ファミリーレストラン「ガスト」が提供するハーフサイズメニューが好評です。通常のボリュームが半分になるため割高感を感じる人もいるはずですが、消費者に受け入れられるのは一体なぜなのでしょう?メルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』の著者でMBAホルダーの理央 周さんは、このガストの戦略に身近なイノベーションがあると話します。決しても“画期的”ではないものの、顧客にとっての“新しい価値創出”が大切なのです。
なぜ、すかいらーくホールディングスは、 ハーフ料理を出したのか?身近にあるイノベーション~ 顧客体験価値を見逃さず売り伸ばすには
すかいらーくホールディングスの運営する、
なぜ、ガストはこの、“小さい”サイズのメニューを出したのか?
以下は、この件についての、
すかいらーくホールディングスでは、
主力ファミリーレストランチェーンの「ガスト」で、 4月から通常の半分のサイズで、提供するメニューを増やした。 複数の料理を選びたい、 少量でいいといった需要をとらえただけでなく、物価高の中、 値ごろ感があると支持され、小皿料理全体の売れ行きは、 皿数ベースで計画を2割上回って推移している。
飲食店での新メニューでよくあるのは、大盛り、メガ盛り、
一見、小さくしてしまうと、お得感も出ないし、割高だ、と、「
なぜ、ガストでは半分のサイズのメニューが、
日本経済新聞のこの記事によると、
追加したメニューは当初、来店頻度が高い主要顧客層の、
30代以上の女性に、より充足感をもってもらうために開発した。 少しずつ様々な料理を食べたい、通常の量では多すぎる、 との需要に応えることが狙いだ。 肉料理とパスタのハーフサイズを注文した、 30代の女性会社員は、「外食では色々な料理を食べたい。 組み合わせによっては、 ダイエット中でも罪悪感なく食べられそう。また注文したい」 と満足げだ。販売を始めると、こうした需要だけでなく、 少量を食べたい60代以上のシニアや、 20代の女性などにも人気が広がった。
とあります。
記事によると、ガストのオリジナルメニューとか、
新製品でもなければ、大きくもない、半分の小さくしても、
それは、このメニューも、
イノベーションと聞くと、iPhoneなどの画期的な新製品や、
この辺りの説明も踏まえて、今号では、“
イノベーションとは
その前に、「イノベーション」とは何か、
イノベーションとは、新しいアイデアや手法を具体化して、
なので、先程挙げた画期的な新製品の開発も、
このガストのように、小さくすることで「他のものも食べられる」
したがって、製品開発に限らず、組織の業務改革や、
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顧客価値とは何か
次に、「顧客価値」を定義しましょう。
顧客価値とは、顧客があなたの製品やサービスを“体験する”
顧客価値の中身は、製品やサービスの、品質、価格、利便性、
この“顧客体験”とは、製品やサービスそのものだけではなく、
企業の顧客価値アップの実践事例
企業が顧客価値を上げるために、どんな工夫をしているかを、
私の古巣のAmazonでは、「顧客中心主義」を掲げ、
これは今でも変わらず、Primeサービスや、
ユニクロでいえば、大量に生産することで、
もちろんそれに加えて、エアリズムやヒートテックなどの、
次に、製品周りの事例で考えていきましょう。
Uber Eatsや出前館などのオンラインフードデリバリーは、
ZoomやSlackなどのオンラインのリモートワークツールは
少しIT関連の事例を多く出しましたが、イノベーションは、
引越会社の事例を紹介します。
引っ越す顧客は、エディオンと同じ価格で買え、
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新しい顧客価値を生み出すには
イノベーションは、
ここで、どうやって新しい顧客価値を、生み出せば良いのか?
1つめは「視点」です。
良いイノベーションは、「顧客の立場で考える」のが前提です。
それに対し、ニーズを無視して、売りたいものを売る、とか、
どれだけ画期的な技術や製品でも、
2つ目は「感度」です。
良いイノベーションは、「市場の変化に対応」しています。
いうまでもありませんが、ビジネスは適者生存です。
変化に敏感でいたいところですよね。
3つめは「独自性」です。
良いイノベーションは、いうまでもなく「独自性」があり、
値引きや販促だけに頼るような、模倣に終始すると、今の時代は、
イノベーションとは、徹底的に顧客価値を追求して、
それは、顧客ニーズから始まり、あなたの製品やサービスを探し、
今回のガストの事例では、企業が持続的に成長するためには、
あなたも、自社の製品やサービスと顧客体験を、
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image by:TK Kurikawa