まるで「火事場泥棒」な政府・与党。予備費10兆円が意味するもの

 

急浮上の「交差免疫説」

【読売】は11面の解説面に、新型コロナ取材班の2人の記者による解説。見出しから。

(11面)
地域差解明 制圧のカギ
コロナ 少ないアジア死者数
習慣・遺伝 決め手欠く
「交差免疫説」が急浮上

ウイルスは世界に広がったが、日本を含むアジア地域で人口当たりの死者が少ない理由に着目し、解明する研究が盛んになっているという。

死者数を国際比較する際、感染者把握に差が大きいので、「致死率」(分母が感染者数)ではなく「死亡率」(分母が人口)で見るのが一般的という。日本の死者は2日現在で903人。死亡率は100万人当たり7人となり、欧米の10~100分の1。キスや握手の回数が少ないとか手洗いやマスクの習慣があるなどの「文化的要因」や医療環境の良さなどが考えられてきたが、死亡率の低さではインドや韓国、中国も同じで、「国民性や医療環境」だけでは説明できないという。

BCGも取り上げられるが、イランやブラジルは定期接種を行っているのに死亡率が高い。糖尿病などの生活習慣病の地域差との関連も言われるが、差が二桁に及ぶ点は説明できない。遺伝情報の差については、白血球の型でこれから比較研究が始まるようだ。

急浮上してきたのが「交差免疫説」。「過去に新型に似た弱毒のコロナウイルスが流行した結果、新型に対する免疫もある程度ついた」という考えだという。米ラホイヤ免疫研究所が、新型ウイルス流行前に採取・保存されていた血液を調べたところ、およそ半数から「新型を認識する免疫細胞が検出できた」という。日本でも東大と感染研で同様の研究があるという。

●uttiiの眼

BCG説はかなり有力かと思っていたが、ブラジルの状態を考えると、少なくとも「決定打」ではないようだ。ただ、要因は一つではないかもしれず、完全な解明までには様々な研究が必要なのだろう。ともあれ、弱毒性のコロナウイルスに対する抗体がどんな役割を果たしているのか、希望が持てそうに思える。

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