暑かった夏から朝晩涼しい秋へと変わろうとしているいま、カラダも季節に合わせた切り替えが必要です。ところが夏バテが解消されていないと切り替えが上手くいかず、カラダもココロも落ち込む「秋バテ」症状が現れるそう。今回のメルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』では、鍼灸師ののぶ先生がそんな「秋バテ」の予防法を伝授。カギは「保温と保湿」にあるようです。
夏バテから秋バテ
【熱気で満ちた夏バテ】
夏バテは外気の暑さに対して、発汗や呼吸で体温調整が追い付かなくなるとおこる呼吸器と循環器の疲労症状です。体温を下げる工夫の一環として、こうした冷却作用をひと夏の間頑張り続けたわけですね。
時は過ぎ、暦は秋。秋雨前線が日本列島を覆い、雨降りの日が続きます。気温は徐々に下がり始め、カラダを冷却する必要はなくなってきました。とはいえ、今までため込んだ呼吸器と循環器の疲れはしっかり残っています。この夏バテをしっかり解消しておかないと秋バテ症状が現れます。
【夏バテからの秋バテ】
夏バテして機能低下した呼吸器や循環器。秋の涼しい風を吸い込み肌で感じるようになると、今度は冷却ではなく保温の体づくりが始まります。肌を引き締め深く息を吸い込み代謝を高め、毛穴を閉じて血流を豊かにする必要がある。夏の体の使い方と逆になるので体は戸惑いを感じますね。
消耗した体ではこの切り替えがうまくいかない。代謝と体温と呼吸力と血流を高める必要がある秋。これらが行き届かないと不十分な活気のため、秋バテ症状であるカラダもココロも落ち込みを感じます。
【積極的な保温と保湿】
ひとまず回復を促すために、夜は早めに寝るようにしましょう。このときお腹を保温することを忘れずに。暑い夜でもお腹にタオルケットをかけたり、腹巻を巻いて寝ることで、食べこなしを促進し回復力を高めます。
また、夏バテして開いている毛穴を閉じたり、防御力の弱い乾燥した肌は化粧水でしっかり保湿。特に朝晩など着替えの時などは、肌をマッサージするようにして皮下の血流を促したり、こわばる筋肉を緩めるようなことをしても代謝が高まるのでオススメです。朝夕の涼しい時間や雨降りの日にくしゃみや咳が出るなら、襟元の保温と化粧水保湿は必須です。
軽めの食事を心がけながら出来る範囲で散歩などの汗をかかない程度の運動習慣を持つとよいですね。お腹が身軽だとアクティブに動きやすい。気持ちも体も重だるくなる秋。ちょっとでも軽さを感じて、また温かさを感じて過ごすことで秋バテを予防することがかないます。
秋バテで温まる体づくりが進まないと呼吸器系の風邪症状にかかりやすいので要注意。のどの乾燥や呼吸が浅いと感じたら、あったかいお白湯を飲んでお腹の中から温める工夫もしてみてください。お大事に。
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