手塩にかけて育ててきた若手社員の離職は、企業にとって大きなダメージ。退職する側にとっても、充分なキャリアを身につける前に職場を去ることは決してプラスになることではありません。そんな双方にとっての痛手を回避する方法をレクチャーしてくださるのは、6つの仕事を掛け持ちする時間管理の専門家であり建設会社の役員も務める石川和男さん。石川さんは今回のメルマガ『石川和男の『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになるためのメルマガ』』で、自身の会社でも実践しているという「銀座のクラブ仕事術」なるユニークな手法を紹介しています。
※この夏、読みたいメルマガ「最高の1記事」決定! 石川和男さんの記事「ビジネス書は“読む”な。時間管理のプロが勧める『カップラーメン速読法』」が、「まぐまぐ!サマーアワード2021」読者特別賞を受賞しました。
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銀座のクラブに学ぶ!話題を探さなくてもできる究極コミュニケーション術
人事にとって恐怖の8月!8月は、社員の退職が集中する月と言われています。長期休暇中に生活リズムが崩れ早起きしたくない。家でのんびり過ごしていたのに会社に行って上司の顔を見たくない。遊びすぎて仕事をする気力がなくなった。そんな理由で退職してしまう人が多いそうです。
また、9月は全体的に求人が増加します。前月である8月が「辞め時」と考えている人も多いのかもしれません。
新入社員も同じことが言えます。企業側にとっては、せっかく育てた大切な社員。とくに入社3年もたたない社員の場合、そろそろ一人前になり、会社に貢献してくれる時期です。言い方は悪いですが今までは投資の期間。やっと回収できると思った矢先に辞められると会社にとって大損失です。社員が辞めてしまうと新しい社員の教育を行わなければならず、また1からやり直しになります。
社員側にとっても、まだ半人前な状態で転職しても上手くいかないケースも多く、結果、転職を繰り返すことにもなります。どちらにとっても不幸である退職を防ぐためには……。
新入社員が辞める原因
新入社員が辞めてしまう原因のひとつは、「年上社員との意思疎通が難しいこと」。学生時代は同年代、しかもそのなかでも気の合う仲間と交流していたのが、全員先輩。しかも50代、60代の社員は、親の世代ですから、かなりの距離があります。上司や先輩社員にとっても、何を話してよいか分からない、コミュニケーションが取れないといった悩みもあります。
そんな苦手意識を払しょくさせるためにおすすめなのが、「銀座のクラブ仕事術」。銀座というのがポイントです。場末のスナックでは、いけません(笑)。
銀座の一流クラブでは、女性スタッフへの教育が行き届いています。一流クラブがどのように女性スタッフを教育しているのか?
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銀座のクラブ仕事術
銀座の某クラブでは、開店前に「新聞を読ませる」という教育方法をとっています。新聞を読むと、世の中の流れが把握でき、話題に困りません。内容が理解できると、お客様に接するときの相槌も真剣になるし、読解力や思考力も身につきます。
会社の若手に対してもこの方法は有効です。ただし、読むだけでは知識は増えても、コミュニケーション能力の改善につながりません。
ビジネスパーソンにとって大切なのは、理解力と伝える力です。
そこで、わたしの会社では、新入社員に毎朝新聞を読んでもらい、重要と思う内容を先輩に5分でプレゼンをしてもらいます。お客様に営業でいきなりプレゼンするより気分的に楽です。先輩からフィードバックをもらうことで改善点を探しだすこともできます。
ここで重要なのは、読む時間は15分と期限を決めること。限れた時間で重要な項目を探すことは、情報が身につくだけではなく、要約力、プレゼン力まで育成できます。この方法は、一石で三鳥とも四鳥とも言えるのです!!
新聞は、一般紙ではなく、業界紙がいいでしょう。専門知識が身につくというメリットもあります。新聞を読みプレゼンすることによって、毎日少しずつコミュニケーションを取ることができます。無理やり話題を見つける必要もありません。歳の離れた者同士が、コミュニケーションを取り合うのは大変です。毎回、天気の話、スポーツの話をするのも大変だし、逆に盛り上がって雑談になり、仕事に支障をきたす場合もあります。オリンピックの話題で盛り上がり、気がついたら1時間が経過しているなんてことも。
アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが提唱した「単純接触効果」。月に一度飲みに行くより、毎日少しずつでも交流したほうが、好感度や評価等が高まっていくという効果です。
離職率を下げる一番の対策は、社員同士で良好なミュニケーションをとることです。特にまだ学生気分が抜けきれずにいる新入社員に対しては、意思疎通を重ねながら、少しずつ仕事に慣れていってもらい、働きやすい環境を整えていきましょう。
~新入社員に新聞を読んでもらう効果~
- 活字離れと言われている新人が新聞や書物を読む習慣が芽生える
- 限られた時間の中で重要な情報を見つける能力を養うことができる
- 新人のプレゼン能力が養われる
- 若者の意見が分かる。違う世代の関心事が分かる
- 自分が本来読む時間を短縮できる
- 上司と部下のコミュニケーションが図れる
「銀座のクラブ仕事術」ぜひ、試してみてください。
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