今年の話題をさらったTBS系ドラマ『VIVANT』、その中で印象的だった天才ハッカー役で一躍注目を集めたのが女優の飯沼愛です。そんな飯沼が出演中のドラマ収録中に事故で頭部や肩をケガしたと報じられました。芸能記者歴30年のベテランジャーナリスト・芋澤貞雄さんは、芸能界のドンと秋元康大先生が太鼓判を押すこのイチオシ女優の事故の「落とし前」について注目。そして釈然としない「業界の暗黙」についても言及しています。
『VIVANT』天才ハッカーが、新垣結衣・上白石萌音・多部未華子と肩を並べる“THE芸能界”
『マイ・セカンド・アオハル』出演中の飯沼愛が、収録中に事故にあったことをTBSが謝罪しました。
同局によれば、高さ90㎝の台の上に設置していたカメラが三脚ごと倒れ、その台の横で出番を待っていた飯沼を直撃、救急車で運ばれたということです。
飯沼は頭部の切り傷や打撲、肩の打撲と診断され、現在は経過観察中だそうです。
このニュースが芸能関係者をザワつかせているのは、飯沼愛という女優が将来を約束された“金の卵”だからです。
その理由としてはまず、彼女の所属事務所は大手中の大手である芸能プロダクション『田辺エージェンシー』だということ。
少し前まで堺雅人が所属していた事務所でも知られますが、この事務所が全社一丸となって猛プッシュをしているのがこの飯沼なのです。
そんな女優が頭に傷ですから…業界は大騒ぎです。
飯沼は今から2年前、2021年10月期の『この初恋はフィクション』で、いきなり深夜枠とはいえ“連続ドラマ初出演にして初主演”を果たしました。
『田辺~』と“坂道グループ”の秋元康大先生、TBSがタッグを組んだ育成プロジェクトの演技部門でトップだった飯沼の華々しい女優デビューです。
現場マネージャーたちの間でも「ドン(田辺エージェンシー・田邊昭知代取社長)は本気だ…」と、しばらくの間この話題で持ち切りだったといいます。
2022年7月期、『パパとムスメの7日間』でやはり主演を務めた後はデビューから3作目でTBS“日曜劇場”枠『アトムの童』、今年7月期には『VIVANT』で天才ハッカー役と、ドラマファンの間で一躍注目を集める存在になってきていました。
視聴率で落ち込む『マイハル』の救世主になるかという矢先のこの事故に、疑り深い私は“誰かが仕掛けたんじゃないよな…”なんて勝手に想像してしまいました。
彼女のプロモーションで少なからず“犠牲”になっている女優もいるし、この事故は別の意味で『マイハル』を注目させることになったからです…不謹慎ですみません。
飯沼の状態も大変気になるところではありますが、この事故、別の意味で芸能関係者たちを浮き足立たせてもいるのです。
それは何といっても、この飯沼が“今の日本の芸能界のドン、一押しの女優”だからです。
関係者が息を呑むのは、“TBSがドンに対してどんな落とし前をつけてみせるのか…”という興味です。
切り傷や打撲の医療費はもちろん、彼女が出演予定だった仕事に対する補償問題だけで全てが丸く収まるわけではないというのが、関係者の共通した見方です。
ベテラン芸能マネージャーに聞いてみると「さすがにいきなり“日曜劇場”枠の主演とはいかないと思うけれど、『アオハル』の“火曜ドラマ”枠での主演は、事故の穴埋めとして近い将来、十分にありそうだよね」と答えてくれました。
新垣結衣、上白石萌音、多部未華子…高視聴率を輩出した“火曜ドラマ”主演女優として、飯沼愛の名前が肩を並べる日もそう遠くないというわけです。
現在20歳のデビューから約1年半という女優が“ドラマのTBS”看板枠の主演…もちろんドンと秋元大先生が太鼓判を押すくらいですから実力や可能性は溢れているのでしょうけれど、何とも釈然としない思いが胸をかすめます。
まぁこれが日本の、“THE芸能界”であることも、また事実なのですけれど…。
プロフィール:芋澤貞雄
1956年、北海道生まれ。米国でテレビ・映画のコーディネーター業を経て、女性週刊誌などで30年以上、芸能を中心に取材。代表的スクープは「直撃! 松田聖子、ニューヨークの恋人」「眞子妃、エジンバラで初めてのクリスマス」。現在も幅広く取材を続ける。https://twitter.com/ImozawaSadao
記事提供:芸能ジャーナリスト・芋澤貞雄の「本日モ反省ノ色ナシ」
image by: VIVANT 公式インスタグラム