オープンAI社が「初のアジア拠点」に、韓国ではなく日本を選んだ理由

 

オルトマンCEOは業界で最も積極的にAI商用化に乗り出す「AI肯定論者」に挙げられるが、彼はチャットGPTを公開すると同時に「グローバル政府のAI規範が必ず必要であり、積極的に協力する」という意志を数回表明してきた。シリコンバレーテック業界では、初のアジア拠点を東京に設立し、事実上、今後追加で進められる広島AIプロセスなどAI規範議論がオープンAIに肯定的に作用するようロビー作業に着手するための意図があるという分析が出ている。

これと共に、オルトマンと孫正義ソフトバンク会長の関係も日本行きの重要な要因に挙げられる。これに先立ち、オルトマンはオープンAIのための独自の半導体設計・製造を構想し、主要投資家の一つとして孫会長と2回の出会いを持ったことがわかっている。

ソン会長もAI半導体製造のために投資に乗り出すことにしただけに、オープンAIとソン会長が今後の投資議論を進めやすいとして東京に拠点を置くのがベターだということだ。テック業界関係者は「東京に拠点を置く場合、サムソン電子・SKハイニックスとの協力議論も一層容易になるだろう」と話した。

一方、1日(現地時間)ロイター通信によると、オープンAIは同日から別途の加入手続きを経なくても、チャットGPTを誰でも無料で使えるように開放した。これまでは簡単だが、電子メールを通じた会員加入が必須だった。オープンAIはこの日「AI機能について気になるすべての人がAIに接近できるよう機能を漸進的に発売するだろう」と明らかにした。

業界ではオープンAIのこのような行動の背景に停滞しているチャットGPT利用者数があると指摘する。オープンAIのチャットGPTウェブサイトは昨年5月、月間活性利用者数(MAU)が18億件で頂点に達した後から成長が鈍化した。グーグルのジェミナイを含めた錚々たるライバルが現れ、ウィンドウズに基本的に搭載されたマイクロソフトのコパイロットに分散される利用者も多かったためだ。このため、チャットGPTを使用できるすべての障壁を除去したものと見られる。

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