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東京の倍以上の新規感染者。それでもNYの街の雰囲気が明るいワケ

バイデン大統領の公言「7月4日に親しい家族が集まることを可能にする」を実現すべくワクチン接種が進むアメリカ。成人の半数以上が1回の接種を終えても、実はニューヨークの新規感染者数はいまでも東京の倍以上。それでも国内の観光客も戻り始め、雰囲気が確かに変わってきているようです。『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』著者で、NY在住人気ブロガーのりばてぃさんが、八重桜が満開のセントラルパークを散策し、最近の街の様子を伝えています。

最近のニューヨークの様子

日本は3度目の緊急事態宣言となりましたが街の様子はいかがでしょうか?かつて戦場のような感染状況だったニューヨークは、かなり落ち着きまして、街はリオープンに向けて進んでいる印象。明るい雰囲気が漂っているように思います。

前回のメルマガでお伝えしたように、セントラル・パークの桜など取材に行ってきたので、その時の街の様子などを今回はお伝えしようと思います。

(1)桜満開のニューヨーク

先週末に行ってきたのは、毎年恒例、セントラルパーク内にある『桜のトンネル』です。場所は、セントラルパークのアッパー・ウェスト・サイド寄り(87~90丁目付近)の湖沿い。ジョギングやお散歩する人で賑わうリザーバー(Reservoir)すぐ横です。お天気の良い休日のお昼前ということで、大勢の方々がお花見に訪れていました。

このエリアに咲く桜は八重桜で、ニューヨークで咲く桜の中でも一番最後。でも花びらがたくさんあって派手でとってもゴージャス。ここの桜を見ないと春が来た~!という感じがしないのです。そしてたくさんの人たちが集まってましたが、コロナ禍ですから、もちろんお互い距離をとったりマスクしたりと感染予防意識を持って行動しています。

お昼頃だったのもあって、ピクニック・ランチする人々もいましたし、上半身肌で日光浴、読書する人、絵を描く人などなどみんな自由。とってもゴージャスなピンク色の桜の花に包まれて、ほのぼのムードたっぷりの中お花見を楽しんでいました。

この桜のエリアに限らず、ミッドタウンの街中も人が出ていましたし、飲食店も屋外、屋内ともに賑わっていました。そして心なしか以前のようなピリピリした雰囲気はかなり無くなり明るくなった印象。

…でも、ニューヨーク市の新規の陽性者数は1,587人、新規入院者数は106人、7日間の平均陽性率は3.56%。ニューヨーク州に関しては、新規陽性者数は3,039人、新規入院者数は3,174人、亡くなられたのは41人です。

ご参考:
デブラシオNY市長のツイート
クオモNY州知事のツイート

一方、東京の新規感染者数は425人。死亡者はゼロ。医療が逼迫している大阪は924人で残念ながら亡くなったのは15人です。

ご参考:
東京 新型コロナ425人感染確認 26日連続で前週上回る 死亡なし | 新型コロナ 国内感染者数 | NHKニュース
大阪府 924人感染確認 月曜日では最多 15人死亡 新型コロナ | 新型コロナ 国内感染者数 | NHKニュース

そうです、東京、大阪よりはるかに多い数の感染者がニューヨークにはいますが、以前よりも街の様子が前向きな雰囲気になっているのです。その理由はおそらくワクチン接種がかなり進んだからかと思います。

アメリカ国内の65歳以上のシニア世代で1度はワクチン接種した人は8割を超えていますし、成人では5割以上が接種済み。ニューヨーク市では、予約なしでワクチン接種を受けられる接種会場も増えている状況。

ということは、ニューヨークの街を歩いている人たちの中でも接種済みという人はけっこういるのです。でもだからといってマスクを外していいわけではなく、ワクチンはあくまでも重症化を防ぐのが目的。感染予防のためのマスク装着は継続。店舗や建物、公共交通機関ではマスクをつけないと入ることができません。

でも、重症化するリスクは確実に減ったので、以前よりも神経質にならなくなっているようです。ニューヨークではワクチン接種を加速させるため、自然史博物館で接種すると、4人まで無料になる入場券がもらえる特権が付いたり、あの手この手で接種を促進。

ワクチン接種が進んでいるとはいっても消極的な人も当然いるので、何かしらの特権をつけて推進するというユニークな取り組みが出され話題になっています。この手の接種推進キャンペーンは今後もいろいろでてくるかもしれませんね。

NYでは、巨大クジラの下でワクチン接種、自然史博物館の4人まで無料になる入場券ももらえちゃう?!

(2)観光客も戻り始めている

少し前から国内からの移動者は2週間の隔離期間を設けなくて良くなりまして、これにより国内からの観光客が増えています。同時期に飲食店の屋内飲食の収容率も50%に拡大。5月15日からオフィスの収容率も50%から75%に拡大されます。

さらに、4月21日にはデブラシオNY市長は、低迷するニューヨーク市の旅行産業を復興するため3,000万ドル(約33億円)のマーケティング・キャンペーンを打ち出すと発表し大きくニュースになりました。

国外からの観光客の受け入れ方針は今後発表されると思いますが、国内に関しては上述したようにワクチン接種がかなり進んでいるので、引き続き慎重な姿勢ではあるものの少しずつリオープンに向けて前向きに進んでいます。

ご参考:
Tourists are coming back to New York City as pandemic restrictions ease and ‘feel the city reawakening’
クオモ州知事ツイート

日本はどうしても感染状況など鑑みるとワクチンを必ずしも必要とする人は欧米と比較しても少ないかもしれませんね。田舎出身なので、感染の少ない田舎の状況は手にとるようにわかりますが、高齢者や基礎疾患を持つ方、もしくは海外渡航を頻繁にするという人以外は必要とする人はかなり少ないのかもしれませんね。

とは言っても、新型コロナウィルスに対抗する唯一の手段はいまのところワクチンのみなので、経済再開を早めるためにも、やはりワクチン接種は急いだ方がいいのではないかと、ニューヨーカーの少しだけ前向きに明るくなった雰囲気をみて思いました。

image by: CHOONGKY / Shutterstock.com

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ニューヨークの大学卒業後、現地で就職、独立。マーケティング会社ファウンダー。ニューヨーク在住。読んでハッピーになれるポジティブな情報や、その他ブログで書けないとっておきの情報満載のメルマガは読み応え抜群。

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