感染しそうにない知り合いランキング1位の潔癖な女性が陽性だった衝撃

 

ソーシャルディスタンスということが言われるようになってほぼ1年が経つ。個人と個人、言い換えれば自分と他人の物理的距離は基本遠くなったと言っていい。ただその分「わがこと」の領域も広がったことを忘れてはならない。心を痛めなければならない範囲、幾ばくかの責任を負わなければならない範囲は既に我が身一つでは収まらなくなっているのである。

このことを思う時「俺はどうなっても構わない」とか「自分の身体なんだから好きにさせろ」といった物言いが如何にも無責任に聞こえて来るのは自分だけだろうか。誰でも感染し得る。それは彼女のことで現実問題としてよく分かった。注意してもし過ぎるということはないのである。

彼女が自宅待機になった初日、別に何かしてあげられることもないので「話し相手くらいならいくらでもなってあげるよ」と言ったら、どういう訳だか1日2時間くらいはモニター越しに話をする破目になった。私は彼女にとって親でも疎でもない。話すのにちょうどいいのだろう。嬉しいことに、最近は表情が少しずつ明るくなって特にここ2、3日はよく笑うようになった。長引く自宅軟禁生活ではあるが、それでも相変わらず手は肘まで洗っているらしい。

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ここにあるエッセイが『8人ばなし』である以上、時にその内容は、右にも寄れば、左にも寄る、またその表現は、上に昇ることもあれば、下に折れることもある。そんな覚束ない足下での危うい歩みの中に、何かしらの面白味を見つけて頂けたらと思う。

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【著者】 山崎勝義 【月額】 ¥220/月(税込) 初月無料! 【発行周期】 毎週 火曜日 発行予定

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