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選手感染で活動休止も。Jリーグはコロナ「第3波」から逃げ切れるのか

日本国内で新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中、クラブの活動休止や試合延期など、大きな影響を受けているのがサッカー「Jリーグ」です。この感染拡大に「第3波」という見方も出ている中、Jリーグはこの状況をかわすことはできるのでしょうか? サッカーをメインにスポーツ情報を取り上げ人気のメルマガ『J3+ (メルマ)』著者のじじさんは、コロナ禍での各チームの状況を詳述するとともに、屋外でおこなわれているサッカー観戦などについて、「危険度は低いのではないか」と持論を述べています。

【コロナ】 第3波の到来。Jリーグは逃げ切れるか?

選手や監督など16人の陽性が判明した柏はチームの活動が休止になっている。ルヴァン杯の決勝は2021年の1月4日に行われることになったので異例のスケジュールになるが、11月21日(土)に行われる鳥栖戦(H)からリーグ戦に復帰できる見込みになった。再開後は過密日程になることが確実になったが無事に試合が消化されることを望みたい。12月19日(土)の川崎F戦(H)がJ1の最終節(=34節)になる。

同じようにクラスターが発生した鳥栖はリーグ再開後は調子が良かった。その後、なかなか勝てなくなったが、柏は鹿島・名古屋・C大阪・川崎Fと上位対戦を多く残している。ACLの出場権争いが熾烈になっていることを考えると、どこかのタイミングで、再度、試合を開催できなくなるとACLの出場権争いにも大きな影響が及ぶ。「34試合を消化できずに終わった場合にどうするのか?」のルールも決まっているが、どんな形にせよ、不公平感は生まれる。柏を含めた全チームが無事に34試合を消化できることを期待したい。

「想像していたよりも早くリーグ戦に復帰できそう」というのはポジティブに考えられるが、日本国内の感染者数はまたしても増えてきた。「第3波」と言えるが、柏以外にもJリーガーの感染者が増えてきた。幸いにして札幌のDF菅大輝、C大阪のGK茂木秀の感染をきっかけにチーム内に蔓延することはなかったが、磐田のFW小川航とDF舩木翔とDF石田崚については「チーム内で感染した可能性がある」と言える。磐田は「1年でのJ1復帰」が至上命題だったが、FW小川航を失ったことで「終戦ムード」が漂うようになった。

「ラストチャンス」と言えたアウェイの徳島戦をベストメンバーで戦えなかったのは磐田にとっては残念だった。アウェイで徳島に敗れたことで「1年でのJ1復帰は絶望的」になったが、J2は今のところ、9節の大宮 vs 福岡が延期になっただけ。それ以外の試合は全て無事に開催できており、延期分もすでに消化されている。J3も今のところは順調に試合が消化されている。C大阪U-23でプレーする機会もあったGK茂木秀がコロナに感染した後も直後の試合が延期になることはなかった。全18チームが26節を消化している。

FC岐阜のホーム戦で感染者

J2とJ3の最終節は12月20日(日)に予定されているので閉幕まであと1カ月ほど。ゴールテープが見えてきたので何とかして駆け込みたいが雲行きは怪しい。ここに来てまたしても新型コロナの感染者数が増えており、1日あたりの感染者数で過去最多を記録する市や県が増えてきた。東京と北海道の感染者数が大変なことになっているが特に気になるのは北海道になる。11月13日(金)は道内で235人が感染した。そのうちの半分以上は札幌市になるが寒くなってきたことが関係しているのであれば今後は悲観的にならざる得ない。

コンサドーレ札幌はここに来てようやくエンジンがかかってきたがこれだけ感染者数が増えると札幌ドームに足を運ぶ人は減ってしまうだろう。札幌は残り6試合になる。「第3波の到来」がもう少しだけ遅かったらJリーグは何とか逃げ切ることが出来たと思うが「あと1か月ちょっと」という段階で第3波の到来したので逃げ切るのは難しくなってきた。「Jリーガーの感染者」が連日のようにニュースになってもおかしくない状況になっている。細心の注意を払わないといけないだろう。クラスターの発生だけは避けないといけない。

Jリーグの試合を観に来たサポーターの感染者はずっと出ていなかったが11月8日(日)に行われたFC岐阜 vs 富山を観戦したサポーターの感染が判明した。「Jリーグの試合を観戦した人の感染判明」は初だと思うが11月11日(水)にクラブから詳細がリリースされている。「ホームゴール裏自由席で観戦をした。」と説明されているのでFC岐阜のサポーターだったと思うが濃厚接触者はおらず。まだ数日しか経過していないので新たな情報が入ってくる可能性はあるが、今のところ、大きな事態に発展しそうな感じはしない。

と説明されているが感染者が判明したことを受けてクラブとして何かの対策を立てるということはなさそう。次のホーム戦も普通に開催されるようだ。「スタジアム内で感染者が出たのに本当に大丈夫なのか?」と心配をする人は少なくないと思うが個人的には大袈裟に対応する必要はないと思う。「スタジアムに行くのは怖い。」と躊躇する人はたくさん出てくると思うが「静かに試合を観ている人がほとんど」という中、サッカー観戦が原因でコロナに感染する人が出てくることは考えにくい。危険度は極めて低いように思う。

サッカー観戦の危険度は低い???

「サッカー観戦をした人が感染したとしても周囲に感染が拡大することはなさそう。」ということが分かってきたのは大きい。11月3日(火)に行われた大阪ダービーは2万近くのサポーターを集めているが「大阪ダービーを観戦した人がコロナに感染した or 感染していた」というニュースは流れていない。大阪府の現状を考えると「仮に検査をしたらコロナと判明する人」は何人かいたのではないか?と思うが「サポーターみんなが気を付けていたら大参事にはならない。」と言える状況になってきたのは良かった。

ペナントレースが終了したプロ野球も観戦者がきっかけとなるクラスターは発生しなかったようだ。ここ最近は「鬼滅の刃」が大ブームになっているが映画館でクラスターが発生したというニュースも聞かない。「鬼滅の刃」については国内の感染者が激増した時期と映画のブームの時期が重なるので「映画は本当に大丈夫なのか?」と思うところはある。上映中はともかくとして、それ以外の場所でも密は生まれるので今後新しい情報が出てくるかもしれないが「今のところ、映画で感染する危険性は低い。」というのは常識になっている。

「何もせずに1人で家でじっとしている。」というのが最も安全である。各種のスポーツイベントなども「無観客で行う。」というのが、一番、リスクは低い。世間一般から批判をされることもない。高校サッカーの都道府県予選などは無観客で行われていると思うが多額のお金が動くイベントをずっと無観客で行うのは無理である。「年末年始の冬の高校サッカー選手権がどうなるのか?」も注目されるが「やっても問題ないラインを見つける作業」は重要である。スポーツ観戦のリスクはそこまで高くないのでは?と個人的には考える。

image by: Shutterstock.com

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