あのハイアットリージェンシーが弁当のおかずをタダで提供。小さな食堂に“賛同”したワケ

The Asian woman who eats food
 

それは、自らの辛い経験があったからです。

3人の子どものうち、次男がダウン症でしゃべることもできないので、かなり子育てに苦労しました。

誰も助けてくれず、相談する相手もおらず、悩みを抱え込み、うつ病を発症。

治療には7年も掛かってしまいました。

この時の辛さがあったので、困っている人を助けたい思いが強くなったのです。

そして、生活困窮者への炊き出しや子ども食堂の活動を始めることにしたのです。

シングルマザーを支援する団体も運営しています。

こうした活動を続けるうちに、もっと多くの人を助けたいと考えるようになり、食堂を開店することに。

「人間、腹が減ったら、踏ん張りが効かへん」との考えから、生きることの基本である、食べることを提供することにしたのです。

食べものを安く、あるいは無料で提供しながら、できるだけ人に話し掛け、悩みを聞くようにしています。

塞ぎ込んでいる人の相談役を買って出ているのです。

自身のように、誰にも相談できなかった人を救うためです。

これが、このお店の目的なのです。

親しくなった人や子どもたちがお店に入って来ると、店主は「おかえり!」。

その後に、
「今日、学校はどうやった?」
「身体の調子はどう?」
と声掛けをします。

「おかえりって響きがすごく好き」という店主にとって、ここに帰って来る人は、みんな家族。

笑顔で迎え入れてくれます。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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