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こんな相手なら別れよう。コロナ離婚を判断するための「チェック項目」4つ

世界中のありとあらゆる価値観を激変させただけでなく、人間の醜い部分までをもあぶり出した新型コロナウイルスによる感染症。連れ合いの本性を思わぬ形で知ることとなり、離婚を考える夫婦が急増したことは、以前掲載の「趣味のキャンプ最優先の夫にガチギレ。自粛期間中に“コロナ離婚”を決意した妻の本音」等の記事でもご紹介したとおりですが、離婚相談はいまだ引きも切らないようです。今回の無料メルマガ『10年後に後悔しない最強の離婚交渉術』では、行政書士として開業以来16年で相談2万件の実績を誇り、『みんなの不倫』の著作でも知られ離婚サポーターの異名も取る露木幸彦さんが、コロナをあまりに軽く見る上に嘘を重ねる夫に悩む妻からの相談を誌面に記すとともに、「コロナ離婚」をすべきか否かの判断基準となる4つのチェック項目を紹介しています。

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「コロナ離婚」最新版。他人事じゃない4項目のコロナ離婚チェックリスト

自粛生活における不満や不安、苛立ちが原因で離婚の危機に発展する「コロナ離婚」が最初に注目されたのは一昨年4月。筆者は行政書士・ファイナンシャルプランナーとして夫婦の悩み相談にのっていますが、感染者数と相談者数は比例しているようで、第5波がやってきた昨年7月下旬から、また「コロナ離婚」の相談が増加しました。

そして過去の緊急事態宣言中は乗り切った夫婦が耐えきれず、昨夏以降に離婚へ至るケースが増えている印象です。何があったのでしょうか?現在、現場で起こっているコロナ離婚のなかから具体的な相談事例を紹介しましょう。

一昨年の宣言下でイライラを溜め込んでいた白鳥希美さん(42歳・仮名)の夫(44歳)。そして夫の矛先は希美さんに。例えば、夫が体を求めてきたのは深夜2時。希美さんが拒んでも力ずくで押し倒され、性交渉に付き合わされた夜も。「自粛生活に慣れれば元に戻る」と希美さんは我慢したそう。

そして感染爆発による医療崩壊が懸念されていた昨夏。帰省はリモートを推奨。リアルは断念すべきという風潮のなか、夫婦の意見が衝突し、離婚の危機に発展。

「俺の実家に顔を出せるのは年に数回だけじゃないか。お袋(84歳)だって老い先は長くないし、孫(8歳の息子)の顔を見るのを楽しみにしているんだから!」と賛成派の夫。

夫の母は過去に肺がん手術を経験。希美さんは感染リスクを考えて諭したそう。「行かないのが親孝行」と。しかし、夫は「車で行くから」と息子を置いて帰省を強行。そして4日後に帰宅したのですが…クレジットカードの明細にはレンタカーではなく新幹線の料金が。「あれだけ電車は危険だって」と希美さんが指摘するも、夫は「気が変わった」と相手にせず。

しかし、夫の嘘は他にも。例えば、SNSに投稿されたのはピッチャーでビールを回し飲みする姿、そして「ふざけんなコロナ!」と叫ぶ声。それは夫とおぼしき男性と他8名が居酒屋でどんちゃん騒ぎする様子でした。動画には夫の名前がタグ付けされ、SNS上で夫と友達になっている希美さんのタイムラインに表示されたので発見。希美さんはいても立ってもいられず、筆者の事務所へ電話をかけたのです。筆者は「投稿主は予約名を知っている店主でしょう」と指摘。

後日、希美さんが問いただすと夫はあっさり白状。「ああ、自粛警察だろ」と。希美さんは嫌な予感がし、電話をかけると夫の母は「コロナだから来てないのよ」とのこと。つまり、帰省はただの口実。実際には地元の悪友と酒池肉林をしたかっただけ。

「私はなるべく人に合わずに我慢しているのに、あんたは何なの?ウイルスをもらってきたらどうするの?早くPCR検査をしてきなさいよ!」と叱責。民間検査の結果、陰性。夫は「だから言っただろ」と豪語するが、運が良かっただけ。筆者が「一昨年と何か変わりましたか?」と投げかけると希美さんは「いいえ、何も」と断言。

ついに希美さんの我慢は限界に。ストレスで帯状疱疹を発症したのです。筆者が「ここまで嘘が続くと旦那さんを信じるのは無理でしょう」と促すと希美さんは「今は仕事が忙しいので落ち着いたら離婚するつもりです」と言い、気持ちを固めたようです。

コロナ禍で不自由な生活を強いられるなかで、配偶者の非情で非常識、非社会的な一面が見えてしまったのは今回の希美さんだけではないでしょう。今後の人生をどうすべきかを考える際、どのように整理すれば良いのでしょうか?今回は4つのポイントを挙げるので、参考にしてみてください。

1.過去の宣言中も、今回の自粛中も相手は嘘をついた

相手が「二度としない」と誓ったのに二度目の嘘をついたのなら、必ず三度目もあります。このまま夫婦を続けても関係は悪化するばかり。「本音は何なの」「何を隠している」「約束を守るか」と疑い出したら終わりです。嘘つきと人生を共にしない方が賢明でしょう。

2.過去の宣言中も、今回の自粛中も、お金に目がくらんだ

相手が過去の宣言中に支給された定額給付金で三密(居酒屋、キャバクラ、パチンコ等)に通ったり、宣言前に運用されたGoToトラベル・イート、イベントで遠くに出かけたりしたのなら注意が必要です。今後、宣言が解除された場合、別の制度の恩恵にあずかれる可能性があります。しかし、相手はまた感染リスクを顧みず、行動を起こすことが予想されるので、家庭内感染をしたくなければ距離を置いた方が良いでしょう。

3.過去の宣言中、今回の自粛中も、自粛より快楽を優先した

長引く自粛生活で苛立つのは誰だって同じ。苦しいのは自分だけではないのに過去の宣言中に自粛を破り、そして今回も破ったのなら危険です。完全に終息するまでの間に、また誘惑に負けてしまうでしょう。なぜなら、感染を広めないことより大事なことはないはずなのに我慢できないのは堪え性がないからです。今後もトラブルを起こす可能性があるので、そうなる前に見切りをつけましょう。

4.過去の宣言下でも、そして今でも、感染対策をめぐって言い争った

あらゆる情報が不足していた一昨年でさえ、何をどこまで協力するのかで夫婦の足並みが揃わなかったのなら、ある程度、情報が浸透してきた今年はどうでしょう。もっと酷くなっていたら深刻です。価値観が異なる相手と人生を共にするのは苦痛でしかありません。完全に終息するまで何度も同じことが繰り返されるので夫婦をやめることも選択肢に入れた方が良いでしょう。

image by: Shutterstock.com

露木幸彦この著者の記事一覧

行政書士の露木幸彦が夫婦の離婚、不倫、未婚出産、婚活の法律、交渉術、会話技術を解説明石家さんまさん司会のホンマでっかTV,ブラマヨさん司会の世界のこわ~い女たち、小倉さん司会のとくダネ、バナナマン設楽さん司会のノンストップなどに登場。11冊の著書を持ち累計部数は
5万部を突破。日本経済新聞、朝日新聞電子版では連載を担当。開業から16年で相談2万件の実績。

注)離婚手続に関する一般的説明や経済的観点から必要な離婚条件に算定を超え、個別事情を踏まえた離婚手続や離婚条件に関する法的観点からの助言が必要な場合は弁護士に依頼してください。

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【著者】 露木幸彦 【発行周期】 ほぼ 月刊

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