相次いで報告されている、現役教師による児童へのわいせつ行為。本来ならば子供たちを守るべき存在のはずの教員によるこうした犯罪を、なんとか根絶する手立てはないのでしょうか。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、かような事件が後を絶たない根本原因を考察するとともに、その防止策を提示しています。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです／原題：変態教師は去勢せよ！
変態教師は去勢せよ！性犯罪被害者の“もっともな主張”
現職の小中学校の教員らが教え子である女子児童を盗撮し、交流サイト（SNS）のグループチャットで画像を共有したとされる事件で、愛知県警熱田署捜査本部は9月1日、性的姿態撮影処罰法違反（撮影など）の疑いで、神奈川県内の町立中学校の男性教員（28）を逮捕したと発表しました。この事件で摘発された教員は4人目で、容疑者は盗撮した女子児童の画像を投稿した事実を認めているそうです。
国会議員が勤務実態のない公設秘書の給与を国から騙し取ったり、警視庁の警部が捜査現場から現金を盗んだりと、「何をかいわんや！」の事件が続いている昨今ですが、この「現職の教員による教え子の盗撮」という悪質極まりない事件は、市民に与える衝撃がケタ違いだと思います。何故なら、国会議員による詐欺事件や警察官による窃盗事件は動機が「金銭欲」ですが、教師による盗撮事件は動機が「性欲」だからです。
カネが目的の犯罪の場合は、もしも容疑者が宝くじで何億円も当たっていたら、犯行に及ばなかった可能性が濃厚です。しかし、ロリコンや少年愛などの異常性欲が発端となった性犯罪の場合は、その性欲を抑えるための代替策がないのです。そして代替策がないからこそ、たとえ自分が逮捕される可能性があったとしても、ついつい犯罪に走ってしまうのです。
さて、今回の事件ですが、発覚したキッカケからして、吐き気がするほど異常なものでした。今年1月28日の朝7時前、名古屋市熱田区の駅のホームで、通学のため列に並んでいた15歳の少女のリュックに、後ろの男性が体液を掛けるという事件が起きました。もちろん、その場で行為に及んでダイレクトに掛けることなどできませんから、あらかじめ放出した体液を持参し、それを掛けたのでしょう。
あたしは女性なので、そんなことして何が楽しいのか理解できませんが、男性は女性と違って征服欲や支配欲が強く、メスを妊娠させるというオスの動物的本能が性欲に直結しているため、こうした行為で興奮する男性がいるのかもしれません。また、少女を対象としたのは、大人の女性には相手にされないというコンプレックスと、いざとなれば腕力で勝てるという優位性からかもしれません。
しかし、こんな下劣なことをする変質者を野放しにしておくほど、日本の治安は甘くありません。該当の駅のホームに設置された複数台の監視カメラの映像から、容疑者の男はすぐに特定され、十二分な裏どり捜査の上で、約40日後の今年3月上旬、愛知県警熱田署は容疑者を逮捕したのです。そして、その逮捕・起訴された34歳の男は、驚くべきことに、名古屋市内の公立小学校の教師だったのです。
個人を吊し上げることが目的ではないので、ここでは名前は伏せますが、その後の取り調べによって、この変態教師は日常的に、自分が勤務する小学校の児童のリコーダーなどの楽器に自分の体液を付着させたり、給食に混入させていたという余罪も明らかになりました。この変態教師は、自分の体液の混じった給食を美味しそうに食べる児童らを見て、脳内で興奮していたのです。
この記事の著者・きっこさんのメルマガ
熊本県で男性中学教諭が起こしていた「もっとおぞましい事件」
皆さん、これ、どう思いますか？子どものいないあたしでも吐き気がするほど気分が悪くなったのですから、今回被害にあった児童らと同じ小中学生の子どもを持つ親御さんにとっては、心中穏やかでない事件だと思います。
そして、この男のスマホを調べたところ、今回の盗撮画像共有グループチャットの存在が明らかになったのです。後はイモヅル式に第二、第三の変態教師が次々と摘発され、こちらのほうが事件の本丸になったという流れです。でも「盗撮した女子児童の画像を共有したグループチャット」と報じられても、一般の人には具体的にどんなものなのか想像できませんよね。
そのため、少しだけ具体的に書くと、この変態教師らは自分の教え子の女子児童の着替え中の様子やスカートの中などを日常的に盗撮し、その中で「良い作品」をグループチャットに投稿し、全国の変態教師仲間と鑑賞し、チャットで感想を述べあっていたのです。チャットには約70点の画像が保存されており、中には女子児童の顔を生成AIで性的に加工した「性的ディープフェイク」の画像もあったそうです。
9月1日までに逮捕された4人は、このグループチャットを管理したり盗撮画像を投稿していた中心人物ですが、投稿せずに黙って閲覧していただけの変態教師たちは、逮捕されることもなく、何ごともなかったかのように、今後も自分の勤める小中学校で教鞭を執り続けるのです。何というおぞましい現実なのでしょうか。
しかし、どんな世界にも上には上があるもので、もっとおぞましい事件があったのです。こちらも9月1日付の報道ですが、2020年7月から2024年8月までの約4年間に、9歳から15歳の教え子8人にわいせつ行為を繰り返していたとして逮捕された熊本県の38歳の男性中学教師に、熊本地裁が「懲役6年」の判決を言い渡したというものです。
で、何が「おぞましい」のかと言うと、この教え子らは男子児童だったのです。この変態教師は自分の性欲を満たす目的で、課外授業などの名目で教え子の男子児童を自宅に泊めたり温泉に連れて行ったりして、そこで下半身を触るなどの行為をして、それをスマホで撮影していたのです。押収された4,500件を超える動画データは「児童ポルノ」と認定されました。
もしも、この変態教師の性欲の対象が女子児童であれば、いくら教師と言っても親御さんが宿泊など許さなかったでしょう。でも、この男は性欲の対象が男子児童だったことから、親御さんもまさか変態教師だとは思わず、宿泊を許可してしまったのです。そして、児童らには固く口留めをして、「教育熱心な良い先生」を演じ、父兄らを騙し続けたのです。父兄らの信頼を利用した極めて卑劣な犯罪です。
しかし、9月1日の判決では、8人の被害児童のうち6人の家族と示談が成立していることと、被告自身が医療機関の性犯罪治療プログラムを受けるなど「更生に努める」と述べたことで、懲役9年の求刑に対して「懲役6年」という大アマな判決となりました。あたしは「これじゃいつまで経っても変態教師による性犯罪はなくならない」と思いました。
何故なら、この男にどれだけ厳しい性犯罪治療プログラムを受けさせたところで、この男の「少年愛」という性的嗜好を変えることなど不可能だからです。同性愛しかり、自分の肉体的性別に違和感を覚える性同一性障害しかり、どちらも病気ではありません。病気ではないので、何らかの治療で「治す」ということは不可能です。周囲や社会が多様性の1つとして受け入れるしかないのです。
この記事の著者・きっこさんのメルマガ
立ち直るまでに15年も掛かった性的暴行被害による重度のPTSD
そして、ロリコンや少年愛も同じです。どちらも病気ではないので治療はできません。ただし、こちらは実践してしまうと、今回のように犯罪になってしまうため、犯行を抑止するための対策が必要です。唯一の方法は「去勢」ですが、これは人権的に無理っぽいので、今回のように自分の教え子に性犯罪を犯した変態教師は、身体に発信機を埋め込んでGPSで行動を24時間ずっと監視するなど、徹底した事後措置が必要なのです。
小中学生にとって、先生は自分の親以外の唯一信頼できる大人のはずなのに、その大人からわいせつ行為を受けた子どもたちの心の傷は、1年や2年で消えるとは思えません。そして、そうした子どもたちを救済するための明確な手立てもないのです。ですから、児童に対して性犯罪を犯した変態教師は、情状面など関係なく一律長期刑にし、出所後は厳しく監視し、決して再犯できないようにすべきなのです。
あたしはレイプ被害者なので、女性をレイプした男は全員「終身刑」、保釈するなら最低でも「去勢」すべき、という考えです。これは、レイプによる重度のPTSDから立ち直るまでに15年も掛かったあたしの本心です。日本の司法は性犯罪に甘く、被害者の救済より加害者の更生を優先します。そうであれば、せめて同じ加害者による被害者を増やさないように、徹底した再犯防止をお願いしたいものです。
※ちなみに「あたしのレイプ体験談」は、2019年の第48号と第49号にありますので、興味のある人は以下のリンク先からバックナンバーでお読みください。
（『きっこのメルマガ』2025年9月3日号より一部抜粋・文中敬称略）
★『きっこのメルマガ』を2025年9月中にお試し購読スタートすると、9月分の全コンテンツを無料（０円）でお読みいただけます。
￥550/月（税込）初月無料 毎月第1～第4水曜日配信
この記事の著者・きっこさんのメルマガ
きっこさんの最近の記事
- 死者5万3千人のうち4万4千人超が「民間人」。ガザで子供や高齢者を殺害し続けるネタニヤフという「戦争犯罪人」
- トランプよりまだマシ？自国で広がる山火事を「政争の具」にして国民にバケツリレーを強いる愚かな為政者がいる国の名前
- 安倍の「消費税は社会保障に使う」という大ウソと同じ。ペテン師・自民から「ガソリン暫定税率」をピンハネされ続ける日本国民の不幸
- それでも「核武装は安上がり」に賛同するのか？原爆の犠牲になった妻子4人を自らの手で焼いた俳人による「慟哭の記録」
- デマも差別も何でもアリ。参政党の神谷代表が証明した「なりふり構わぬトランプ方式」が選挙に強いという残念な事実
【関連】千代田区ではロリコン教師のわいせつ事件がウヤムヤに。加害者の否定で「無かったこと」にされる学校内の性犯罪を抑止する“切り札”
【関連】変態教師集団と「小児性愛コミュニティ」どう撲滅？女子児童盗撮、体液混入でも「ロリコン検査」を教員採用試験で実施できぬワケ
【関連】変態ロリコン教師「個人の問題」では済まされぬ。名古屋「女子児童盗撮SNS共有事件」の背景にある“共犯的沈黙”
初月無料購読ですぐ読める！ 9月配信済みバックナンバー
- 第325号 変態教師は去勢せよ！／きっこのシマシマ物語／続・蕎麦の花／フライパン長寿伝説(9/3)
＜こちらも必読！ 月単位で購入できるバックナンバー＞
※初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます（1ヶ月分：税込550円）。
- 第324号 ネタニヤフという暗殺者／あいみょんのタトゥー／蕎麦の花／熊の正しい発音は？(8/27)
- 第323号 戦争も山火事も政争の具／きっこのオアフ島通信／続・枝豆／本日のスピンオフ(8/20)
- 第322号 ガソリン暫定税率の嘘／きっこちゃんの夏休み／枝豆／冷凍みかんはじめました(8/13)
- 第321号 原爆の日／Z世代の女性アナ／日傘／わが家のワイキキビーチ(8/6)
- 【号外】 きっこ 真夏の百句(7/30)
- 第320号 自公と立民が敗北した参院選／ねこタクシー／続々・時鳥／煮干しの運命(7/23)
- 第319号 オウンゴール連発の自民党／虹の日／続・時鳥／脳内シアターのススメ(7/16)
- 第318号 自民党が裁かれる日／愛猫物語／時鳥／愛するほんまかいなちゃん♪(7/9)
- 第317号 「消費税は社会保障の財源」は大嘘／ペルセウスの大冒険／泥鰌鍋／一年の中心で何か叫ぶ(7/2)
- 第316号 独断専行の産物／さみだるる五月雨／かき氷／九文字の掟(6/25)
- 第315号 裸の王様と焦げたアンパンマン／ザリガニのシンクロ率／梅雨晴間／サバの身を崩す女(6/18)
- 第314号 骨太の方針という茶番劇／シャケにのった少年／続・香水／二重のショック(6/11)
- 第313号 AIゆりこの逆襲！／双六ブルース／香水／楽しい象形文字(6/4)
image by: Shutterstock.com