新入社員の表情が曇りミスが増えた…原因は部長がかけていた「ある言葉」だった!

 

ある中小企業の部長さんが話してくれました。

入社3ヶ月目の新入社員は表情が曇りがちになり、ミスも増えてきた。

面談で理由を尋ねたところ、返ってきた言葉はこうでした。

「毎日“頑張れよ”って言われるたびに、自分はまだ足りないって言われてる気がして、どんどん苦しくなってきたんです」

こう聞いて、部長さんはハッとしたそうです。

そして、次の日からは「頑張れ」ではなく、「お、ここまで来たんだね」「今の進み方いい感じだね」と“認める言葉”に切り替えた。

すると社員の表情は明るくなり、結果的に離職も防げたとのこと。

落語家・古今亭志ん生の噺に、こんな一節があります。神輿がどうにも動かなくなったときに「頑張れ!」と言うんだそうで。

つまり、もうこれ以上、どうにもこうにもならないときに使う言葉なんですね。

言葉は習慣で出るものですが、慎重に、丁寧に、選びたい。

いつもそう思っているのに、咄嗟の場面では、それができなかった自分。

「頑張って」ではなく、
「よくやってるね」
「着実に進んでるね」
「任せて安心だったよ」

こうした“今”を認める言葉が、信頼を育て、成長を促し、風通しのいいコミュニケーションにつながるのでしょう。

自分の言葉選びのダメさにがっくりしながら、そんなことを思いました。

そして、もしかしたら、どんな言葉よりもにっこり笑って、ただボールを返してあげることが一番良かったのかもしれない、とも思いました。

キャッチボールの少年に気付かされた出来事でした。

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清泉女子大学英文学科卒後、大手印刷関連会社で勤務。その後、ジャズボーカリストの夢を叶えるが、挫折。外資製薬会社に転職しマーケティング部でハードな業務に取り組む中、外国人のスピーチやプレゼンに多く触れ、日本人リーダーの発信力向上の必要性を痛感。30年以上に渡る声の経験にマーケティング、イメージコンサルティング、コーチング、リーダーシップ各論を掛け合わせ、2011年「ボイスイメージ®コンサルティング(VIC)」メソッドを開発して独立。業務で聞いたクライアントのスピーチプレゼンの数は1万回以上(延べ数)。顧客の可能性を引き出すスパルタトレーニング、わかりやすい理論と分析、柔軟に対応できるコンサルティングを得意とする。

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