お盆も過ぎて暑さがぶり返し、まだまだ身体を痛めつけにきています。姿見などで自分のシルエットを見ると、心なしか細く見えるなんてことはないでしょうか。鍼灸師ののぶ先生によれば、夏バテによる「やつれ」が出ているのかもしれないとのこと。今回のメルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』では、これまでにも伝えてきた夏バテによる体調不良の目安と、過ごし方から食事までの各種対策をまとめて紹介しています。
暑さと疲れの対策
【暑さの戻り】
残暑を迎えました。それでもまだまだ厳しい厳しい暑い日が続きそうです。すでに梅雨明けからの日と夏の疲れがたまり、人のカラダは消耗傾向。引き続き暑さの対策と積極的な疲れの対策が必要です。
【細くなってるやつれに要注意】
自分のことよりも人のことの方がよく見える。この時期、急に首が細く見える人、増えています。消耗による体の変化はやつれやひきつれているように急に細くなっているように見える。とくに前から見て首の横が細くやつれて見えたり、首の前側が筋張って見えたりするわけです。人によっては腕が細く見えたり前腕部から手首のあたりが筋張って見えたりします。自分ではふくらはぎが急に細くなっているように見えることで、カラダの消耗衰弱の度合いがわかりますね。
暑さの疲れはみぞおちのこわばりでわかります。暑さ疲れの見た目は胸が薄くなっていたり、極端に肩が上がるように猫背になっているのでわかりやすいです。二十四節気での処暑を過ぎてからのこの1週間の急な気温の上昇は、こんな暑さと疲れの負担が姿勢の変化としてよくわかるようになっています。
【できるだけ楽に過ごす】
暑さの対策はできるだけ冷房の効いた部屋で涼しい息を吸い続けること。無暗に汗をかかないようにすることも大事ですが、エアコンの冷気で体が冷えすぎないように衣服で肌を守ることも必要です。暑がらないように、エアコンで冷えすぎないように、むやみに汗をかかないように、肌の乾燥を避けるために化粧水などで保湿を心がけることで暑さしのぎがかないます。
疲れ対策は消耗した体力の回復を効率よく済ませること。いつもよりも1時間多めに睡眠時間をとること。委縮した体は熟睡を邪魔しますから就寝前のバスタブ入浴はおススメです。また就寝前のストレッチでわき腹や肩周りや背中を中心とした体幹部のストレッチはしておいた方がよく眠れます。
エネルギーチャージはお粥や雑炊、甘酒などの消化吸収の良い温かい食事で軽めに済ませるのがいいですね。付け合わせに梅干しなどで食欲を促すことで胃腸の活力を高めることもかないます。疲労感の強い人はニラ、ニンニク、ラッキョウなどの香味野菜を少しとるようにするとよいです。痛みを感じる人はショウガの甘酢漬けやおろししょうがを薬味にした食事を積極的にとるようにしましょう。出来るだけ胃腸が楽に過ごせるように、肉類などは日にちをあけて食べるようにするとよいですね。
エネルギーを補うことよりも負担を減らす工夫を優先することで、あと2か月続く厳しい残暑を乗り切ることができます。徐々に薄くなっていた胸に厚みが出てきて猫背が治ってくると、秋口の呼吸器症状を予防することができます。例年、猛暑の年は秋口に咳が止まらない呼吸器症状が流行ることがあります。感染症騒動がまだ収まらない中ですから、夏バテ対策をしっかり行って機嫌よく秋口を迎えたいですね。
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