目から鱗だったのが、日本の縄文、弥生時代の解釈です。普通の人の理解は、縄文時代は狩猟生活で、弥生時代は大陸から稲作が入ってきて、文化的な生活になったというイメージではないでしょうか。
著者は縄文時代に対人用の武器が出土していないこと、土器の装飾が華やかだった縄文時代から、弥生時代の土器は質素でシンプルになったことに注目します。
著者の理解は、縄文時代に大陸から対人用武器を持った外国人がやって世の中が混乱し、土器が質素になってしまったというものです。
つまり、それまで平和で豊かな日本は外国人の流入によってシンプルな土器、シンプルな服装、武器を製造しなくてはならない時代となったということです。古い時代のことですので、そうした推測もありえるように感じました。
日本の縄文時代の遺跡からはまったく出土していないもの…対人用の武器(p31)
こうして説明してもらうと、歴史というのは面白いものだな、と感じました。
もちろん歴史の専門家が考える歴史の理解というものがあるのはわかりますが、歴史とは自分なりに解釈することもできる範囲があるのです。
先人の努力を学びつつ、今の自分に何が残せるのか、考えてみるのも面白いと感じます。歴史の楽しさを教えてくれる一冊ということで★5としました。
ねずさん、良い本をありがとうございました。
【私の評価】★★★★★(92点)
<私の評価:人生変える度>
★★★★★(お薦めです!ひざまずいて読むべし)
★★★★☆(買いましょう。素晴らしい本です)
★★★☆☆(社会人として読むべき一冊です)
★★☆☆☆(時間とお金に余裕があればぜひ)
★☆☆☆☆(人によっては価値を見い出すかもしれません)
☆☆☆☆☆(こういうお勧めできない本は掲載しません)
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