米戦略国際問題研究所(CSIS)傘下の北朝鮮専門メディア「分断を越えて」は3日(現地時間)、商業衛星が撮影した豊渓里(プンゲリ)核実験場の写真を根拠に、3番坑道で核実験の準備が完了したと伝えた。また、4番坑道では新しい作業が進行中だと分析した。
李鍾燮(イ・ジョンソプ)国防部長官も同日、国会国防委員会国政監査で、「(北朝鮮の核実験準備完了時期は)今年5月頃」とし、「(核実験時期は)予断し難い」と明らかにした。韓米情報当局は、北朝鮮が第20回中国共産党大会(10月16日)から米中間選挙(11月8日)の間を「ディーデー(D-day)」と決め、ICBMを発射したり戦術核完成のための核実験を強行する可能性に注目している。これを通じて「核武力法制化」が空言ではないという点を韓米日に刻印させようとする可能性が高いということだ。
一方、5日午前1時頃に実施した韓米連合対応射撃で、韓国軍は「玄武2」弾道ミサイルも発射したが、発射直後に非正常飛行をした後、基地内に落弾する事故が発生した。軍は原因を把握している。現在まで人命被害は確認されていない。ミサイルが落弾して発生した強い閃光と轟音に驚いた江陵地域住民の問い合わせが官公庁やマスコミに殺到した。しかし軍は「訓練」という案内さえせず、一晩中混乱が続いた。オンラインには爆発と見られる火炎を噴き上げる写真や動画が拡散している。
北の核威嚇に対する(筆者が知る上でははじめての対抗発射になると思うのだが)この重要な対抗発射のタイミングで、せっかく打ったミサイルが自国の基地に落下するという無様を示し、北の笑いのターゲットになってしまったことは返す返すも残念である。金正恩の高笑いが聞こえるようである。
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