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小学1年生の育児は「壁」の連続。何をどう乗り越えればいいのか?

子どもの小学校入学を控えたこの時期、親御さんはさまざまな準備で忙しくされています。ですが実は、入学してからが忙しさや困り事は本番になるというケースが多々あるようです。メルマガ『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』著者の柳川由紀さんは、小学校入学によって育児環境が変化した親、特に働く母親を苦しめる「壁」にどんなものがあるかを伝え、事前準備から事後の対処法によりどうすれば乗り越えられるかを詳しく教えてくれます。

「小学一年生の壁」を乗り越えるには

Question

来月ピカピカの1年生になります。子どもの成長は嬉しいのですが、上司からは『小学校に上がれば、時短勤務じゃなくても良いのでは?」と言われました。保育園と違い、これからが育児と仕事の両立が大変だと思うのですが、どれほど大きな壁なのでしょう?(今年1年生になる男児のママより)

柳川さんからの回答

子どもが小学校に上がるタイミングで、仕事を続けることが難しくなり、退職するママが多いことから、言われるようになった言葉です。「壁」の大きさは当事者それぞれで違いますが、「壁を乗り越えていくためのヒント」をご紹介します。

1.何が壁か?

こうした数々の壁は、一年を通しておきます。秋からは、日が短くなり、一人で帰宅させることも心配の一つです。

2.入学前にしておく準備

・学童選び
小学校低学年が学校で過ごす時間は年間1200時間。一方、放課後と長期休みの時間は1600時間です。それだけ多くの時間を有意義に過ごすためにも、学童選びをしっかりしましょう。学童は大きく2種類。自治体が運営する公立学童保育と、企業やNPOが運営する民間学童保育です。金額や内容が違いますから、子どもと相談しながら選びましょう。

・登下校の確認
保育園では親が送迎をしましたが、小学校に入ると、子どもだけで登下校することになります。集団下校期間も学校により異なります。学校までの距離はもちろん、事故に遭わないための交通ルールの確認や「いかのおすし」といった不審者への対応について、親が一緒に通学路を歩きながら確認しましょう。

・習い事選びや通い方の確認
習い事に通う子どもたちが増えるのも小学校入学のタイミングです。子どもの興味関心にもよりますが、習い事の取捨選択には、学童からの送迎サービスの有無や、費用の検討も必要です。

3.夫婦で役割分担を!

学校行事やPTAの参加が平日日中に行われたり、ワーママのワンオペになりがちな夕方以降負担感が増えるためか、これまで育児を一緒に行っていたパートナーの協力が少なくなりがちです。

けれども、一人で抱えこむことがないよう、工夫をしましょう。平日は、夫婦で出社時間をずらして朝は父親担当、夕方は母親担当とする家庭も多いようです。平日どうしても母親に負担が集中してしまう場合は、土日に一人時間をもらうなど、定期的にリフレッシュを心がけまょう。

4.ネットワークを作る

実家やご近所、ママ友とのネットワークを作りましょう。特に育児を分担できる人がいないシングル家庭や、単身赴任家庭の場合は必須です。実家に頼れないと言う方も多いと思いますので、できればご近所とのネットワークを太くしておきましょう。例え、ご近所に同じ年頃の子どもがいなくても、案外「子育てが懐かしい」と楽しみながらご協力して下さる方もいるものです。いずれにしても助け合いながら地域で子育てをする環境を作っておけると心強いですね。

5.アウトソーシング

家事の代行やファミリーサポートを利用することも考えましょう。こうした外部のサービスは、一般的な家事代行の他に、子どもと一緒に夕飯を作ってくれる食育要素も取り入れたサービスもあります。また、ファミリーサポートは、全国の市区町村が運営していますので、利用のため『依頼会員登録』をしておきましょう。

◆企業へ提言

今の平均出産年齢は30.7歳です。そのため36~40歳あたりに子どもが小学校にあがります。この年代は、キャリアとして管理職の手前です。このときに働き続けられる環境がないと、せっかく育てた人材が流出してしまう恐れが有ります。

育児だけではなく、介護や自身の体調といった様々な事情を抱えながら働く人が増えています。企業は、働き続けられる人材を増やすために、プライベートな問題として片付けるのではなく、プライベートのフォローやそのサポートが必要です。

また産休・育休を、キャリア途絶ではなく、ちょっとした合間と捉える企業風土も醸成し、相談できる場所やコミュニティーを作ることも有効です。

●お知らせ:
お子さまに関するご相談、ご自身のご相談を随時お受けしています。時間、料金など詳細はお問い合わせください。まずは、「ライン公式」にご登録をお願いします。

image by: Shutterstock.com

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家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。子どもは、親のサポートの仕方でずいぶん変わります。子どもの能力を最大限に引き出せるよう、まずは親力をアップさせましょう。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。

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【著者】 家庭教育アドバイザー 柳川由紀 【月額】 初月無料!月額508円(税込) 【発行周期】 毎月 第1月曜日・第2月曜日・第3月曜日・第4月曜日(年末年始を除く) 発行予定

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