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勉強のアドバイスをしても聞かない我が子にプロが教える「親技」

「親が勉強のアドバイスをしても、言うことを聞いてくれない…そんなお悩みを持つ親御さんは多いかと思います。そこで今回は、メルマガ『成績がイイ子の親だけが知っている!新「勉強の常識」』の著者で受験指導のプロであるタイガー山中さんが、言うことを聞かない子に対しての“親技”を紹介しています。

親のアドバイスを聞かないけど、どうする!?

こんにちは、タイガー山中です。

学校では新学期がはじまりました。「数学は当たり!」「社会が外れ…」など、担当の先生の感想を聞く時期でもあります。勉強は、気分的なものが大きく作用するからこそ、子どもたちにマイナス面は意識させないように親は気をつけねばなりません。当たりならラッキーだから、張りきって頑張るように。これでいいでしょう。

担当の先生が外れなら注意が必要と伝えるべき。気をつけないと、その教科の勉強をしなくなり苦手教科になってしまう危険性があることを確認しておくことです。先生が嫌いな教科は、悪い点数だと相手の思うつぼだから、見返すためにもその教科の勉強は頑張るようにしよう、ぐらいの話合いを親子でしてもいいと思います。あくまでも、自分次第だからね。

さて、今回は相談を1つ紹介します。簡単にいえば、こんな相談です。

 親が勉強のアドバイスをしても、言うことを聞かない

「うんうん、うちもそうだ!」と聞こえそうですが、半分以上の子にあてはまると思います。

不思議なことに、成績不振な子に限った話ではありません。成績が良い子だって、親の言うことを聞かないこともあります。私たちが指導するときだって、同じですから。

自分のやり方にこだわりがあって、他の人の言うことを聞きたくないと主張する子だっています。これって、自我の現れでもあるので、子どもたちの成長過程では大切なものでもあります。

放っておくべきか、向き合うべきか?

意見が分かれるところでしょうね。今の成績に満足ならば今のまま、満足してないならアドバイスを聞くようにすべきなのか?すでに答えが決まっている親であれば、そのままでいいです。

親技としては、言うことを聞かないわが子へ対応ですが、親子の問題だと考えています。成績が良いから必要ないとか、悪いからアドバイスを聞かせるべきという問題でもありません。とはいっても、答えが決まっていない人がほとんどでしょうから、親技のお勧めを紹介します。

(条件付きで)自分の好きにさせる

この「条件付き」ですが、

・複数の中から選ぶこと
・期間を決めること

になります。「好きにしてもいいけど、条件がある!」と言って、以下の流れで進めていきます。

  1. 複数の中から、子ども本人に選択させる
  2. 具体的な目標を決める
  3. 期間を決めて、見守る

①ですが、本人が考えている案、親が考えている案、塾の先生など外部の力の人が考えている案といった複数の選択肢を用意すること。自分だけの案だけでは、認めないというところがポイントです。でないと、②と③が活きてきませんから。

①では、当然、自分のやり方を選択するでしょう。だからこそ、②では親を納得させる「目標」を自分で決めさせるのです。達成できたかどうかを判定するので、目標は数字にすべきです。

「頑張る」などは抽象的なので、次回のテストで理科○点といった具体的な数字を目標として決めること。すでに親技を実践している方は、A問題の正答率○%といった具合にさらに細かく設定する方がうまくいきます。

最後に③の期間ですが、できるだけ短い期間を決めるべきです。長くても1ヶ月以内にすること。理想は1~2週間です。

親は言うことも聞かないからといって、グダグダと嫌味を言ったりするのは意味がありません。険悪な雰囲気になるだけで、良いことは何一つありませんから。

本人に目標を決めさせ、やり方は自分に選択させて、期間中は好きにさせる。この割り切りが、大切です。

その代り、結果についてはどうだったか?を判定する。目標達成であれば、次の目標を決めて、また好きにさせれば親としても文句はないでしょう。

達成できないときは、また①に戻るわけですが、そのときには「本人が考えている案」は却下とします。今後ずっと却下するのではなく、次の決めた期間までは却下とします。

例え未達の場合でも、途中の様子は評価することを忘れてはいけません。普段より頑張ったのであれば、評価してやるべきですし、次のやり方にも取り入れることもすべきでしょう。

①~③は、本人の意見を尊重しながら、かつ厳しく客観的に判定することです。嫌味を言うのは禁物です。次のやり方で頑張ろうという姿勢を見せること。

①~③を繰り返してトライ&エラーを続けるわけですが、このペースだと1ヶ月に最低2回はトライすることができます。少しずつでいいので、精度を上げていけばいい。親子でこの作業を繰り返すだけでも、「親が勉強のアドバイスをしても、言うことを聞かない」の状態ではなくなっています。

あと、親のお勧めの案には、

● 本人の頑張りはそのままで、成績を上げるやり方

を提案してあげて欲しいと思います。

(※ 『成績がイイ子の親だけが知っている!新「勉強の常識」』2022年4月11日号より一部抜粋)

image by: Shutterstock.com

ストロング宮迫&タイガー山中この著者の記事一覧

ストロング宮迫:本名・宮迫昭輔。1967年生まれ。これまで中学受験、高校受験、大学受験の指導を1000人以上の子供たちに行い、集団授業、個別指導、家庭教師の授業形態を経験する。その過程において、親が勉強を教えることなく、子供の頑張りはそのままで成績を上げる「親技」を構想。2003年、タイガー山中と成績向上委員会を立ち上げる。インターネット上で塾任せ、子供任せにしない勉強スタイルを提案している

 

タイガー山中:本名・山中良仁。1967年生まれ。これまで中学受験、高校受験、大学受験の指導を1000人以上の子供たちに行い、集団授業、個別指導、家庭教師の授業形態を経験する。その過程において、親が勉強を教えることなく、子供の頑張りはそのままで成績を上げる「親技」を構想。2003年、ストロング宮迫と成績向上委員会を立ち上げる。インターネット上で塾任せ、子供任せにしない勉強スタイルを提案している

 

 

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【著者】 ストロング宮迫&タイガー山中 【発行周期】 週刊

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