「検索避け」でMNP転出阻止、ドコモとKDDIのセコさに総務省がキレた訳

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NTTドコモとKDDIがMNP(モバイルナンバーポータビリティ)で他社に転出するための手続きに関するページに、「検索避け」のタグを付与していたことが明らかになり、ドコモとKDDIはそれぞれ釈明しました。メルマガ『石川温の「スマホ業界新聞」』著者でケータイ/スマートフォンジャーナリストの石川温さんは、2社の「いいわけ」を紹介するとともに、総務省が本来の仕事をしたと評価。接待問題で揺れる総務省が変わっていくことに期待を示しています。

解約やMNP転出手続きページを検索できないようにnoindex――NTTドコモとKDDIの「いいわけ」は?

総務省「スイッチング円滑化タスクフォース」において、NTTドコモとKDDIのウェブサイトにて解約やMNP転出手続きを紹介する方法のページに、検索から除外されるよう「noindex」タグが付与されていたことが明らかにされた。

KDDIは2020年12月25日、NTTドコモは2021年1月20日にぞれぞれ削除を行っている。KDDI関係者によると「解約を案内するページは2つ存在し、noindexが設定されたページは解約を検討するユーザーに向けたものであり、もうひとつの解約手続きを具体的に紹介するページには付与されていなかった」という。

一方、NTTドコモ関係者は「ユーザーが解約するとなると、ポイントの失効や端末購入の残債など、じっくりと確認して納得してもらわなくてはならない事案が多い。いきなり解約ページに飛んで、すぐに手続きが完了してしまわないような配慮だった」と語る。

いずれも「いいわけ」にしか聞こえないが、企業側の論理としては無理もないだろう。今回の件は、まさに総務省のお手柄と言える。「スイッチング円滑化タスクフォース」の役目を果たしたと言えるのではないか。

そもそも、総務省は、ユーザーがキャリアを辞めやすくし、市場の流動性をあげることに徹すればいいと思う。キャリアが一生懸命、ユーザーのニーズをくみ取り、作ったサービスに対して、改訂を迫るような愚行はすべきではない。サービス面に関して、ユーザーからの支持が得られなければ、ユーザーがキャリアに対してそっぽを向き、解約して離れるだけのことだ。キャリアはユーザーに支持されないとわかれば、必ずや改善することだろう。

総務省は各キャリアのサービスや割引にとやかく口を出すべきではない。総務省の役人や有識者会議に出席している先生方が、一般ユーザーのことをどれだけ理解しているというのか。

ようやく解除料やMNP手数料などもゼロ円になり、契約年数に応じた割引もなくなり、いつでも辞めやすい環境が整備されつつある。MNPも早期にワンストップで手続きできるようになるべきだ。オンラインで契約できるようになるのであれば、オンラインで解約できなければおかしな話だ。

総務省がルールを作りすぎ、キャリアを縛れば、競争は生まれなくなる。今後、腐った総務省幹部が一掃されるだろうから、これからの総務省は、ユーザーが辞めやすく、スイッチングしやすい環境づくりに徹して、余計な口出しはしないでもらいたいと切に願うばかりだ。

image by:yu_photo / Shutterstock.com

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日経トレンディ編集記者として、ケータイやホテル、クルマ、ヒット商品を取材。2003年に独立後、ケータイ業界を中心に執筆活動を行う。日経新聞電子版にて「モバイルの達人」を連載中。日進月歩のケータイの世界だが、このメルマガ一誌に情報はすべて入っている。

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