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「商品の良さを知ってもらいたい」気持ちだけで商品は売れるのか?

商品を販売するテクニックがよく紹介されるように「技術である程度はどうにかなる」とメルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは語ります。しかし、本当にその商品に対する愛がある人から接客を受けた時の購買意欲には叶わないのだとか。今回は、それを実感したエピソードを紹介しています。

好きをひとつ見つけよう

販売は技術である程度どうにかなります。

販売テクニックなどと呼ばれるように、それ相応の技術は存在していて、これらを駆使することができればそれなりにお客様に魅力的に商品を紹介し売ることはできるわけです。

でもそれはあくまで「ある程度」の話。

本当にその商品に対する愛がある人の言葉や情熱と比べられてしまうと、叶うことはないものです。

つい昨日、家電量販店で接客を受けました。先日メールマガジンでも書いたように、僕は家電量販店を回るのが好きなのですが、今回もなんとなく店へ立ち寄っただけです。

そこで音楽関連の新製品を見ていたら、近くにいたメーカーの販売員の方が近づいてきて声をかけてくれたんですね。

最初は普通に接客をしてくれていましたが、僕が商品に対して少し興味を持っていることがわかったのか、そこからは多分売ろうという気持ちは無くなっていたようでした。なぜならその時点で在庫がないことがすでにわかっていたからです。

でも、とにかくその商品の良さを知ってもらいたいという気持ちが伝わってきたのです。

販売テクニックも何もあったものではなかったのですが、話を聞いているととにかく楽しくなり、僕の興味はどんどん強くなりました。多分近いうちに買ってしまうでしょう。

この商品が好き、このブランドが好きといった気持ちは、何にも勝ります。それをお客様にも知ってもらいたい、感じてもらいたいと思うことができれば、たとえ技術が足りていなくてもお客様には響きます。

だからこそ、“好き”をひとつ見つけてみましょう。

特にこれからお店に立つ新人さんなどは、技術なんてこれから身につけることです。それは追々トレーニングをしていって身につければいい。

でもその前に店の中の商品を全部見ていって、好きを見つけてみてください。ちょっと好きだなぁレベルのものではなく、「これが本当に好きでたまらない」と思えるようなものがあれば尚良いでしょう。

もし見つけることができたら、自然とその商品が気になってきます。商品について調べてみたくもなるし、その背景についても考えてみたり、お客様がどんな反応を見せるかもどんどん気になってきます。

それだけで良いのです。

それができればいざ接客をする時にお客様に紹介することも増え、説明にも熱が入ります。何度か繰り返していると、それだけで商品が売れることが増えてくるでしょう。接客販売なんてまずはそこからで良いのです。

絶対に商品を好きである必要はないですが、できれば好きな商品はあった方が特に最初のうちは良いです。まずはそんな商品を探すことから始めてみてはいかがでしょうか。

今日の質問です。

・あなたの店の商品で、「これが本当に好き」と思えるような商品は見つかっていますか?
・もし今思いつかないようであれば、改めて商品のことをしっかりチェックしてみましょう

image by; Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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