コロナが落ち着いたおかげで外国人のお客様が増えたと感じているお店も多いのではないでしょうか。今回、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、外国人のお客様に対する対応について珍しく強い言葉で語っています。
外国人のお客様に対しての「見直し」が必要である理由
コロナも落ち着いて、今年はかなりインバウンド需要が戻ってきました。
報道発表では、10月度の訪日外客数は2019年対比で100%を超えていて、もはやコロナ禍の影響などどこ吹く風といったところです。
幸いにして、小売業界や飲食業界をはじめとして、あらゆる店にインバウンドのお客様の影響は強まっています。
もちろんこれは店や商品や地域によるところではあるのですが、店によっては売上の5割以上がインバウンド客という店も平気で存在しています。
こうした状況では改めて、インバウンド、つまり外国人のお客様に対しての接客の見直しが必要です。
そもそも日本人は英語などの他言語を話せる人が少なく、外国人客への対応は昔から課題だとされていました。
他言語を扱える人は増えたとはいえ、今でもまだまだ少ないのが現状です。
そんな中でもせっかく来てくれている外国人客へのサービスは向上しないといけません。
とまぁこんなに当たり前の話なのに、残念な対応をする店は多くあります。
言葉がわからないから対応したくてもできないというのならまだしも、根本的に失礼極まりない対応をしている店は意外とあるのです。
というのもつい最近、こんな話がありました。
外国人のお客様からの話で、「店員同士が日本語で話しているから翻訳アプリを使ったら、『外国人だからどうせ買わないよ』的な会話をしていた」という怒りの言葉があったのです。
こんなもん、接客云々以前に単なる差別でしかありません。
人としてどうなの?と思うような内容です。
確かに一般的な日本のお客様と比べて、お客様然とした人ばかりではないこともわかります。
中にはちょっと迷惑に感じてしまうような人だって存在はしています。
でもそれは一部の個人の話であって、全員を指しているものではありません。
インバウンドで日本に来てくれている外国人も、近所で生活をしている日本人も変わりなくみんなお客様(候補)です。
それぞれで良い意味で対応を変えるのは大事なことですが、悪い意味では対応が変わってしまうのは根本的にズレています。
個人的にはそんなバカなことをする人に接客業・販売業を名乗って欲しくないです。
もう一度考えましょう。
日本人かどうか、外国人かどうかなど関係ありません。
お客様はお客様です。
「インバウンドだから」という意識が店の中に蔓延してはいないでしょうか?
今日の質問&トレーニングです。
1)自店に来られる日本のお客様と外国のお客様とで、どのような捉え方の違いがありますか?
2)その違いは差別的な考え方にはなっていないでしょうか?
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