気づけば今年もお歳暮シーズンですが、贈っていただいた物に対して「これは使えないよな…」などと困惑した経験、お持ちではないでしょうか。逆に言えば、こちらが贈った物がそう思われていないとも限りません。できれば避けたいそんな事態ですが、どのような気配りが必要となってくるのでしょうか。今回の無料メルマガ『システマティックな「ま、いっか」家事術』では著者の真井花さんが、贈り物を選ぶ際の注意事項をレクチャーしています。
贈り物を選ぶ
さて、本日は贈り物のお話。
お歳暮のシーズン到来ですね!日本人は無類のプレゼント好きだといいますが、ほんとでしょうか。クリスマス商戦の海外ニュースを見ていると、誰でも大切な相手にプレゼントをするのは好きなんじゃないかと思うんですが。
贈り物には、贈る側のセンスが現れます。どんなものをどんなタイミングで送るのかで、その人への印象まで左右されてしまうこともあるほどですよね。我が家も毎年お中元とお歳暮を贈っているんですが、相手の家族になんらか変化があった時には、前年とは違うものにするように気をつけています。
贈り物は、
- 相手に喜んでもらう
のが目的ですから、贈り物を選ぶときには、必ず
- 相手の好みや生活を想像する
ことです。ほんと、これこそまさに基本のキってヤツですよ。
- 食品ならなにか好みはあるのか、アレルギーはあるのか
- 住んでいるのは、イナカか都会か、山奥か海沿いか
- 家族は何人か、構成はどうか
こんなことです。
食品の好みやアレルギーは言わずもがなでしょう。お酒を飲まない人にお酒を贈るとか、お酒大好きな人にツマンナイ発泡酒とか。牡蠣アレルギーの人に生牡蠣とか。多分、知らないところで
- いや、あいつってさあ…
って言われていますよ。
また、居住環境も結構重要なポイントです。田舎なら、地元ならではの新鮮や野菜や果物が手に入りやすい上にみんな「おらが里」の気概を持っています。なので、こうしたプレゼントで「おっ!」と思わせるのは難しいのです。
他方で、その地元で採れないものはほぼ手に入りません。岡山で美味しいリンゴや洋梨は手に入らないのです。あるいは、都会にしかない海外の名店のもの、これもその地元では手に入りません。
ちなみに、我が家では、岡山の知人に対しては
- 地元のデパートに出店していないもの
- できればネットで取り寄せられないもの
を選ぶようにしています。
一方、都会には全国から美味しいものが集まってきます。このため、高級さをアピールしても、それ以上のものを見慣れた都会の人にはアピールできないでしょう。田舎だけで消費されてしまような
- ニッチな食品か、産地ならではの超極上高級品など
だと喜ばれると思います。
ちなみに、我が家では東京の在住の方には、夏には桃、冬には牡蠣を贈っていて、大変喜ばれています。岡山といえば、桃・マスカット・牡蠣ですからね。
家族構成や人数も重要な要素です。育ち盛りの子供がたくさんいるような家庭には、ある程度分量がないと
- みんなで食べられません
特に、個包装になっているお菓子類などは、数を数えた方がいいと思います。ケンカになりそうでしょ?
逆に、大人とオトシヨリの
- 少人数家庭には、ほんのちょびっと良いものを
贈る方が喜ばれます。いや、単純に食べきれないため、捨てることになりかねないからです。誰だって人からのプレゼントを捨てたり腐らせたりしたくないですから。
贈り物のお話でしたね。
贈り物を選ぶ時に、相手の生活や好みをリサーチしたり想像してみるのはとても大事なことです。ここでのポイントは
- 「自分の」ではなく「相手の」
だということです。人間、どうしても自分の嗜好や好みに偏っています。いや、偏っているというかそのひとなりの個性なんだから、それがフツーです。でも、贈り物を選ぶ時は
- ワキによけとく
ことです。あなたが欲しいモノ、あなたが好きなモノではなく
- 相手が欲しい(欲しそうな)モノ
を一生懸命考えることです。どうせ考えても分からないとか、悲観的なことは言わないで下さいね。相手に訊けばそりゃ一発でしょうが、相手に訊かずに贈ることのほうが多いんですから。
その上で、できれば
- 消えモノ
の方が無難だろうなと思います。消え物って、要するに
- 食べたり飲んだり
- 使ったり
して、なくなってしまうもののことです。お菓子やお酒、タオルなどがこれの典型です。
逆に、あとに残るものとは、使ってもほとんど減らないもの、もともと使うことを目的としていないものです。たとえば
- 花瓶やクッションなどインテリア小物
- 食器類
- カトラリー
- アクセサリー類
- バッグ類
などなど。商品としてはむしろこれらの方がたくさんあるかもしれませんね。なので、つい選びがちなんじゃないでしょうか
こういうものがマズいのは、
- ハズレたときイタすぎる
からです。相手のシュミじゃなかったときに、どうしようもありませんよね。誰しも好みのものがある以上、あなたの好みが相手の好みにフィットするとは限りません。万一好みじゃなかったものの場合
- うわ、どうしよう
- 飾りたくない・使いたくない
- といって、捨てるのもなあ…
となるわけです。しかも、なくなっていかないモノなので、ずーーーっとこの気持ちが続くわけです。いや、それ、ヤダよね…。
しかも、今現在、相手も生活しているわけですから、必要なものはそこそこ持っているはずです。自分で買うはずだからね。今持っているものを押しのけて使ってもらわなきゃならないんですよ。ハードル高いと思いませんか。
こういうのを贈るときには、相手の生活や好みについて、消え物よりはるかにたくさんの情報を持っている必要があるでしょうね。お家に遊びに行ったことがあって、家の様子やインテリアの感じを覚えていて、贈ろうとするものを持っているかどうか知っていて…。
ちなみに、斯く言う我が家。残るものプレゼントで一番のハズレは
- 巨大な掛け軸
でしたね。いくら田舎の家だからって、伽藍があるワケじゃないんだよ(怒)。当然ですが、一度も掛けたことはなく、捨てるに捨てられずにいます。ド真ん中大ハズレですね。いや、親戚からなんですけどね…。
プレゼントには、送る側のセンスが現れます。よいものを贈って喜ばれたいですね。
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