同じように接客しているつもりでも、売る人と売れない人の差が出てくるのが接客業ですよね。しかし、今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは「売る人は特別な何かをしているわけではない」と話します。では、なぜ売れない人との差が出るのでしょうか?坂本さんはその謎を詳しく解明しています。
売る人は何をしているのか?
このメールマガジンや、私の仕事の本質的な話になります。
販売員の方で、こうしたメールマガジンを読んでいる人の多くは、「売る人は一体何をしているのか?」を聞きたがります。研修でもそうで、「売る人がやっているトレーニングの仕方」「売る人がやっている何か」を求められることは少なくはありません。
でも実際にそうしたことをやってみると、「思ってたのと違う」感が出る人がいます。どう思っていたのと違うかというと、「人とは違う特別な何か」をやっていると思い込んでいるからです。
「人とは違う特別なトレーニング」
「人とは違う特別な知識」
そういった何か特別なものを求めていて、ありきたりとも思えるようなことや、「それって当然だよね」と言われるようなことを聞かされると、いやいやもっと他にあるでしょとでも言わんばかりの雰囲気になります。
もう面倒なのではっきりお伝えしますが、そんな特別なことはありません。
売る人がやっていることは、決して特別なことではなくて、当たり前のことを当たり前のようにやっているだけなんです。
笑顔でいること、お客様にきちんと興味を持って会話すること、商品勉強を欠かさずやること。
そうした、販売員にとって当たり前とされることをただただやっているだけなんですね。
では、なぜそういう当たり前のことをやって売り上げが上がっているのか?
問題はここです。
その答えはごくシンプルなもので、当たり前とされるようなことをやる人がそもそもほとんどいないからなのです。
私もよく「やるかやらないかだけ」と言いますが、実際にその何かをやる人は、全体の1割もいません。上記したような当たり前とされることでも、全体で見れば、1割以下くらいの人しかちゃんとやっていないのです。
ずっと笑顔でいることを意識するとか、全てのお客様にちゃんと興味を持って接するとか、商品勉強を毎日欠かさずやるといったことも、いざやっているかどうかを聞いてみると、気が向いた時や思いついた時に、たまにしかやっていない人ばかりです。
そういう意味では、売る人の特別感はここにあって、他の大多数の人がやらない当たり前の行動を日々粛々とやっているからこそと言えるかもしれません。
それなりに特別っぽく見えることは、確かになくはありません。でも結局は、それらをきちんとやるかどうかでしか結果は変わりません。
まず何かひとつでも、やるべきことをやってみる。そうでなければ、いつまで経っても目指すべきところには辿り着けません。
大谷翔平は、何か特別なことをやっているから今の結果を出しているのでしょうか?ヒカキンは、何か特別なことをやっているから、チャンネル登録者数が多いのでしょうか?
プロスポーツ選手でも、YouTuberでも、本当に結果を残す人たちは、特別な何かを求めるのではなく、本当に基本だと言われるようなことをとにかく質を高くやり続けている人ばかりです。
特別なことを求める前に、まずやるべきことをしっかりやることから始めていきましょう。
今日の質問です。
・自社で「これをやりましょう」と言われる基本的なことをひとつ思い浮かべてください
・それを3ヶ月続けるために、どのような工夫や意識を持って行動しますか?
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