明確なルールなし。「ふわっとしたコロナ対応」に翻弄される日本国民の不幸

 

それにしても、この1年間の若者の振る舞いと言い、今回のワクチンの高齢者の行いと言い、平常時ならぬ緊急時においてはそれなりに厳格なルールが必要であるということの証左とは言えないか。「絶対に・・・はやってはいけない」と「不要不急の・・・はなるべく控えてください」とではそこに込められた言表主体の覚悟が全く違う。どうして前者のように強くはっきり言えぬのか。

ワクチンの件も、例えば接種日を奇数日と偶数日に分け、それに合わせて接種希望者も奇数月生まれは奇数日に偶数月生まれは偶数日に分けて接種を受けるというふうにはできないのだろうか。それでも該当人数が多過ぎるようなら奇数日生まれ・偶数日生まれ、さらには西暦奇数年生まれ・偶数年生まれ、といった条件で絞り込んで行けば良い。

こういった類の、誰でもはっきりと分かるようなルールもないままに、万事が万事ふわっとした「のようなもの」ばかりで来られるもんだから、メッセージの受け手であるこちらとしても「で、結局どうなんだ?」となるのは無理もないことなのである。その結果が、世代に関係なく規範的なあり方からもれるような行動へとつながるのである。

それにしても、対コロナのこの1年、何をやっても下手ばかり打っていると感じるのは自分だけだろうか。嘆息するばかりである。

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ここにあるエッセイが『8人ばなし』である以上、時にその内容は、右にも寄れば、左にも寄る、またその表現は、上に昇ることもあれば、下に折れることもある。そんな覚束ない足下での危うい歩みの中に、何かしらの面白味を見つけて頂けたらと思う。

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【著者】 山崎勝義 【月額】 ¥220/月(税込) 初月無料! 【発行周期】 毎週 火曜日 発行予定

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