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(C)2015「ジョーカー・ゲーム」製作委員会

【入江悠監督】KAT-TUN主題歌の裏話も!『ジョーカー・ゲーム』制作秘話に迫る

『ジョーカー・ゲーム』公開直前!入江悠監督、独占インタビュー

1月31日に、亀梨和也さん主演で公開される本格スパイサスペンス映画『ジョーカー・ゲーム』で監督を務める、入江悠さん。まぐまぐでは現在、『入江悠presents「僕らのモテるための映画聖典」』というタイトルで有料メルマガを配信している。今回は、以前、まぐまぐで有料メルマガを立ち上げる時に行ったインタビューと現在のメルマガの内容が大きく変わっているということで、再度インタビューを行った。

 

――それでは入江監督、よろしくお願いします。

入江「よろしくお願いします」

――今回は前回インタビューをした3年前から、メルマガの内容が大きく変わったので、インタビューを再収録するということでお越し頂いたんですが、監督の最新作『ジョーカー・ゲーム』のことなども合わせてお話しを聞かせて頂ければと思います。

入江「はい、わかりました。よろしくお願いします」

――以前、入江監督は『SR サイタマノラッパー』という3部作映画の制作費用捻出のためにメルマガを配信していたと思います。3部作の制作が終わり、メルマガも辞めてしまうのかなと思った読者さんもいたかと思いますが、現在もタイトルを変え配信を続けてらっしゃいます。この「続けよう」と思った動機から教えて頂きたいのですが。

入江「そうですね、昔は自主映画を作る費用捻出のためにやっていました。で、その制作が終わって、メルマガのことを振り返ってみた時に、このまま辞めてしまうのはもったいないと思ったんです。そんな時に、『映画の評論をガチでする媒体ってあまりないな』ということに気がついたんですよね」

――なるほど、そしてこのメルマガをそういった媒体にしようと思ったということでしょうか?

入江「そうですね、結局、雑誌とかって売るためにはアイドルに出てもらったり、話題性のあるモノを取り扱わないといけないじゃないですか。そういう状況だと『この演技は良かったけど、前はダメだった』みたいなことをガチで書くと差し障りがあるんだろうなと思ったんです。昔だと一般的な映画誌が女優の高峰秀子さんの演技を「前作は良かったけど、今回は駄目だ」とか、しっかり論拠をあげて書いているんですね。提灯記事とは言いませんが、今はある程度、その人を立てなきゃいけないという側面があると思うんです」

――はい確かにそれはあると思います。

入江「もちろん、ゴリゴリに批評している雑誌もあるにはあるんですよ。でも、僕も寄稿したことがあるんですが、その雑誌、原稿料はゼロだったんですね。要するに“好きに書いて良いよ、だけど原稿料はないよ”っていう(笑)。何というか、いびつな二極化が進んでいるなと感じたんです。『もうちょっと読者寄りのメディアがあって良いんじゃないか?』と思っていた時に、だったらメルマガでやれば良いじゃんと思ったんですよ」

――なるほど、確かにメルマガならできますしね。

入江「もうひとつテーマとして持っているのが“映画館に行って欲しいな、映画館に行くきっかけになればいいな”というのがあります。僕らのメルマガは毎週新作も取り上げるので、メルマガを読んで気に入った作品、興味を持った作品を見るために映画館に行ってもらうというサイクルを作りたかったんです」

――入江監督はご自身が映画監督でありながら、メルマガ内で他の方の作品を評論するじゃないですか。この点についてはどうお考えですか?

入江「そうですね、僕自身も映画監督だし、メルマガに寄稿してもらってる駒木根隆介は俳優、林賢一は脚本家ですし、まあ何というかリスクはありますよね。同業者には「よくやってるよね、そんなことして大丈夫?」ってたまに言われます」

――でも辞めずに続けてらっしゃいますよね。

入江「でも昔の本とか読むと先輩方もけっこうやってるんですよね。大島渚監督なんかも同世代の映画監督の作品をけっこう批評してますし、僕の大好きな映画『陸軍中野学校』の増村保造監督なんかも同時代の映画や、ある種アンタッチャブルだった大巨匠、黒澤明監督の作品だってちゃんと正面から良いところと悪いところを論じているんですよ。むしろそういうのがなくなっているのは今だけなのではという思いがあるんです」

――映画制作の大変さを知っているだけに同業者を評論することに抵抗はありませんか?

入江「いわゆる映画評論家ではない“作り手側”が評論することは、新たな切り口として読者さんも喜んでくれるのではないかなと思ったんです。作り手側だからこそわかる『ここ手を抜いたでしょ』とか『このシーンはよく思いついたな~』とかがあるんです。また、映画を作る上で外せないお金の話とか俳優の気持ちなどは当事者だからこそしっかりと語れることではと思っています」

――ご自身の作品を同業者に評論されることもあるんじゃないですか?

入江「僕も評論されることはありますけど、何というか、それで逆に鍛えらている感じもあります。その評論に対してツッコミが入ることもあるでしょうし、そうなれば執筆者も鍛えられますし、ある意味対等だと思います」

――入江監督はどんな目線で映画を見て評論するんですか?

入江「最初の頃はダメだなと思うところが目に付きました。でも、だんだんと良いところを見つけようという目線に変わりました」

――具体的にはどんなところでしょうか。

入江「そうですね……僕はハリウッド映画が大好きで、ハリウッド映画を見て育ったんですが、やっぱりどう頑張っても日本映画はハリウッド映画にはならないんですよ。ということは『良いところをひたすら追求するしかない』ということに気づいたんです。最近では大林宣彦監督にそれを感じました。自分の得意なところ、好きなことだけをひたすら追い続けていった結果、ある種いびつかもしれませんがしっかりと面白いものになるということですかね」

――なるほど、弱点を克服するのではなく、ひたすら良いところを伸ばしていくという感じですかね。

入江「最近では『るろうに剣心』のアクションにも凄さを感じましたね。あの作品は本当に日本の生ぬるいアクション映画を駆逐するような勢いがあるんですよ。あのクオリティのアクションが基準になれば、ダメなアクションを撮ってる人は『ああ、俺の映画は恥ずかしいな』と思うんじゃないでしょうか。高いスタンダードにみんなが慣れ、それが基準になると良いんだと思います」

――その結果、もっと面白い日本映画界になるということですかね。

入江「もちろん僕自身も映画を作るので、それより下のことをやったら『お前できてないじゃん』って言われるとも思っています。でも、それだからこそ自分のやる気にもなりますし、自分にハッパをかける意味もあります」

――入江監督のメルマガというと執筆者が多いのも他のメルマガとは違うポイントとかと思うんですが、執筆者はどういう基準で選ばれたんでしょうか?

入江「僕自身、映画をいろんな角度から見たいというのがあったので、最初は僕の知り合いの中から、それぞれの切り口を持って映画について書ける人にお願いしました」

――どんなコーナーが読者さんから人気ですか?

入江「そうですね……今だと『放送作家・林賢一のストイック映画評「終わった恋と、映画を数える」』というコーナーですかね。これは、映画のカット数を数えるコーナーなんです」

――これは今までの映画コラムなどにはあまりなかった視点ですよね。

入江「そうですね、なんでこのコーナーが生まれたかというと、実際僕もそうなんですが、撮影が押してたりして時間がなくなってきてテンパってくると、監督やスタッフはカット数を減らそうとする傾向が出るんですよ。要するに、カット数が増えるとカメラのアングルも変わりますし、そのために照明のセッティングも変えなきゃいけなかったりで手間がかかるんです。なのでだんだんカット数が減ってくんですよね。すると中途半端にカット割りが少ない映画になってきます。僕らのメルマガを読んでいると『あれ何か手抜いている?』っていうのがわかるんです。でも、そうやってお客さんの目がシビアになっていったら作り手側もレベルアップすると思うんですよね」

――ということは入江監督は、このメルマガを通じて読者さんの映画を見る力が底上げされれば、作り手も底上げされ、日本映画全体が幸せになるという思いのもとやってるということでしょうかね。

入江「そうですね、人によると思いますが後まで心に残る映画って意外に渋い単館系の映画だったり、一見すると地味に見えるような作品だったりして、でもそういう映画って気づかないうちに上映が終わったりするじゃないですか。何というか、そういう単館系の映画や地味な作品なども見に行ってくれるきっかけにしてほしいですね」

――でも次の入江監督の作品『ジョーカー・ゲーム』は言ってみれば大メジャーな作品ですよね。今までの入江監督の作品というと、インディペンデント映画のイメージがあったと思うんですが、今回の作品は180度違いますよね。

入江「そうですね、今までの映画とは違う要素がかなり多いですね」

――メジャーで作品を撮ることが決まった時の心境を聞かせて頂けますか?

入江「ここまでメジャーで華やかなものということに最初は戸惑いがありました。僕がこんな大きな規模のものを演出できるのだろうか、と。でも、もうそろそろ僕らの世代がこのフィールドで勝負しないとダメだなと思ったんです。新しい世代が『もっと面白いもの作れるよ』と出て行かないと、日本映画はさらに上のステージにはいけないと思うんです」

――大きな覚悟ですよね。

入江「自主映画を作ってた頃から『自分の方がもっと面白い映画を作れる』と勝手に根拠もなく思っていたので、だったら同じフィールドでやらないとダメなんじゃないかと思いました

――実際、どんなことが大変でしたか?

入江「やってみないとわからないことがけっこうありましたね。予算的なこととかスタッフの多さ、それこそ有名な俳優さんのこともまったく知らなかったので。でも、そのわからない経験もしてみようと思いチャレンジしたという感じです」

――今後はメジャー作品だけを撮り続けるんですか?

入江「いや、完全にメジャーに軸足を移すのではなく、インディペンデントもやりつつ、横断していければと思っています。今回、メジャー作品を撮らせて貰ったのは、“メジャーの経験がないのにメジャー作品を批判しているインディペンデント映画の監督”ってちょっとかっこ悪いなと思ったところもあります。『できないんでしょ?メジャーに嫉妬しているだけじゃん?』って思われてもいやだし、監督として両方が演出できたら表現の幅が広がりますから」

――メジャー志向はあまりないんですか?

入江「いや、そういうこともなくて、例えば元々僕が映画を好きになったきっかけってそれこそ『バック・トゥ・ザ・フューチャー』とか『ターミネーター』なんで、志向としてメジャー作品を撮りたいって気持ちはあったんですよね。できることならシュワちゃんに出てもらいたいとか(笑)。あとはいわゆるパニック映画とか、宇宙から地球に何かが降り注ぐみたいなのも隙あらばやりたいと思ってますよ(笑)」

――そういう意味では『ジョーカー・ゲーム』はまさに大メジャー作品といった感じですよね。亀梨和也さん、深田恭子さん、伊勢谷友介さんとの仕事はどんな感じでした?

入江「最初はまったく勝手が違いました。今までのインディペンデント映画に出てもらってたのはほとんど後輩の俳優みたいな感じでしたからね。撮影現場でも『メシはその辺のコンビニで買ってきて』みたいな感じでしたし(笑)。まあ良く言えばアットホーム。メジャー映画とは正反対ですよ」

――確かに、そういった感覚とはまったく違うんでしょうね。

入江「でも、亀梨くんにしても伊勢谷さんにしても僕の『SR サイタマノラッパー』を見ていてくれていて、伊勢谷さんも“入江作品だったら”ということで出演を快諾して頂いたんです。で、最初にお目にかかった時には、すでに『ジョーカー・ゲーム』の台本を読んでいて下さって、伊勢谷さんからは『サイタマノラッパーと同じ入江監督だよね?』って言われたりしましたね。まあ『ジョーカー・ゲーム』は『SR サイタマノラッパー』と規模が全然違うので」

――他にも今回は撮影が柳島克己さんというのも映画ファンにはポイントだと思います。

入江「そうですね、柳島さんは北野武監督のほとんどの作品で撮影を担当されている超ベテランカメラマンさんなんですが、僕がオファーしたらやりますって言ってくれました。こういったベテランの方も、僕みたいな若いヤツ、新しいことをやりたいと思っているヤツと一緒に仕事をしたいって思ってくれているんだなというのが嬉しかったです」

――では、この作品は完全に入江監督のやりたいことができたということですか?

入江「今回はかなり自由にやらせてもらいましたね。もちろん『もうちょっとこうしたい』というのもなくはないんですが、メジャーにはメジャーならではの戦いがあって、意外と時間的な厳しさだったり制限だったりは、そこまでインディペンデントとは変わらない。派手に雨を降らしたり発砲弾着もやりましたが、無限にできるというわけではないので(笑)」

――ここにはこだわったというポイントはありますか?

入江「具体的な話で言うと、今回は亀梨くんが主演なんでKAT-TUNの歌う主題歌がエンドロールで流れるというのが決まってました。『SR サイタマノラッパー』の時はラストカットからエンドロールに差し掛かるときの曲の入り方に凄くこだわったんですよ。なので今回もそこはこだわりたいということで、主題歌ができる前だったので『ここで画面が暗くなり、次にビートがこのくらいの速さで始まって……』というのを演出的に指定させてもらったんですよ。どれくらい聞いてもらえるかは分からなかったんですが、言うのはタダだと思って(笑)。言ってみたら意外と反映されてて、『あ、言えばいいんだ』って思いましたね(笑)結果的に出来上がりにとても満足しています」

――メジャー映画を撮るとなった時に「商業的になった」のような言われ方はしませんでしたか?

入江「もちろんありましたよ。でも、今ベテランとしてメジャーの舞台で作品を撮っている方も同じなんですよ。最初からメジャーという人はいなくて、みんな『ぴあフィルムフェスティバル』や『ゆうばり国際ファンタスティック映画祭』とか自主映画からやってきている人ばかりですから。むしろ『入江は商業的になった』って言われるより、同じ所にいて、狭くまとまってしまう方が停滞していく感じがして嫌だったんですよね」

――でもこのような規模の大きい映画を撮りながらメルマガを執筆するってスケジュール的にしんどくなかったですか?

入江「何回か『今週はヤバイな』って時はありましたよ。『ジョーカー・ゲーム』はインドネシアで撮ったんですが、ネット環境も劣悪だったんで毎週送るのが本当にヤバかったです(笑)」

――でも、それでもメルマガをやめない、頑張れるのはなぜですか?

入江「そうですねぇ、これはけっこう予想外だったんですが、メルマガって雑誌のコラムやラジオより読者の反応を近くに感じられるんです。リアクションがちゃんとあるので頑張らなきゃという気持ちにもなれました。本当にみなさんの反応は励みになるんですよ。こっちが見てない映画とかも『こんなの見ましたとか』Twitter経由で連絡くれたりするので、こっちも下手な原稿は書けないという良い意味での緊張感があるんです」

――なるほど、その緊張感が他のメディアにはない点なんですかね?

入江「ブログやTwitterと違い有料メルマガは読者のみなさんからお金を貰っているわけじゃないですか。それが良い緊張感につながり、ひいては記事の質が上がる要因にもなってるんだと思います。有料メルマガってたまに閉鎖的だとか批判があるのは分かるんですけど、つまらないものだったら読まれなくなるだけなので、そういうある種ドライな関係性はいいなと思っているんですよ」

――読者さんから批判的な意見がくることはありませんか?

入江「読者さんには自分たちのメルマガにどんどん意見を言って欲しいと思ってます。普通メルマガというと、情報を持っている人が、持っていない人へ一方向で伝えるという側面があると思うんですが、わりと僕らのメルマガは読者の人から意見をもらってフィードバックするということもあるんですよ。この映画を取り上げて欲しいとか、ある意味、読者さんから企画をいただいて反映しているのもあるんです」

――例えばどんなことでしょうか?

入江「そうですね、僕らのメルマガは毎週水曜日に配信しているんですが、原稿が遅れると、配信が夕方から夜になることもあったんです。でもそんな時に、読者さんから『水曜日は女性が1100円で映画を見られるレディースデーなのでメルマガはお昼までに送った方が良い』というご意見を頂きました。『OLが昼休みにメルマガを読めれば、見たくなった映画を終業後に見に行くことができる。その方が映画人口は増える』って書いてあって、それには僕らも、なるほど~って感じでうなずきました。ただ、なかなか実現できていなくて、申し訳ないですけど」

――確かにそれは建設的で良いご意見ですね。

入江「メルマガって急に企画を変更したりすることもできる点もかなりメリットだと思っています」

――どんな点を変えたりましました?

入江「『入江悠のNO.1映画観戦記「キャバ嬢を口説ける、興行成績第一位」』という興行収入1位を隔週で見るという連載をやってたんですが、ふと、『僕の映画も興行収入1位をとらなきゃいけない映画じゃん!』と言うことに気づいたんですよ(笑)。じゃあ、僕の『ジョーカー・ゲーム』は1位を取れるのかというのを、サスペンス風に追いかけた方がいいんじゃないかと思い、今『入江悠『ジョーカー・ゲーム』興収1位への道「背水の陣からこんにちは」』という連載をやってます」

――確かに、急に連載を立ち上げるのは雑誌などでは難しいですからね。メルマガならではと言えますね。

入江「本当に、今まで好き勝手言ってきたけど1位って凄いんだなって改めて気がつきましたよ(笑)。まさにそのドキドキ感を読者さんも一緒に共有して欲しいなと思ってます。そうすれば公開日の1月31日を読者のみなさんも僕と一緒にドキドキしながら迎えてくれるような気がしてるんです(笑)」

――入江監督はメルマガ内で『ジョーカー・ゲーム』の裏話もけっこう書いてますよね?

入江「そうですね、そうするとけっこう亀梨くんのファンの方が僕らのメルマガを購読して下さるんですよね。それって僕の中では勝負だなと思っているんです。亀梨くんを目当てに来てくれた方が、僕の薦めた古いスパイ映画とかを見てくれたら最高だと思うんですよね。雑誌の場合、目当ての記事が載っている1号を買ったらそれで終わりじゃないですか。メルマガは一ヶ月分は同料金で自動的に届くので、原稿さえ面白ければ読んでもらうチャンスはあるなと思って」

――今後はどんなメルマガにしていきたいですか?

入江「これにはちょっと夢があるんです。去年って単館系を中心にけっこう多くの映画館が潰れたんですよ。これが凄く残念だなと思っていて、例えば、僕らのメルマガと映画館が連動して、このメルマガでオススメした映画を上映する企画とかができたら良いかなと思っています。それがみなさんの映画を見るきっかけになれば本当に嬉しいですね」

――「メルマガ×映画館」のイベントですか。

入江「映画の合間に僕らでトークショーをやったりして、普段馴染みのない映画館に人が来てくれて、面白い映画が見られればみんなにとっても良いかなと思っています。そしてその様子もメルマガでリポートすれば『次イベントがあったら行きたい』と思って貰えるかもしれないじゃないですか。メルマガ発で映画館、映画界が盛り上がれば、映画に携わる僕にとってはこれほど嬉しいことはないですよ」

――どんな方にメルマガを読んで欲しいとかはありますか?

入江「そうですね、多くの人に読んで頂きたいんですが、中でも『映画を作りたい』と思っている人には読んで貰いたいですね。僕が映画監督を志した高校生の時ってネットもそんなに発達してなかったので、図書館で本を読んで調べて、どうやってなるか、どんな作業をしてるのかを調べて学びました。映画を作りたい気持ちはあるけど、チャンスがない、なり方が分からないという高校生とか中学生とかがいたら、どんどん質問を送ってきて欲しいですね」

――確かに映画監督になりたい若い人たちにとってこのメルマガは映画の作り方が学べる教科書のようにも使えるかもしれませんね。

入江「僕の場合は日本大学芸術学部の映画学科に高い金を払って入ったんですけど、当時このメルマガがあれば大学に行かずに映画監督になってたかもしれませんね(笑)。それこそ今、本気で映画を撮りたい高校生がメルマガを読んで第一歩を踏み出したいと言ってきたら、僕らのメルマガで助手として色々勉強させてあげられるかもしれない、とかも思います。撮影の時に付いてきてもらっても良いですしね。もしそんな人が出てきたら本当に嬉しいです。やってきた甲斐があるなって思っちゃいます」

――なるほど、そうやってさらに日本映画界が盛り上がれば素晴らしいですね

入江「はい、そう思います」

――入江監督、本日はお忙しい中ありがとうございました。

入江「こちらこそありがとうございました。『ジョーカー・ゲーム』は1月31日より公開ですので『入江悠presents「僕らのモテるための映画聖典」』ともどもどうぞよろしくお願い致します」

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