをお楽しみいただける」と強調していた。

菅野氏は「OPPOが、日本市場に参入したときから話はしてきた。『いいタイミングが来たらやりましょう』と言っていたが、ようやく5Gでタイミングがやってきた。5Gスマホのなかでもユーザーの手元に届きやすいものを目指すことになった」という。

Reno3 5GはSnapdragon 765Gを採用する。このあたりの値付けがいくらになるのかが注目と言えそうだ。

本来、低価格な5Gスマホを目指すなら、ファーウェイ製を選べるのが望ましい。しかし、昨今の情勢ではキャリアがファーウェイを採用するのは難しい。

菅野氏は「ファーウェイ製品は技術的、スペック的にも素晴らしく、個人的な想いとしては頑張ってもらいたい。ただ、今後、採用するにも、ユーザーや店頭でのオペレーションを考えると、iOS、Androidがあるなかで、HMSという独自のものが混ざっていくのは、正直想像できない。ショップスタッフがきちんと説明できない状態が続いてしまうと、ファーウェイにとっても良くないんじゃないかと、個人的には思う」と語る。

日本市場において、Google Playが使えないというのは、キャリアにとってどうすることもできないようだ。

日本では昨年10月に法改正があり、端末割引に規制が入った。5Gスマホが飛ぶように売れている韓国にさらに置いてけぼりをくらう感がある。

菅野氏は「5Gが広がると産業に大きな影響を与える。他国はそこを広げようとやっている。5Gの世界感を広げていきたいが、明確な答えはない。中国や韓国、アメリカは5Gを契機にIT産業周辺でさらなる成長を目指している。我々もBeyond carrierを標榜しているので、なんとかしていきたいなと思っている」という。

いよいよ5Gが始まり、盛り上がりを見せようとしているが、結局、法改正が足を引っ張ることになるかもしれない。

image by: Ned Snowman / Shutterstock.com

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日経トレンディ編集記者として、ケータイやホテル、クルマ、ヒット商品を取材。2003年に独立後、ケータイ業界を中心に執筆活動を行う。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。日進月歩のケータイの世界だが、このメルマガ一誌に情報はすべて入っている。

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