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新型コロナで需要増の職業は? 感染が止まらないアメリカの場合

世界中の人々の生活を一変させた新型コロナウイルス感染症。感染者数も死者数も最も多いアメリカでは、さらに感染が拡大している州もあり、現在の状況が「当たり前」になる可能性もあります。既存の仕事を続けるのが難しい人がいるのと反対に、需要が増している仕事や新たな仕事が生まれています。今回の『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』では、著者でニューヨーク在住のりばてぃさんが、アメリカで需要増の仕事についていくつか紹介してくれます。

新型コロナで需要増となったお仕事はこれ!

日本でもニュースで報じられていると思うが、カリフォルニア、テキサス、フロリダなどアメリカの西部、南部での新型コロナ拡大が続いている。もともとはニューヨーク州より感染状況は早く鎮静化し、早くに経済再開をしたのに再度、自粛になるなど、ちょっと大変な状況となっている。

ニューヨーク州はニューヨーク市含めて感染状況は落ち着き低水準で推移しているものの(7/20の新規感染者数は519人、入院者数は716人、死者数は6人)、上述したように他州の状況を鑑みて、いまだ屋内飲食などは再開の目処が立っていない。そんな感じだと、いよいよ飲食業含め特に屋内アクティビティ系のビジネスは今後さらなる縮小が進むかもしれず、仕事内容によっては一旦まったく需要が無くなるという可能性すら出てきている。

一方で、このコロナ禍で新たに誕生した仕事や需要増になった仕事も当然あり、ビジネスネットワークプラットフォームのリンクドインの編集長のダン・ロスが、ニュースのインタビューに応えている。
Here are the jobs that are disappearing and booming because of Covid-19

それによると、新型コロナ問題で新たに生まれた職業で顕著なのが、コロナ感染者の濃厚接触者を追跡する「コンタクト・トレーサー」(Contact Tracers)や「コロナケア・コーディネーター」(Covid Care Resource Coordinators、コロナに感染後に利用できる支援を紹介し繋ぐ仕事)だ。

コンタクト・トレーサーは、検査の結果でコロナ陽性ということがわかった際に、その患者の直近の濃厚接触者を追跡する役目で、主に電話で問い合わせをしていくが、求められるスキルとしては、まず、話しやすいとか話すのが得意な人。さらには、アメリカらしい特徴として、英語以外の言語も話せる人も求められたりする。日本語しか話せない人もいれば、スペイン語しか話せない人もいる。そういう人に英語で詳細は聞くことができないので、多言語スキルを持つ話好きは適任なのだ。

なお、クオモ州知事やニューヨーク州によるコンタクト・トレーサーからの電話は出るようにという啓蒙はジョーク混じりで面白い。スマホに“NYS Contact Tracing”と表示されたら電話に出るように、でも、“Your EX”(昔の彼/彼女)と表示されたら出ないように、という画像と一緒にツイートされている。地方自治体の啓蒙活動でジョーク交えるってなかなかないし、ちょっと面白いので思わず誰かに話したくなってしまうので、めちゃくちゃ効果あるマーケティング手法だと感心する。
クオモ知事の呼びかけツイート

他にもニーズが高まる仕事が挙げられていて、例えば、「オキュパンシー・プランナー」(Occupancy Planners)というものも。これは、オフィススペースの作業空間を最適に利用できるようデザイン設計や社員への指導などをする人なのだそうだ。

まだまだ基本はリモート・ワークだが、少人数の出社をする会社があるだろうし、仕事内容にとっては出社しないと仕事にならない場合、オフィスの内装を感染防止型にする必要があり、昨年より10%ニーズが上がったという。インテリアデザイナーも同様に需要増とのこと。この他、「パーソナル・ショッパー」、「危機管理カウンセラー」(Crisis Counselor)「ライフ・コーチ」(Life Coach)なども挙げている。

まぁ、今は100年に1度の感染症パンデミック。大きな変化は出ているわけなので、人によっては精神的にダメージを受けているという人もいらっしゃるでしょう。また、リモート・ワークで、子どもの勉強をみながら仕事は無理な状況で追い詰められ悩む方もいるかもしれません。あとは、とにかく辛い…などなど。

実際、ニューヨーク州は100日間以上続いたクオモ州知事の会見でしきりに、セラピーの問い合わせ番号があるので必要な人は無料なので気軽に相談するようにと訴えかけていたので、需要がかなりあったのだろう。

セラピーやライフコーチに近いが、指導する職業として、遠隔診療のスキルを持つ医師や医療スタッフ、学校の先生向けの遠隔教育を指導する人の需要もあるそうだ。病院の先生たちも学校の先生たちも手探りでリモート診療や授業を行なっていると思うが、これまでやったことなかったのだから慣れていない。そういう人向けの再トレーニングとして指導者ニーズがあるという。

ニュースで取り上げられていたのは以上だが、リモート・ワークの効率良い作業の進め方を指導するアドバイザーとか遠隔での人材管理のスキルなども必要だろうし、想像以上に新たな職業のチャンスはあるのかもしれない。

image by:Summerland / Shutterstock.com

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ニューヨークの大学卒業後、現地で就職、独立。マーケティング会社ファウンダー。ニューヨーク在住。読んでハッピーになれるポジティブな情報や、その他ブログで書けないとっておきの情報満載のメルマガは読み応え抜群。

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