他人の感染対策が気になるのは自分がおかしい?公認心理師からの回答は

 

うん、「あなたにとっての『真実』」かもしれませんが、他の人にとってはどうでしょうか?例えば、ですが、あなたよりさらに厳しい判断基準を持つ人がいたとしましょう。そしてあなたを見てこう言うのです。

「え?外出してるの?マスクしているとはいえ人が接触すれば細かい飛沫が飛ぶでしょう?あなたやあなたの家族が感染元にならないなんて言えるの?」
「スーパー?ドーナツ店?そんなリスクが高いところに足を運んだっていうの?あなたみたいな人がいるから市中感染がおさまらないんじゃないの?ネットスーパーやUberで置き配してもらえばリスクは大きく減るっていうのに!」

いやいやいや、ちょっと待ってよ。そう言いたくなりませんか?「私が厳しすぎるんでしょうか?私がおかしいんでしょうか?」とあなたは問いましたが、その答えは誰かにとってはイエスだし、誰かにとってはノーなのでしょう。正解は、自分にしか出せません。

もちろん社会的に明らかに極端なふるまいや、法を犯すようなことには毅然としてノーの態度をとるべきですが、「価値観の違い」に関しては、「ああ、違うんだな」しかないのではないでしょうか。そしてその違いを「いけないこと」と断じていると、自分自身が疲れてしまいますし、断じられた側との人間関係が揺るぎます。

イラッとしたら、ムカッときたら、一旦深呼吸。そして少~しずつでも、華麗にスルーする力をつけていくことが、しんどさを手放すひとつの道じゃないかなぁと永藤は思います。

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image by:Ned Snowman/Shutterstock.com

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有限会社ヒューマン・ギルド 取締役研修部長 公認心理師(登録番号: 29160号) 。日本アドラー・カウンセラー協会認定シニア・アドラー・カウンセラー。日本アンガーマネジメント協会認定 アンガーマネジメント・ファシリテーター 平成元年 三菱電機株式会社 入社。その後、ビジネス誌編集、語学専門学校専任教師など、20年以上にわたるビジネス経験を経て、自身が働く中で壁に当たった際に出会ったアドラー心理学を修得。 現在、日本におけるアドラー心理学の一大拠点であるヒューマン・ギルドにて、アドラー心理学研修講師(企業・自治体、教育機関、個人等)、カウンセリング、書籍執筆などを担当。

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